ブックキュレーターhonto編集員
繊細でときに残酷。思春期女子の揺れ動く胸の内を垣間見られる小説
子どもと大人の間を揺れ動く、思春期の女の子が主人公の小説を集めました。傷つきやすくガラスのように繊細であったり、ときに大胆で残酷であったり。友だちや家族との関係、恋愛を通して思春期女子の複雑な心模様を描いた物語がそろっています。思春期真っただなかの人、通り過ぎた人にも手に取ってほしい本ばかりです。
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![放課後の音符 改版](https://img.honto.jp/item/2/184/250/25612754_1.png)
![トーキョー・クロスロード](https://img.honto.jp/item/2/184/250/03248821_1.png)
![いつか記憶からこぼれおちるとしても](https://img.honto.jp/item/2/184/250/02604067_1.png)
![悲しみよこんにちは](https://img.honto.jp/item/2/184/250/03058834_1.png)
![リアルワールド](https://img.honto.jp/item/2/184/250/02636911_1.png)
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放課後の音符 改版
山田 詠美(著)
女子高生をめぐる、8編の恋愛小説集です。恋をしたときの心の震えや恐れが、繊細な筆致で描かれています。幼なじみに片思いしたり、同級生が語る恋の記憶に憧れたり。大人の入り口にたたずみ、一歩踏み出していく女の子たちを応援したくなるでしょう。誰かを好きになることの素晴らしさとほろ苦さを感じさせてくれる一冊です。
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トーキョー・クロスロード
濱野 京子(著)
主人公の栞は「変装し、ダーツで選んだ山手線の駅で降りて散策する」という趣味がある女子高生。ある日、中学の同級生・耕也に再会して恋に落ちますが、素直になれません。友情と恋の間を揺れ動く栞の戸惑いがヒシヒシと伝わってきます。栞の切なくまっすぐな思いと、それを見守る友人たちの温かさに胸が熱くなる青春小説です。
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いつか記憶からこぼれおちるとしても
江國 香織(著)
精神の安定を失い、クラスで孤立する少女とそれ見守る友人など、10人の女子高生たちが登場する連作小説集です。一見ふつうに暮らしながら、それぞれに悲しみや孤独を抱えています。多感な年ごろならではの残酷さ、率直さは切なくなるほど。読めば、いつしかこぼれ落ちていた、自分が17歳だったころの記憶がよみがえります。
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悲しみよこんにちは
サガン(著) , 河野 万里子(訳)
バカンスで訪れた南仏の海辺を舞台に、まもなく18歳になるセシルと父親、その恋人との葛藤が描かれています。父親の恋人に憧れつつも反発するセシルは、2人の再婚を阻止するためにある計画を実行。セシルの若さゆえの傲慢さ、美しさが悲劇的な結末をもたらします。子どもと大人、自由と束縛の狭間で揺れる心理描写が秀逸です。
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リアルワールド
桐野 夏生(著)
母親を殺した少年の逃亡に関わる、女子高生4人の物語です。初めはおもしろ半分だった4人は、しだいに取り返しのつかない事態に。追い詰められるにつれ、4人それぞれが抱える秘密や心の闇があらわになってきます。ちょっとしたボタンの掛け違いで一気に破滅へ向かってしまう、思春期の危うさを痛感せずにはいられません。
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