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ペンの力で権力を撃つ!反骨のジャーナリストたちの本
政治家や官僚、大企業などの腐敗を言論によって追及するジャーナリズムは、民主主義社会において必要不可欠なものです。しかしながら近年、その危機を憂慮する声が上がっているのも事実。そこで、今だからこそ読みたい気概と反骨心あふれるジャーナリストたちの本を集めました。そのひと言ひと言に、今後の社会を考えるヒントが満ちています。
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面白半分
宮武 外骨(著) , 吉野 孝雄(編)
入獄4回、罰金・発禁など29回。数々の弾圧にもひるまず、明治から昭和にかけて国家権力を挑発しつづけたジャーナリスト・宮武外骨の雑文集です。政治家を『ヘッポコ共!』と呼び、彼らが堂々と悪事を働いている国で『善をなす』なんて愚の骨頂だ、と読者を挑発。ユーモアと機知に富んだ罵詈雑言は、時代を超えて痛快のひと言です。
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新聞社在籍時に、日雇い労働者らを利用した「売血」の実態を世に知らしめた著者。本書は、当時の取材で自らもC型肝炎に感染したエピソードをはじめ、命がけの記者人生を振り返った自伝です。モットーは「野糞精神」。政治家、警察、マスコミだけでなく、欲望に頭を奪われた利己的な一般市民にも、舌鋒鋭い批判が及びます。
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在野のジャーナリストとして反戦・反核・反差別を訴えてきた著者が、100歳を迎え、自身の半生と次代へのメッセージを語った一冊です。1945年、終戦の日に朝日新聞を退社した理由や、正義感を失い人間を本気で尊重することを忘れた社会への批判。『100年の経験智』から紡ぎ出される言葉がズシリと響きます。
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竹中労 没後20年・反骨のルポライター
『ペンの日雇い労働者』を自称し、弱者・被差別の側から権力にケンカを売り続けた竹中労。本書は、本人の文章と対談、著名人らの論考などを通じて、その魅力に迫った一冊です。左翼、右翼、映画、芸能界、アジア、アラブなど、政治党派もジャンルも国境も超越して活動した竹中の、スケールの大きさに圧倒されるでしょう。
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1972年に著者がトヨタ自動車工場で働いた日々を、日記形式で綴ったルポです。安全よりも生産台数を優先し、スピードを増し続けるコンベア。機械に巻きこまれて手や足をつぶされ、働けなくなると即刻クビにされる同僚たち。そんな大企業の実態が現場の労働者の視点から生々しく、容赦なく描き出されています。
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