ブックキュレーターhonto編集員
大人とはまったく別物!?少年・少女が独立した存在として描かれている物語
児童期の男子や女子の表現は、書き手によって実にさまざまです。ここではその期間の少年・少女を大人への助走期間ではなく、独立した存在として描こうとした本を集めました。ある本では書き手の理想として、別の物語では著者の代弁者として登場しています。大人には思いつかない思考や行動に、きっと心を揺さぶられるでしょう。
- 1
- お気に入り
- 663
- 閲覧数
-
ハックは10歳の少年。クラスのみんなからは怖がられ、自分だけの隠れ家を持つ花見川の川岸の自然のなかで、いつも一人で遊んでいます。削ぎ落とされた美しい文章は、まさにハードボイルド&ファンタジー。読み進むにつれて、ハックが愛おしくてたまらなくなるでしょう。死を覚悟した著者が綴る大人の童話11編です。
-
ぼくと、ぼくらの夏
樋口 有介(著)
青春ミステリーの第一人者・樋口有介のデビュー作で、サントリーミステリー大賞読者賞の受賞作です。高校2年生の「ぼく」が夏休みに起きた同級生の女子の死の謎を調べていきます。行間に漂うけだるさがなんとも心地よい、女友達・麻子との微妙な距離感もいい感じの一冊です。世代によって受け取り方の違う、何度も読める傑作といえるでしょう。
-
龍は眠る 改版
宮部 みゆき(著)
嵐の夜、車で東京へ向かう道中でひろった少年は『僕は超常能力者なんだ』と告白します。他人の頭の中が読める少年の孤独を、サイキックミステリーとして描いた初期「宮部ワールド」を代表する一冊です。透徹したものの見方や心の有り様は、少年期特有というよりも超能力者そのものといえるのかもしれません。
-
登場するのは明治39年生まれの14歳の女の子の幽霊なので、成長過程がどうこうという話ではありません。対する恵太も失業中のサラリーマン。何事も理不尽な世の中で、一生懸命生きようとする男と少女(幽霊)の同居物語。そんな表題作以外にも、人間のおかしさと悲しさがいっぱい詰まった9つの物語をまとめた短編集です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です