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「ある」ってどういうことなのか?哲学の究極問題に挑むための本
「ある」とは、どういう事態なのでしょう。また、何も無いのではなく、何かが有るのはなぜなのか。数学者・哲学者のライプニッツが提起したこの問題に、哲学のみならずさまざまな学問分野から回答が与えられてきました。はたして、この問いに答えはあるのでしょうか。紹介した本を手に、あなたも哲学の究極問題に挑戦してみてください。
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「なぜ何かが存在するのか」著者はジャーナリストとして、この哲学の究極問題に哲学だけでなく量子物理学をはじめとする他の学問分野の知見も大いに借りながら、さまざまなアプローチを仕掛けます。使える知見は全部利用し、著者が子どもの頃に抱いたこの素朴な疑問を少しでも明らかにしてやろうと格闘した、熱い思考の記録です。
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存在と無 現象学的存在論の試み 1
ジャン=ポール・サルトル(著) , 松浪 信三郎(訳)
思想家サルトルが存在について執拗に考察した大著です。なかでも見るべきは第1巻での「無」についての理論的考察。「ある」について考えるには同時に「無」についても考える必要があるようです。「何もない」という意味での無はそもそも存在せず、人間の感じる欠如感が「無」という概念を捏造した!?という目から鱗の刺激的な論考が展開されています。
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素粒子物理学者がミクロの世界から物質の存在の謎に迫ります。物質には必ずそれと対応する反対の性質を持った反物質が存在し、その二つが出会うと「対消滅」、つまり消えてなくなってしまうというのです。では、私たちはなぜ消滅せずに存在しえているのでしょう。そのにわかには信じがたいからくりが紹介されています。
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そういえば私たちは、「世界」を実際に見たことがあるでしょうか。ないのだとすれば、それは神様と同様、存在が疑われるのではないか。本書の根底には、そんなシンプルな発想があります。本書はなんと、「世界」という枠組みを論理的に否定してしまいます。しかしその結果見えてくるのは、個々の「実在」うごめく豊かな光景です。
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