芸術×小説！読み込むほどに芸術の世界にのめり込んでしまう物語

音楽×青春。音楽一家で育ったチェリストの高校生サトルが音楽や人間関係に挫折し、悩み成長する姿を描いた三部作です。同年代であれば共感し、大人になってからは少しむずがゆく感じるような青春の記憶の物語。誰もが抱えたことがある気持ちを、音楽を通して噛みしめるサトルの日々に、あなたも吸い込まれていくでしょう。

演劇×人間。圧倒的な演技力で人気を誇る舞台女優・響子と、素人ながら人を魅せる才能を持つ少女・飛鳥。ふたりの天才とそれを取り巻く人々を描いた繊細な物語です。舞台自体に一生捧げた脚本家・演出家・役者たちの想いを細かく語ります。読むほどに、演劇の魅力に引き込まれること間違いなしです。

演劇×現実。夢追い人たちが直面していく現実を、有川浩らしくコミカルに描いた全2巻。中心となるのは、つぶれかけの劇団を経営する弟と、援助した資金を2年以内に返せと迫る兄、そして自分を見失いかけている声優の女の子。次々に巻き起こるハプニングを乗り越えながら、夢や現実と向き合っていく姿に心打たれます。

絵画×友情。戦後間もない沖縄に派遣された米兵の精神科医の青年と、絵描きの村「ニシムイ」に住む芸術家の物語。戦争がもたらした土地と人間の荒廃に真摯に向き合いながら、絵を通してつながる「敵」だったはずのふたりの友情を描く原田マハの傑作です。過酷な状況で生きる人々の姿に圧倒されてしまうでしょう。

音楽×人生。ピアノコンクールに出場する天才たちの物語です。ピアニストたちの葛藤や迷いを丁寧に表現しています。クラシックを知らなくてもぐいぐい引き込まれてしまう、そんな小説です。既存の言葉をいくら重ねても音楽は聞こえてこないものですが、この本では音を情景にたとえた「見える音楽」が表されています。