ブックキュレーターhonto編集員
人類のタブー「食人」をテーマにした哲学的とすらいえる意欲作
「人が人を食べる」ことはタブーとされていますが、そもそも食べたくないという人がほとんどでしょう。しかし、人しか食べることができなければ?食べるものがなければ?食べざるを得ない状況ならば?そして、食べればよかったと涙するお話まで、さまざまな食人をテーマにした哲学的とすらいうことができる意欲作を紹介します。
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「人」しか食べることができない「喰種(グール)」という種族が生きる世界を舞台にしたコミックです。「人」であった金木はある事故で、半人半喰種に。「人を食べてはいけない」と思い、「食べたくない」と思うのに、「人以外の食べ物」を受けつけないので食べざるを得ない。深い葛藤が恐ろしく身に迫ってきます。
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ひかりごけ 改版
武田 泰淳(著)
真冬の北海道で船が難破。からくも助かった船員たちはひとつのところに身を寄せるのですが、やがて飢えた1人が仲間の人肉を口にする・・・という実在の事件をモチーフにした短編です。特長的なのは後半の戯曲形式。演者や演出家、時代や価値観によって何通りにも解釈でき、作品により深みを出しています。そんな表題作ほか3編を収録した短編集です。
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内戦の絶えないアフリカ某地区で、年長者が少年兵に敵部族の人肉を食べさせるという風習がありました。表題作「The Indifference Engine」には人肉食以外にも、さまざまな洗脳の実態が生々しく書かれています。食べなくてもいいのに人肉を食べる。そんな特殊な状況ならではの恐ろしさを感じることでしょう。
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