ブックキュレーターhonto編集員
ページをめくればたちまち異世界へ!引き込まれるほど壮大な世界観の物語
まるで登った山の頂上で見えた景色に言葉を失う感覚のように、めくったページに現れる途方もなく壮大な景色、読むほどに明かされる世界の真実。引き込まれふと我に返ると、自分がいかにちっぽけな存在かを思い知らされます。世界とは、自分とは、普通とは。ここで紹介するコミックの奥深さに触れて、世界の再定義をしてみてはいかがでしょう。
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風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)
宮崎 駿(著)
同名のアニメ映画にはとても収まりきらない原作の世界があります。辺境の小さな風の谷から出た先にあるのは戦争の遺物、超常の力を使う支配者、しだいに明らかになる人の闇の歴史。世界の根幹へ足を踏み入れたナウシカが感じるさまざまな感情を、命について考えながら追体験できるコミックです。
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探窟家を飲み込む巨大な縦穴「アビス」。12歳の孤児・リコは、偉大な探窟家である母を追って好奇心のままアビスに挑みますが、そこで待ち受けるのは容赦がなく理不尽な厳しい自然の世界。かわいらしいタッチのキャラクターと、息を飲むほど緻密に描かれた美しく壮大な風景の対比が癖になるコミックです。
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どこかほの暗さ、はかなさの漂う灰色なコミック。砂漠の海を泳ぎ永遠にさまよう船「くじら号」は、一体何の目的でどこへ向かっているのか・・・。世界観のわからないまま起こる出来事によって進んでいく物語に入り込み、読者は一緒に不安を感じているはずです。見えない光を追って手探りで、未来をつかみにゆく感覚が味わえます。
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「ハンター」として活躍する、姿も知らない父に憧れる野生児・ゴン。12歳になる前に生まれ育った小さな孤島から世界へ飛び出します。その先で待ち構えるのは頼れる仲間か、強敵か・・・。伏線や頭脳戦など、作り込まれた話の内容を魅力とする声が大きいですが、ふとした瞬間に垣間見える世界のスケールの大きさにも引きつけられます。
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人間が絶滅に瀕し異形の人外が支配する世界で、森の守り人・ゴーレムは迫害され狩り尽くされたはずの人間の子どもを見つけます。己を父と慕い無邪気につきまとう女の子の居場所を見つけるべく、森を離れあてのない旅を決心するのですが・・・。常識とは人が人のために作り従うものなのだと、考えさせられる物語です。
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