ブックキュレーターhonto編集員
たかが酒。されど酒。やっぱり酒。飲酒文化と酔っ払いから人間社会を知る本
古今東西、めでたいときも悲しいときにも酒はつきものです。酒は人の心を癒し人間関係を円滑にしますが、過ぎると人の体を壊し、人間関係を破綻させます。かくも楽しく、難しくもある酒ですが、その起源は石器時代にもさかのぼるといいます。良くも悪くも社会に影響を及ぼしてきた酒と飲酒文化にまつわる本を紹介します。
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酔っぱらいの歴史
マーク・フォーサイズ(著) , 篠儀 直子(訳)
時代や文化が違っても、人は事あるごとに集い、酒を飲み酔っぱらってきました。政治家もトラブルに懲りて酒を禁止したかと思えば、税収のために酒場を国営にして飲酒を奨励してみたりと、つねに酒に翻弄されてきました。人はなぜ飲むのか、どのように飲んできたのかを、文化人類学的視点とユーモアを交えて語ります。
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居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化
飯野 亮一(著)
江戸には、約550人に1軒の割合で居酒屋がありました。これは現代の東京の水準とほぼ同じで、飲酒は武士や庶民に広く受け入れられ、「江戸の呑みだおれ」といわれるほどでした。本書は、当時の酒の飲まれ方や居酒屋で供されたつまみなどを文献や図版から読み解き、現代の居酒屋文化のルーツを探るユニークな一冊です。
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セーヌ川の橋の下に暮らす浮浪者アンドレアスは、ある日、身なりの良い紳士から大金を受け取ります。酒好きのアンドレアスは、これ幸いと居酒屋に繰り出し、さまざまな不思議な出来事に巻き込まれていきます。突然の幸運が彼をどのような結末に導くのか、ナチスの迫害から逃れた放浪の作家、ロートが紡ぎ出した大人の寓話です。そんな表題作の他4編を収録。
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酒呑みに与ふる書
キノブックス編集部(編)
詩人、作家、文化人などによる、酒にまつわるエッセイや小文を集めたオムニバスです。古くは、万葉歌人の大伴ノ旅人の和歌や松尾芭蕉の句、新しくは村上春樹や角田光代など、40人以上の作品を掲載しています。人により酒とのつき合い方は違いますが、いつの世も人間模様には酒が関係していたことがうかがえます。
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酒の起源 最古のワイン、ビール、アルコール飲料を探す旅
パトリック・E.マクガヴァン(著) , 藤原 多伽夫(訳)
酒と人間の結びつきを、科学と考古学の視点から考察します。古代の土器に残された残留物を科学的に分析し、どのような酒が醸されていたのかを探り、壁画や石に刻まれた文字などから、酒がどのように扱われ、飲まれていたのかを探求します。世界4大陸の遺跡の研究成果から、酒と文化の関係を捉えた斬新な文明史です。
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