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橋本治とは何者だったのか?ひと言では語れない偉大な作家に迫るための本
橋本治(1948-2019)はあらゆるテーマでエッセイを書き、小説、文芸評論、古典の現代語訳、日本美術史の編纂など、多岐にわたって膨大な著作を残しました。それにも関わらず、あるいはだからこそか、その作家像はその独特の語り口も含め、簡単に要約できません。でも、魅力あふれる存在であることは確か。そんな橋本治に迫る本を紹介します。
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枕草子 桃尻語訳 上
清少納言(原著) , 橋本 治(訳著)
教科書でおなじみの「枕草子」。著者はこれを『春って曙よ!』で始まる桃尻娘風のポップな語り口で現代語訳しました。読み進めるうちに、清少納言が現代に生きていたら本当にこんな人だったのかもしれない、と信じてしまうほどの説得力があります。古典文学は近づき難いものだというイメージが、完全に覆されるはずです。
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ひらがな日本美術史
橋本 治(著)
埴輪からオリンピックのデザインまで、独自の審美眼によって編纂された日本美術史全7巻。視覚イメージによって日本史を書く、という壮大な意図があります。母校・東京大学の駒場祭のポスターで一躍注目された橋本治は元イラストレーター。独特の文体の秘密は、彼がまずビジュアルの人であるという点に拠るのかもしれません。
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噓つき映画館シネマほらセット
橋本 治(著)
『キネマ旬報』に連載された架空の映画評です。こんな映画が製作されたらいいなという希望を、監督、出演者などはすべて実名のまま、未来完了で書いたのが本書。ゴジラ対金正日、タランティーノが描く「忠臣蔵」など、天才的創意が爆発しています。橋本治が二つのものをしかるべく繋ぐ、天才だということがわかる一冊です。
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