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匂いの不思議。嗅覚が誘う、知られざる世界をめぐる本
嗅覚は視覚や聴覚と違ってダイレクトに脳に刺激が伝わり、より本能に近い感覚といわれています。自分の匂いが気になる人や隣の人の匂いに耐えられない人がいて、「スメハラ」なる言葉も生まれました。認知症になると嗅覚が鈍くなりますが、嗅覚を鍛えることでリスクを減らすことができるそうです。不思議な匂いの世界にまつわる本を集めました。
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年齢を重ねると嗅覚は衰えますが、その陰に認知症などの病気が隠れていることがあります。嗅ぐ力が弱ると、食べ物が腐っているのがわからずに食べてしまう、ガス漏れに気づかないなどのリスクにも直面します。本書は、嗅ぐ力を鍛えることで脳を活性化し、こうしたリスクを抑える、誰にでもできる方法を示しています。
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人間の鼻は衰えていると思われがちですが、嗅覚遺伝子の数は約400で、オラウータンよりも多いそうです。嗅覚が維持されているおかげで料理や飲み物を楽しめ、その気になれば人はもっと匂いの世界を実感できるといいます。匂いを感じる仕組みと嗅覚の進化を、生物学の視点からわかりやすく解説した一冊です。
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アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語
モリー・バーンバウム(著) , ニキ リンコ(訳)
交通事故で嗅覚を失った著者が、匂いを取り戻すまでの過程を描いたノンフィクションです。匂いをなくすと食事が味気なくなるだけでなく、感覚の変化が性格に影響し、人間関係も大きく変わります。随所に登場する匂いや香りに関する描写が巧みで、匂いがいかに人生に彩りを与えているかを具体的に教えてくれます。
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いにしへの香り 古典にみる「にほひ」の世界
樋口 百合子(著)
古代「におひ」は赤が鮮やかに映える状態を、「かおり」は煙や霧が立ち込める状態を表していました。かつての日本人にとって、嗅覚と視覚は不可分なものだったのです。しかし時代を経るごとに嗅覚に特化した表現が現れ、ついには香道という作法にまで発展します。日本人の匂いの観念の変遷をわかりやすく読み解く一冊です。
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匂いの好き嫌いは人それぞれです。しかし、匂いはダイレクトに感情に働きかけ、不快な匂いを発する人の印象はマイナス54点にもなるといわれます。本書は匂いの正体や性質を科学的に解き明かし、口臭や体臭をどのようにコントロールすればよいのか、医学的視点から具体的にアドバイスしています。
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