風雨をBGMに気分が盛り上がる！嵐の夜におうちで読みたい物語

ミヒャエル・エンデによる不朽の名作。どしゃぶりのなか、逃げこんだ本屋で｢はてしない物語｣という本に出会ったバスチアン。誰にも知られず学校の物置に隠れて物語を読み進めるうち、想像もつかなかった冒険へと引きずり込まれていきます。ずぶぬれに始まりずぶぬれに終わるバスチアンの壮大な冒険譚には、雨の音がぴったりです。

嵐の夜、顔も見えないまま友達になったヤギとオオカミの物語の1作目。本来は捕食者と食糧という間柄でしかなかった2匹ですが、想定外の友情に、周囲の理解が望めない状況に、どう行動するのかが見所です。波瀾万丈な行く末に堪えられず号泣しても、嵐の音がやさしく隠してくれるはず。シリーズ一気読みがオススメです。

2058年。雷鳴を引きつれて博物館に忍びこんだ男は、古いタイムマシン「クロノス・ジョウンター」を起動しようとしていました。実は彼は、愛する人を事故から救って過去を変えようと、捨て身の挑戦を続けていて・・・。時間遡行にまつわる感動の連作集。雷鳴がクロノス・ジョウンターの起動音にも聴こえてきそうです。

声優として歩み始めようとしていたユーリ。しかし初アニメの顔合わせで知りあった作曲家・波多野の秘密を知ってしまったばかりに、彼に大切な「声」を奪われてしまいます。喋れなくなったユーリと「声」を自在に操る波多野の攻防のクライマックスは、嵐の夜。臨場感MAXで、ハラハラドキドキしながら読めそうです。

毎週2回必ず電話をかけてくる矢萩の声が身体にしみついている水森。ゲイである矢萩に「おまえだけは絶対に好きにならない」と言われてから、それを免罪符のようにして友達つき合いを続けてきましたが・・・。豪雨と遮断機の警告音で彩られるクライマックスは感動必至。思わず窓を開けて激しい音を再現したくなる一冊です。