ブックキュレーターhonto編集員
可愛いだけではありません。ペットを飼うことの責任感を養うことができる絵本
人間の自分勝手な都合で動物を飼ったり捨てたりしてはいけないということを改めて知り、子どもにも教えてあげることができる、そんな絵本を紹介します。ここで紹介する本を読めば、ペットにも自分と同じように命があって、責任を持って面倒を見ながら育てて欲しい、という想いを難しい言葉ではなく解ってもらえるようになるはずです。
- 7
- お気に入り
- 4432
- 閲覧数
-
きみがうちにくるまえ…
マリベス・ボルツ(ぶん) , デイヴィッド・ウォーカー(え) , 木坂 涼(やく)
「きみ(子犬)がうちにくる前にどう過ごしていたのか」という想像を巡らせる男の子の、やさしさと愛情を感じる絵本です。保健所から引き取られたのがこの子の家で良かった、と心から思えるでしょう。あとがきに、犬の殺処分や動物を流行り物のように扱う業者がいることの実情が書かれています。
-
ハルの日
渡辺 眞子(文) , どい かや(絵)
やさしいタッチの絵で描かれているけれど、内容はそれに反してシビアです。公園に捨てられた犬が拾われ、「ハル」と名づけられ家族として迎えられたことに安心したのも束の間、大きくなり再び動物愛護センターに連れて行かれてしまいます。健気に待つ犬と人間の身勝手さが浮き彫りになり、ガスで殺処分される描写に胸が締めつけられます。
-
犬視点で描かれていて、飼い主に教えられた楽しかったことや一緒に歩いた道など思い出の時間を振り返りながら話が進むからこそ、人間を待つ犬の健気さと悲しみが伝わってくる絵本です。ガス室に閉じ込められた犬の悲しさも、処分しなければならない保健所の人の苦しみも描かれているので、飼い方を考えさせられます。
-
ぼくがすて犬になった日
おおうら すみよ(文) , みつい ただし(絵) , だんの そのこ(原案)
誕生日に子犬を欲しがっていた子どもを動物愛護センターの譲渡相談会に連れて行く、というこの絵本で描かれる両親の判断は、多くの人に参考にしてもらいたいと思えるものです。そこで保護されている動物を引き取ることで不当に命を奪われる動物が減っていくこと、さらに引取人になることの責任感を子どもに教えることができるでしょう。
-
やさしく温かなタッチで描かれた犬視点のお話で、終盤になるにつれて色彩が暗く変化していくことで悲しみを訴えている絵本です。「家族だよ」と言ってもらった喜びをずっと心に抱えて、捨てられて息絶えるまで『きみをみまもる』と思い続ける犬の健気さは、小さな子どもには言葉で説明するよりも伝わりやすいでしょう。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です