ブックキュレーターhonto編集員
ファンタジー世界を生き抜く、たくましい女性たちが登場する物語
女性は守られるもの。そんな既成概念は現実社会のみならず、本の世界でも覆されようとしています。おとぎ話では男主人公は美しい女性と結婚することでハッピーエンドを迎えますが、では女性の主人公はどのような苦難を乗り越えエンディングを迎えるのでしょう?彼女たちの力は物語世界だけでなく、私たちの考えすらも変えてしまうかもしれません。
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大巫女となる定めに生まれたアルハは、巫女になるための教育を受けながら毎日を過ごしていました。だけどハイタカという魔法使いと出会うことで、自らの境遇や社会に疑問を持ち始め・・・。自らの意志で選択する自由を初めて与えられ、アルハは大きく成長します。著者のアーシュラ・K.ル=グウィンはフェミニストとしても有名な作家です。
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精霊の守り人
上橋 菜穂子(著)
本書の主人公バルサは、女ながら剛腕の用心棒。その力を使い、一国の王子を密偵たちや魔物から守り抜きます。「女性だから」「女性のくせに」と言われながらも、それを歯牙にもかけず堂々と世の中を渡ってゆくその姿は、物語の中でも女性たちの憧れです。真にフェミニスト的なヒロイン、という評価を海外からも得ています。
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黄金の羅針盤 上
フィリップ・プルマン(著) , 大久保寛(訳)
主人公のライラは、知恵と口のうまさでは誰にも負けない12歳の少女です。相次いで失踪した叔父のアスリエル卿、友人のロジャーを探すため、ダイモン(守護精霊)であるパンタライモンと魔法の羅針盤を手に旅に出ます。姫を救い出す王子さながら、勇敢で大胆なライラはまさに新しい時代のヒロインと言えるでしょう。
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博物学者である父親のスキャンダルで一家はとある小さな島に引っ越しますが、そこで父親が殺害されてしまいます。賢く博識な少女フェイスは、嘘としたたかさを武器に父親の死の真相を暴こうとします。まだ女性に学問の道が開けていない19世紀イギリス、時代を先駆けるフェイスの姿勢は未来に希望があることを教えてくれます。
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近未来国家のギレアデ共和国に住むオブフレッドは、子どもを産む道具としてしかみなされない「侍女」として国家の司令官に仕えています。飄々とした表面とは裏腹に、真実の愛と自由を求める彼女の内面に女性なら誰もがハッとさせられることでしょう。著者のアトウッドは、世界中のフェミニズム運動家から注目を受ける作家の一人です。
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