ブックキュレーターhonto編集員
文学をより深く味わうために。「場所」をめぐる文学の本
文学作品には発表された作品単体だけを読んでいては、その魅力を十分に味わい尽くせないものがあります。作家の生まれ故郷、小説を執筆した土地など、文学を場所との関係で見ていくと、いっそう豊かに感じられる作品もあるのです。そこで「場所」をキーワードにした本をピックアップ。このブックリストを参考に、文学の世界により深く潜り込んでください。
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作家と温泉 お湯から生まれた27の文学
草【ナギ】 洋平(編)
文学を語る上で欠かせない場所が「温泉」です。本書は作家や漫画家たちが愛した全国の温泉場を、豊富な写真とともに紹介するムック本。作家と温泉との関係を伺い知ることができるほか、温泉のガイドブックとしても利用できる構成になっています。文豪たちが浸かった温泉で、彼らの作品に思いを馳せてみてはいかがでしょう。
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誰にでも自らの原点となった忘れがたい場所があるはずです。作家も例外ではありません。本書は、安部公房、永井荷風、坂口安吾など総勢12名の作家の原点を探るエッセイ風の論考。「私生児」や「引揚者」などのキーワードをもとに綴られていて、原点の場所がいかに本人に大きな影響を与えたかがわかるはずです。
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ここが私の東京
岡崎 武志(著)
作家、俳人、漫画家など、さまざまな作家たちが東京についての「記憶」を綴ったエッセイ集です。夢や希望を抱きながら上京してきた人物たちの人間模様を知ることができます。地方の人間が憧れる「東京」には、愛憎入り混じった物語が秘められています。牧野伊三夫の温もりのある挿絵にも惹かれます。
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郊外の文学誌
川本 三郎(著)
映画や文学などの芸術作品を豊富に紹介しながら、東京の「郊外」の成立や推移を読み説いていく評論集です。失われてゆく下町の風景を愛する著者が、変化の著しい東京の郊外に焦点を当てています。文学や映画を縦横無尽に語りながら、郊外の発展や土地の歴史が浮き彫りになる名著です。
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