ブックキュレーター中国古典研究家 守屋淳
われわれはどのような価値観に縛られているのか
みなさんが職場の仲間や上司とランチに行ったとします。お店で上司が「Aランチ」というと、自分以外全員「じゃあ自分もそれで」と同じものを注文。でも自分は実は「Bランチ」が食べたい。さて、みなさんはこんなとき一人で「Bランチ」を頼めますか?100%無理な評者がお勧めする「日本人らしさ」を解き明かした名著たちです。
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幼稚園で子どもはどう育つか 集団教育のエスノグラフィ
結城 恵(著)
文化人類学者である著者が、日本の幼稚園で参与観察を実施。すると、「日本人らしさ」「日本人あるある」の原点がてんこ盛りの結果に。特に日本的な「いじめ」と「空気を読む」の原点が描かれているところは、鳥肌もの。お勧めです。
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日本とアメリカというのは、面白いことに教育における価値観が真逆。最近は、ある程度の相互浸透が進んでいるにせよ、アメリカという、うってつけの比較対象から照らされた日本の教育の姿は、そのまま今の日本の社会や組織、そして個々人の強みと弱みを炙り出しています。
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「日本人」という、うそ 武士道精神は日本を復活させるか
山岸 俊男(著)
日本人は、集団主義的(個よりも集団を優先しやすい)なのか否かについては、社会学の分野でいろいろな議論が存在します。そんななかで評者がもっとも腑に落ちたのがこの山岸俊夫先生の所説。空気読むのなんてメンドくさーい、でも読んでないとハブにされちゃう――そんな日本社会の根っこが見え隠れする一冊です。
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さまざまな学問の成果から証された「日本人らしさ」「日本人あるあるの行動様式」の数々は、そもそもなぜ、どこで、どのように刷り込まれたのか――この謎を、日本の教育や組織文化に根強く残り続ける『論語』的価値観との関係から解き明かした一冊。
ブックキュレーター
中国古典研究家 守屋淳作家、中国古典研究家。1965年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や、企業での研修・講演を行う。主な著・訳書に、『最高の戦略教科書 孫子』(ともに日本経済新聞出版社)、『孫子・戦略・クラウゼヴィッツ』(日経ビジネス人文庫)など。
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