ブックキュレーターhonto編集員
「時刻表トリック」で一ジャンルを確立。満足度の高い鉄道ミステリーの傑作
「動く密室」という点が題材としても扱いやすいのか、列車はミステリーの舞台としてよく登場します。また、日本においては秒刻みの正確な運行を利用した「時刻表トリック」という独自のミステリー文化も誕生しました。車内に潜む犯人、時刻表が作り出すアリバイ・・・。旅情よりは謎解きに比重を置いた鉄道ミステリー、その傑作を紹介します。
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アガサ・クリスティの数ある代表作のなかでも、幾度も映像化されているため特に有名なお話です。トルコからフランス行きのオリエント急行に乗った名探偵ポアロが遭遇する、列車内という密室で起きた殺人事件。容疑者たちの鉄壁のアリバイを、ポアロは会話という武器で崩していきます。謎解き純度の高いミステリーです。
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人形はなぜ殺される 長編推理小説 新装版
高木 彬光(著)
人形を用いた連続予告殺人に名探偵・神津恭介が挑む、高木彬光の代表作の一つ。最初の事件はギロチンで人形の首が切られた後、2番目の事件は列車に人形を轢かせた後に実行され、タイトルの通り「なぜ人形は殺されるのか」が作品の肝になっています。「読者への挑戦状」という煽りもあり、犯人探しの興趣を楽しめる傑作です。
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新幹線殺人事件 改版
森村 誠一(著)
『人間の証明』や『高層の死角』などの著作で知られる森村誠一が手掛けた、最初期の鉄道ミステリーです。新幹線の車内で発見された死体は万博の利権を争う芸能プロダクションの実力者だった。容疑者と目される男は後続車両に乗車していて、犯行は不可能と思われたが・・・。芸能界の暗部にも鋭く切り込んでいます。
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