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人間は特別で栄えている、という思いがひっくり返る。生物の知性を知る本
万物の霊長として、君臨している人間。その繁栄は発達した頭脳によるものですが、必ずしもそれが最善というわけではありません。地球には、人間にはできない離れ業をやってのける知性を備えた生物がいます。人間とは違うかたちでも栄えることができる、人間だけが特別で有利ではないかもしれない、と考えさせられる本を紹介します。
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ヒトとタコは、系統の掛け離れた生物です。しかし、タコはヒトの脳下垂体に似た働きをする器官を持つなど、優れた脳を持っています。しかも、タコには個体ごとに性格があり、社会性も感情表現も見られるのです。他のタコの様子を見て学ぶ高度な観察学習をこなし、道具まで使いこなすタコの知性とその謎に迫ります。
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考えるナメクジ 人間をしのぐ驚異の脳機能
松尾 亮太(著)
ナメクジは、ヌルヌルしていて気持ちが悪い、動きがのろいなど、あまりよくないイメージを持たれています。しかし、その脳はものすごく小さいものの、イヌに負けないほどの論理学習もできると言います。20年近くナメクジを研究している著者が、人間をしのぐ型破りなナメクジの脳の優れた点を語り尽くす一冊です。
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歌うカタツムリ 進化とらせんの物語
千葉 聡(著)
カタツムリは、どこにでも生息する、馴染みのある生物です。しかし、その進化をめぐっては自然環境が影響するのか、遺伝の偶然によるものか、多くの生物学者を巻き込む大論争となりました。その様子は、カタツムリが人々を翻弄しているようでもあります。カタツムリというマニアックな生物をめぐる研究者の熱き物語です。
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ウイルスは、それ自体では増えることができず、生物の細胞に侵入することによって増殖することができます。数十億年前に誕生し、ヒトとは異なった遺伝的系統を持つウイルスは、感染することによってヒトの細胞にも影響を与えてきました。ウイルスが細胞核を生み出した、という大胆な仮説を唱える科学読み物です。
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細胞内でDNAが遺伝情報をRNAに転写し、その情報をもとにタンパクを作る働きと、その過程でできる代謝物に焦点を当て生命の営みを解説します。この作用はデジタル情報処理と同じですが、少々のバグを乗り越える柔軟性も持っています。ゲノムの働きにデジタル情報処理の視点を取り入れ、新たな生命像を描く一冊です。
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