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恋愛、結婚、育児・・・女性の苦悩は昔から!平安時代の女の生きざまを描いた本
この社会を女性が生きるには苦労はつきもの。仕事に、恋愛に、結婚、そして出産、育児。社会のあり方が変わっても、女性たちの苦悩は今も昔も変わりません。ここでは、平安時代の女性たちが何を感じ、どのように生き抜いたのか、彼女たち自身の言葉で語った日記文学を中心に、女性たちの生きざまを描いた古典文学を紹介します。
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和歌の才能に恵まれ、美貌も兼ね備え、権門の夫をもつ藤原道綱母。19歳で藤原兼家の二番目の妻となり、20歳で道綱を産みました。一夫多妻制で通い婚の平安時代。夫の通いを待つばかりの日々に、蜻蛉のようにはかない身の上を嘆きます。人生を鋭く見つめ、夫の愛情に絶望していく心理を繊細に描いた21年間の日記です。
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あさきゆめみし 1 新装版 (Kiss)
大和 和紀(著)
世界に代表する日本古典文学である『源氏物語』には、数多くの女性たちが描かれています。 正妻だが光源氏となじめない葵の上、幼くして光源氏に見い出だされ後に妻となるが子どもを授からなかった紫の上、生霊となって恋敵を呪い殺してしまう六条御息所など。原書を忠実に漫画化した本書で、古典文学の世界に入り込めます。
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恋人の為尊親王の死後、弟の敦道親王から和泉式部へ便りが届き、新たな恋へと発展します。最後には正妻を追い出して邸宅に住むという、現代では考えられない展開は、恋多き和泉式部ならでは。和歌をまじえて綴られる日記には、世間の噂にまみれながら、愛の苦悩に身をゆだねるひとりの女性の生き方が描かれています。
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シキブは仕事や人間関係に悩み、嫉妬にもかられます。将来のことが不安で、人目を気にしてしまうところなどは、現代の私たちにも共感できます。『源氏物語』の作者・紫式部の日記を、漫画化したもので、古典文学に関するコラムもあり、親しみやすく読むことができます。
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地方のいい家の娘として育った菅原孝標娘が、『源氏物語』に憧れる少女時代に始まり、宮仕えをし、恋に落ち、結婚し、夫と死別します。日記の最後は、50代の一人住まいをさびしく綴っています。華やかな平安時代が少しずつかげりを帯びてくるなか、懸命に生きたひとりの女性の記録です。
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