ブックキュレーターhonto編集員
本格推理の法則やお約束に全力で挑む!鬼才たち渾身のパロディミステリー
探偵が登場し、密室殺人や不可解な謎をロジカルに解き明かしてゆく本格推理。推理小説に特有の「お約束」は、「ノックスの十戒」や「ヴァン・ダインの二十則」などが基本的なルールとして知られています。ここでは、本格推理の実力派たちがそんな「お約束」をパロディ化した問題作を紹介します。
- 21
- お気に入り
- 2234
- 閲覧数
-
大癋見は、事件を解決する気なんかないのになぜか検挙率100%という、著者の小説ではおなじみの破天荒な警部。本作は大癋見とその部下たちが、無意味な叙述や長い解説が必要な技術でしか破れない密室、露骨すぎるダイイングメッセージなど、ミステリーのお約束をわざと無視した数々の事件に挑む短編集です。
-
犯人当てや倒叙から、日常の謎まで、7つのミステリージャンルで7人の探偵が活躍する短編集。特に注目なのは「更新世の殺人」という1編。更新期の地層にあったことを理由に、真新しい遺体の死亡推定時期を150万年前だとする明らかに誤った前提を採用して、まじめに推理を繰り広げるさまにお腹がよじれます。
-
探偵の得た手掛かりがすべて正しいのか作中ではわからず、探偵の推理が真の解決なのか保証できないことを、「後期クイーン的問題」と言います。本作はそれを逆手に取り、探偵・メルカトルが作中で出された証拠からロジカルに推理した結果、犯人がいなくなってしまったり別人になってしまったりする不思議な短編集です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です