ブックキュレーターhonto編集員
思考の過程、知見を得る楽しさに浸る。対談の魅力を堪能できる本
喫茶店や電車の中でふと素性も知らない人たちの会話が耳に入ってきて、思わず聞き入ってしまった経験がある方は多いでしょう。あるいは、自分とはまったく異なる境遇の人との対話を通して、ひとりではたどり着けなかった知見に昇華された、という体験もあるかもしれません。ここではそんな魅力をはらむ、対談本や往復書簡などを紹介します。
- 29
- お気に入り
- 2907
- 閲覧数
-
10代のころから村上春樹の愛読者だったという作家・川上未映子。そんな彼女が村上に計13時間に及ぶインタビューを実施した本書は、村上文学の読者はもちろん、そうでない方でも興味が持てるテーマが展開されています。フェミニズムや死後のことなど、さまざまなテーマについて深まっていく対話は、現代の小説家の思考の源泉が垣間見えてきます。
-
ひとはなぜ戦争をするのか
アルバート・アインシュタイン , ジグムント・フロイト , 浅見昇吾 , 養老孟司 , 斎藤環
アインシュタインが意見交換の相手としてフロイトを選び、実現した往復書簡です。テーマは、人類史で絶えることのない「戦争」について。世紀の物理学者と心理学者の言葉は、彼らの次世代を生きる私たちが重く受け止め、思考し続けていかなくてはならない、と感じさせられます。
-
理論派・伊集院光と理論超越派・養老孟司の対話を収録した本ですが、軽妙なおしゃべりを聞いているような感覚で読めるポップさが魅力の一冊です。AIや死、登校拒否、お笑いなど、多岐にわたるテーマについて交わされる両者の思考の深さに、思わず唸ってしまうことでしょう。
-
「なんのための生なのか」から始まる往復書簡。「守り人シリーズ」などで知られる小説家と聖路加の漢方医師が、時に物語の側面から、時に生物学の側面から、「生」について多角的に思考していきます。手紙でのやり取りがこれほどまでに白熱し、知性が刺激されるとは・・・と、脱帽せざるを得ない刺激的な一冊です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です