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苦手意識を克服しよう!海外文学の入門トレーニングになる本
海外文学と言ってもさまざまな潮流や作風があり、一括りにすることはできませんが、翻訳の文体や登場人物たちの聞き慣れない名前に苦手意識を持つ方もいるでしょう。しかし、読まず嫌いはもったいない!読み慣れればその豊穣な世界にきっと魅了されるはずです。そこでここでは、海外文学に親しむためのステップになる本を紹介します。
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世界的に有名な作家・村上春樹の短編集です。村上春樹は実は翻訳者としても優れた才能を持っており、その特有の文体は海外文学、特にアメリカ文学的な雰囲気をまとっています。そのため、翻訳の文体が苦手という方は、村上作品で慣れてみるといいでしょう。この短編集は海外文学へのオマージュも見られるので特にオススメです。
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アメリカ文学の名手レイモンド・カーヴァーの短編集で、翻訳は村上春樹が手掛けています。市井の人々の喜怒哀楽が丁寧に描かれた作品で、海外文学で難しい点というと文化的な隔たりもあるものです。だけどこの短編集では、親子の情や人々のちょっとしたやさしさといった普遍的な心の動きがメインに描かれていて、読みやすいです。
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ジュンパ・ラヒリはベンガル系インド人移民の両親を持ち、アメリカで育った作家です。本作はある経緯からインド系なのにロシア系の名前を付けられた男の話ですが、メインテーマは家族であり、比較的理解しやすいでしょう。一方で、アメリカのインド系移民二世という自分とは違う立場の人に思いを馳せるよいトレーニングにもなります。
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海外文学の難関というと、名前が覚えられないということもあります。特にロシア文学は、本名とあだ名の使い分けや名字などの規則が日本語とは異なるため、難しいところもあります。この作品は登場人物も比較的少なく、新訳だと登場人物の名前一覧のしおりなどがついてきて読みやすいですが、読み応えもある一冊です。
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言わずとしれたドストエフスキーの名作です。1人の人物にいくつか呼び名があるため混乱することもあるかもしれませんが、新訳なら名前のしおりもついてきます。また、あまりそこにこだわらず読み進めていくと、どんどん物語のおもしろさに引き込まれて、気づいたら読み終えているでしょう。
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