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ヒッチコックが惚れ込んだ才女!はじめてのダフネ・デュ・モーリア
「サスペンス映画の神様」と呼ばれたヒッチコックに見初められ、著書の多くを彼の映画の原作として提供した英国の小説家ダフネ・デュ・モーリア。彼女の恐ろしいほどの想像力に満ちた小説は、間違いなく「ヒッチコックの名を世界に広める一端を担っていた」といえるでしょう。ここでは、そんなデュ・モーリアの真髄を味わえる代表作を集めました。
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表題作『鳥』はヒッチコックの同名映画の原作としても有名ですが、ただのパニックものではなく、じわじわと恐怖が募っていく空気感が絶妙。そのほかの短編にも共通していることですが、「ナンセンスな不条理」を物語として完璧に成り立たせています。著者の想像力の凄まじさに舌を巻く、名作揃いの短編集です。
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とある貴族の後妻となった主人公が、死んだはずの前妻の存在感に悩まされていく姿を描いたサスペンス小説。いるはずのない存在が醸し出す、息苦しくなるようなプレッシャーを巧みに活字化しています。著者の代表作の一つとして知られ、この小説が原作の同名映画も名作として称えられ続けています。
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両親と死に別れ、叔母夫婦のもとに身を寄せることになった主人公。しかしその地は犯罪者の魔窟であり、恐るべき試練が彼女の身に降りかかることに・・・。著者の小説の中でも群を抜いてサスペンス色が強く、最後まで気を抜けない手に汗握りっぱなしの一冊です。この小説も、『厳窟の野獣』という題名で映画化されています。
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市井の人々のすれ違いや欺瞞の物語をダークに描いた、著者初期の短編集。人の心の闇を掘り下げたネガティブな短編ばかりなのですが、著者自身の人間性を疑いたくなるほどのシニカルな筆致のせいか、全編にわたりコミカルな雰囲気が漂っています。癖の強い物語も多いため、ブラックコメディが好きな方には特にオススメです。
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妖しい魅力をまとった謎の女性と、彼女に愛憎交えた執着を持ってしまった青年の悲しい愛の物語。慕情に押しつぶされる者の異常な心理が、空恐ろしくなるほど真に迫ったタッチで描かれているため、恋愛小説だと思って読んでいると裏切られること必至です。ハラハラドキドキしっぱなしのサイコな世界をお楽しみください。
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