ブックキュレーターhonto編集員
SDGsの目標1「貧困をなくそう」。その解決策を考えるうえで役立つ本
貧困は「SDGs(持続可能な開発目標)」の1番目に掲げられている問題であり、その理由は「あらゆる社会問題の根底にあるもの」だからと言われています。途上国の絶対的貧困と先進国における相対的貧困。貧困の度合いは異なりますが、どちらも当事者や国を苛み続ける問題です。貧困について学び、その解決策について考えるヒントになる本を紹介します。
- 9
- お気に入り
- 2812
- 閲覧数
-
高校生向けの一冊で言葉遣いは平易ですが、さまざまな国の貧困問題を取り上げていて、内容は重いです。途上国の貧困が先進国の貧困におよぼす影響など、意外な事実にも触れられています。貧困の連鎖を止めるため、高校生でもできる支援について紹介されているのも、本書ならではの特徴の一つです。
-
世界一大きな問題のシンプルな解き方 私が貧困解決の現場で学んだこと
ポール・ポラック(著) , 東方 雅美(訳)
国が経済成長しても、先進国の人々が寄付をしても、貧困はなくならない。そのように説く著者のポール・ポラックは、1日1ドル以下で生活している貧しい農家向けにビジネスを展開している起業家。貧しい人たちを「かわいそうな存在」ではなく、対等の立場の「顧客」として捉え、接する姿勢にはハッとさせられます。
-
ストーリーで学ぶ開発経済学 途上国の暮らしを考える
黒崎卓(著) , 栗田匡相(著)
開発経済学とは、途上国の貧困の原因と対策を研究する経済学の一分野です。本書では、途上国が抱える課題をストーリー仕立てで紹介。続けて、その解決方法を丁寧に解説していく構成になっているため、初心者でも無理なく、貧困問題の概要を知ることができます。現状を把握すれば、問題解決の困難さも改めて認識できるはずです。
-
貧困の問題は深刻で、日本国内でも国家間でも格差は拡大するばかりです。解決の糸口などないように思われますが、グラミン銀行創設者のムハマド・ユヌスはだいたんにも貧困だけでなく、失業もCO2排出もゼロの社会を目指しています。彼が手がけてきた多くのソーシャルビジネスやこれからの展望を知れば、希望が湧いてくるでしょう。
-
日本の子どもの7人に1人が、国民の大多数より貧しい「相対的貧困」であるといわれている昨今。本書では、ごく普通の高校生のように見えて、実は相対的貧困状態にある若者たちの生活を紹介しています。学業よりも働くことを優先しなければならない彼らの現状を知ることが、問題解決の第一歩になると著者は説いています。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です