そんな理由で人を殺す!?犯行動機が酷すぎて予想不可能なミステリー小説

著者と同名の探偵・法月綸太郎が活躍する短編集です。バリエーションが豊富で、重いミステリーから軽いミステリーまで粒ぞろいの7編。どれもロジカルなプロットが秀逸で、本格推理ファンもうなるでしょう。冒頭の短編での死刑囚が殺された動機をはじめ、ちょっとショックな動機による殺人事件がそろっています。

生徒と教師が殺人事件に巻き込まれる学園ミステリー。映像化も多いベストセラー作家・東野圭吾のデビュー作です。個性的なキャラクター、さらに凝ったトリックの数々はどれも見事。一連の殺人事件に関わる動機は、女子高という舞台を生かしているとはいえ、少々やりすぎでは・・・と感じるかもしれません。

アリス・ミラー城に集められた探偵たちが次々に殺されてゆくクローズド・サークルものです。本書には、著者こだわりの物理トリックとともに、ある有名トリックも仕掛けられているのが最大の特徴。そして何より、犯人の犯行動機は他の追随を許さない異常性があります。共感できる人はほぼいない・・・と言っていいでしょう。

主人公の家族は、事件や犯罪の捜査や調査に関わる職業に就いています。ただし、それは次男である主人公以外。捜査エリート一家の家事を一手に引き受ける主人公が、シリアルキラーによる殺人事件を追うことになります。布に異常な執着を示すシリアルキラーの信じられない犯行動機とは・・・。

表題作は、警察署内で30冊もの警察手帳が紛失する事件の話。捜査を任された主人公がたどり着いた犯人の動機とは・・・。まじめだからこそひねり出した苦し紛れの犯行動機かと思いきや、読者を裏切る展開に期待してください。表題作以外も「動機」がテーマのものが多い、ホワイダニット好きにオススメの短編集です。