お疲れ気味の休日の朝にゆったりと読みたい、じんわり前向きになれる本

原田マハによる、旅をテーマにした4編からなる短編集。仕事に恋愛にがんばりすぎてしまう女性たちが、傷つき、再生していく物語です。ちょっと立ち止まり、旅を通じて人と出会い、自分を見つめてまた前に進んでいく彼女たちの清々しさから、元気を分けてもらえるでしょう。美しい景色を想像しながらお楽しみください。

写真家でもある著者のエッセイ集。日常生活で感じた想いを等身大の言葉で書いています。疲れてしまった心に効く、かみしめて読みたい言葉のサプリメントです。読後は、何気ない日々であっても感性を働かせて過ごしてみようと思えるはずです。

南海キャンディーズ・山里亮太によるエッセイ集。彼は嫉妬心や復讐心を心のガソリンに変えて、芸人として成功するまでものすごい努力を重ねていきます。人間誰でもネガティブな部分はあるもの。彼の人間臭さ、泥臭さを見ていると、「だめな部分も含めて自分なんだ」という気持ちになり、またがんばろうと思うことができるでしょう。

舞台はフィンランドのヘルシンキ。主人公のサチエは、異国の地で小さな食堂を開きます。静かに、でもたしかに、自分の道を歩んでいくサチエ。その姿からは「ひたむきに生きて、小さな丁寧を重ねていくことの大切さ」を感じ取ることができるはず。読後、朝食にコーヒーとシナモンロールを食べたくなるでしょう。

大人が読んでも、この世界観に浸れる絵本です。主人公は海の上に家を建てて暮らすおじいさん。海が増水するたびに1階ずつ、家を建て増してきました。そんなある日、アクシデントからおじいさんは海に潜り、今まで暮らしてきた家を訪ねていくことに。おじいさんが見る景色の一つひとつが、読者の心を揺さぶる傑作です。