自然災害から身を守る。いざというとき役に立つ防災知識が学べる本

気候変動の影響もあって水害や土砂災害が増え、これまで安全だった場所も安心とは言えません。本書は、近年の災害事例を詳細にレポートし、安全な場所や住居について科学的に考察します。さらに、安全確保に向けた行政の取り組み、建築業界の最新防災技術についても触れ、命と財産を守るための住まい選びの参考になります。

地震と津波、地震の影響による火山噴火など過去の災害の例を挙げ、そのメカニズムを解き明かします。続いて、近い将来確実に起こるとされる、首都直下型や南海トラフ地震について解説し、想定される規模、揺れ、被害などを述べていきます。地震の多い日本に住む者として知っておきたいサバイバル知識が学べる一冊です。

災害時に備えて食料や水、そしてエネルギーをどのように確保すべきかの解説本です。長期での生き残りから、急場をしのぐ数日の備蓄までをカバーしています。どのような品物を揃え、どのように管理するのがよいのか、著者の実体験に基づいて具体的に述べます。無理のない範囲で、誰もが始めやすい手順が示され実用的です。

災害時に見落とされがちなのがトイレ問題です。避難所であろうと自宅避難であろうと、不衛生なトイレは感染症や健康被害の原因になります。水洗トイレは、断水、排水管の損傷、停電のいずれかが起これば使えません。そんなとき、どうすればよいのか。自治体から家庭まで、非常時のトイレ問題への対処を具体的に解説しています。

温暖化の影響で激甚災害が増えています。自治体もハザードマップや避難情報を出して対策を強化していますが、強大化する災害を前に苦戦しています。本書は、自治体からの一方通行でなく、住民目線で行政と住民が一体となって行う防災について考えます。行政頼みから脱却し、自ら判断し、行動する力を養うための一冊です。