ブックキュレーターhonto編集員
『老人と海』だけじゃない!「戦争と恋愛」をテーマにしたヘミングウェイの代表作
アーネスト・ヘミングウェイ(1899-1961)の作品群はアメリカ文学の古典とされ、全世界に影響を与えています。無駄のないシンプルで簡潔な文体に、会話が好んで使われ、一番知られている作品『老人と海』が評価されてノーベル文学賞を受賞しました。しかし、これ以外にも「戦争と恋愛」をテーマにした数々の代表作があり、それらの作品をここで紹介します。
- 5
- お気に入り
- 4124
- 閲覧数
-
1952年、ヘミングウェイ生前に出版された最後の作品で、カジキとの戦いを中心に老いた漁師の姿が描かれます。会話や心理描写、戦いや風景の表現など、持ち味である文体は円熟味を増し、凄味を感じるほどです。本作をきっかけにノーベル文学賞を受賞したことに加え、著者の最高傑作との評価もあり、読むたびに新たな発見がある不朽の名作です。
-
誰がために鐘は鳴る 上
アーネスト・ヘミングウェイ(著) , 高見浩(訳)
スペイン内戦を舞台に、アメリカ人青年とスペイン人女性との刹那的かつ情熱的な恋愛が、戦争の不条理さと併せて描かれます。ヘミングウェイは義勇兵として内戦に参加していた・・・ということもあり、現地で実際に体験したであろう臨場感が伝わってきます。往年の大スターが出演した同名ハリウッド映画もヒットしました。
-
武器よさらば
ヘミングウェイ(著) , 高見 浩(訳)
第一次大戦下のイタリア、戦争に翻弄されるアメリカ人男性とイギリス人看護師の女性とのラブストーリー。『誰がために鐘は鳴る』同様、著者の実体験をもとに書かれています。短い文章と会話文を中心に構成された文体が印象的な、全編からヘミングウェイらしさを感じられる名著です。
-
日はまた昇る 新訳版
アーネスト・ヘミングウェイ(著) , 土屋 政雄(訳)
ヘミングウェイにとって初の長編であり出世作。第一次大戦後のフランス、スペインを舞台に、ロスト・ジェネレーションと呼ばれる自堕落な若者たちの姿を描いています。個性的な登場人物たちが繰り広げる享楽的な日常と、背景となる美しい風景描写の対比はみずみずしくて見事。ヘミングウェイを語る上で欠かせない重要な一冊です。
-
ヘミングウェイ短篇集
ヘミングウェイ(著) , 西崎 憲(編訳)
ハードボイルド小説の原点といわれる「殺し屋」、傑作と名高い「キリマンジャロの雪」 、掌編の名作「清潔で明るい場所」、闘牛士の物語「敗れざる者」など、ヘミングウェイが描く作品の世界観をより端的に味わうことができる短編集。ヘミングウェイは短編もよい・・・そう思えるような名品がそろっています。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です