本がもっと好きになる！本に愛と情熱を捧げる人々が登場する熱いお仕事小説

本を売るため、日々、書店回りに奮闘する出版営業という仕事があります。本書は、出版社の営業部に配属になった新人・井辻智紀の苦楽を描いたお仕事小説。1人でも多くの読者のもとに本を届けるため裏方として出版業界を支える出版営業のお仕事に、興味をそそられること間違いなしです。

「リアルすぎる」と現役書店員の間で話題になった、本屋さんを舞台にしたお仕事小説です。激務なのに薄給で、力仕事とクレーム対応に追われ、さらに店長はバカで仕事ができない・・・。「マジで辞めてやる！」と毒づきながらも、本と仕事を愛する書店員・谷原京子の姿がコミカルに描かれていて、読むと元気がもらえます。

文芸誌を舞台にした熱いお仕事小説です。売れない小説家・豊隆と冴えない編集者・俊太郎は幼馴染みですが、俊太郎の会社の文芸誌存続の危機に瀕します。2人はやがて「渾身の一冊」を作るために立ち上がります。一冊の本にどれだけの情熱が込められているのかがひしひしと伝わってきて、あまりの熱量に自然と涙がこぼれてしまうことでしょう。

編集者として挫折した宮本章が、祖父の個人書店「ミュゲ書房」を継ぐことから始まる再生の物語。書店経営の裏側はもちろん、編集者や作家が一冊の本を世に出すまでの過程もリアルに学べます。出版業界の厳しい現状が伝わってきますが、それでも本づくりはたくさんの人の夢をかけるに値する仕事だと思わせてくれるはずです。

図書館を舞台にした連作短編ミステリーで、主人公はレファレンスカウンターで「本探し」に携わる司書の和久山隆彦。簡単そうに見えるレファレンスの仕事の奥深さが描かれています。パソコンの検索機能では務まらない、人間の仕事のすごさを改めて感じ、読後には図書館で本探しをお願いしたくなるはずです。