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短編小説の宝庫!日本の作家による至高の短編集
短編小説の世界は奥深く、その類まれな発想と表現で凝縮された小さな物語は世界各国で紡がれてきました。日本もまた「短編小説の宝庫」であり、過去に生まれた膨大な名作群は時代を超えて愛読されています。そこからほんの一摘み、短編の名手たる文豪の作品を紹介します。入門書にも適した、日本人作家による素敵な短編集をお楽しみください。
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芥川龍之介の作品の多くは短編小説であり、その作風は短い人生ながら前期・中期・後期と分割できるほど変化しました。本書は前期に発表された6編を収録。表題作に選ばれている「地獄変」は、平安時代の絵師良秀が手掛けた「地獄変」という屏風絵に関する恐るべきエピソードを描き、芸術至上主義の極地を表現した傑作です。
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暗号通信のため脳にデータを書き込まれた「人間レコード」を巡る表題作をはじめとして、前途有望な医学士のもとに異様な女が現れる「笑う唖女」、トラック同士の衝突事故のナンセンスな原因を描く「衝突心理」など5編を収録。奇才・夢野久作の作品の中から、人間社会の暗黒面を照らす風刺的な短編をチョイスした小説集です。
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前衛的な作品を手掛けてきた安部公房は、短編小説の名手でもありました。本書は初期の短編小説11編を収録。表題作「水中都市」は堤防から水没した街を見る同僚の絵が現実に起きるという不条理な物語であり、突然部屋にあがり込んできた父親を名乗る男が魚となって人々を襲う要素も相まって、不気味なユーモアが光ります。
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