若年性アルツハイマー患者の視点で淡々と紡がれる物語に冷や汗。
2022/08/31 14:05
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
若年性アルツハイマー患者の視点で淡々と紡がれる物語に冷や汗。本人や妻の必死の努力にも関わらず病状は確実に進行し、やがては“自分”を失くしていく恐怖は半端ではない。とはいえ、本作にはその悲壮感は極力抑制されており、むしろ前向きな闘病日記的雰囲気を醸し出している。そこには本人の極力戦おうとする強い意志と、それを支える妻の姿があるからだろうか。本作の患者の場合、まだ初期か中期であり、運よくあまり悪い症状(暴力的になるとかエロ呆けといった)でないことも幸いであるが、現代では避けられない認知症という患者への接し方を考える一助となればと期待してしまう。
<蛇足> 実際には5点でも良い作品と感じたのだが、そろそろ予備軍である私にとっては、何か自分の未来を示されてるようで恐ろしすぎたです。よって手放しで楽しめなかったことから1点減点しての4点でした。<涙>
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投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分自身の日々の物忘れや失敗が怖くなりました。
自分に起こった時に、認める自信が無い。
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
50歳の働き盛りにしてアルツハイマー病に襲われる、主人公の苦悩が伝わってきました。一人称の語り口からは、全てを受け入れることの大切さも感じました。
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投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
若年性アルツハイマーに立ち向かう主人公の姿が非常にリアルに感じて、自身でも心当たりのある症状が記述されていると何とも言えない気持ちともなった。今、元気でいる事に感謝。
50歳代 身につまされます
2016/03/30 16:48
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投稿者:こうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前に映画で観た事を思い出しました。
途中は忘れていましたが、ラストシーンが強く印象に残っていました。
原作を読んでも、やはりラストシーンが衝撃的です。
仕事一辺倒で家族への感謝が足りなかったことを反省しました。
50歳代後半の男性諸氏、お勧めです。
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映画化もされたし、本屋大賞の次点も取ったし、面白そうと思いつつも「若年性アルツハイマー」についての本を読むのが怖くて読んでなかった作品。実際読んでみて、かなり辛いトコもあったけど、読んでよかったと思う。一冊の本としての魅力ももちろんあるし、「考えさせられる小説」としての魅力もある。
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最後の一ページ、思わず涙が出てしまった。私の周りの人間にアルツハイマー、あるいは痴呆を患った人はいないけれど、なんだか人事ではない気がしながら読んだ。考えてみれば、主人公佐伯が若年性アルツハイマーを宣告された50才を私の両親は当の昔に過ぎてしまった。だから、彼を自分の親に置き換えて読み進んだのは自然なことだったかもしれない。アルツハイマーはすごく深刻な病気で、実際に罹った人の心の重圧はとてつもないものに違いない。それでもこの作品がなんだか心温まるものだったのは、佐伯の人柄もあるけれど、彼を取り巻く周囲の人たちの優しさが見えやすかったからかな。
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よく練れているなあと思ったので久々の★5つ。若年性アルツハイマーになった男性のお話。渡辺謙主演で映画にもなった。映画といえば韓国映画で「私の頭の中の消しゴム」というのも同じ若年性アルツハイマーを扱った映画だったけれど、会議の日程、人の名前…と、少しずつ、少しずつ忘れていく。純粋に怖いと思う。今まで覚えていたものを少しずつ忘れていくことは。ちなみにこの小説はアルツハイマーになった男性の視点から描かれている。本当に症状がこの人のようになるのかは分からないけれど、忘れつつある状況がリアルに迫る。日記にひらがなが多くなったり誤字をしたりしていくのがまた切ない。あくまで一人称で描かれているので、妻の苦悩などは主人公とのかかわりでしか表現できないけれど、たとえばダンナがこの病気になったらあたしは支えられるのかという問いには「難しい」と答えざるを得ない。もしあたしがこの病気になったらダンナは支えてくれるのかといえば「無理」だろうな。
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渡辺謙主演で映画になった原作。映画を先に観てしまったのでどうしても登場人物に先入観が・・・。まあ、ビジュアルが浮かんで読みやすいには読みやすかったんですが。映画には無いストーリーの方がじんとしました。若年性アルツハイマーに侵されてしまった中年男性の葛藤と哀しみ。最後は何故かすがすがしさが・・・。何でだろう?哀しいのに温かい。
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若年性アルツハイマーになったサラリーマンの話。映画にもなりましたね。
私も眩暈とかも多いし、認知症になる可能性があるような気がしているので興味があって読みました。
ストーリーは記憶がなくなる所でおわっているけど、現実はそれ以降もあるわけで。。
やっぱりならないに越したことはない。
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「誰だっけ。ほら、あの人」
最近、こんなせりふが多くなった。
50歳にして若年性アルツハイマーと診断された男の備忘録が、恐ろしいほどに想像できて怖い。
記憶を奪われていくことに怯える彼を周囲は深い愛で包み込む。
思わず、涙ほろり。
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自分が今、生きている事に深く感謝した。
これは帯に書いてあった渡辺謙からのメッセージです。
確か、この小説が原作の映画に主演したんですよね。
命に関わる病気と闘ったことがあるからこそ。
こんなに説得力があるメッセージが書けるんだと思う。
自分が今、ここに生きていることが本当は当たり前なんかじゃなくて。
健康であることがどんなに素晴らしいのかを思い出させてくれます。
アルツハイマーについての描写がとてもリアルでした。
記憶を失っていくことの怖さがひしひしと伝わってきます。
人間であることの意味。大切な人がいることの喜び。
いろんなことに気づかせてくれます。
それでも、泣けなかったし、感動もしませんでした。
自分に置き換えてしまって、恐怖の感情ばかりが強く残りました。
記憶を失うこと。自分が自分でなくなること。
そして、大切な人の存在まで忘れてしまうこと。
全てが怖かった。僕はただただ怖かった。
最後のシーンはきれいだと言う人もいたけど。
荻原さんの作品はやっぱりコメディタッチのほうが好きかな。
でも、アルツハイマーについて考えるいいきっかけになりました。
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途中は「つらいなぁ」と思うこともあったけど、感動させられるいい作品でした。今までにも荻原の作品で泣かされることはあったけど、それらとは一味違った感動ものですね。娘の結婚式が終わった途端、急に病状が進行するところなど本当にリアルですね。同じテーマで重松清が書いたらどうなるんだろう、とふと思いました。
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50代、バリバリの企業戦士が若年性アルツハイマーにかかってしまうお話。
最初から結末は見えてしまっているわけで、読み出したとたんから、
これヤバイって・・・って予感。
終始悲しい話なわけだけれど、でもドンヨリ暗くさせないのが荻原氏のうまさ。
想像通りのとても悲しい結末になるわけだけれど、最後のシーン、セリフにやられた。
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これはおもしろかったです!!
自分や、周りの人がそうなってしまったらと思うとやりきれない気持ちになりますが…
ラストは胸がしめつけられました(´・ω;`)
映画が見たいな。