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京極堂シリーズと対をなす人気シリーズ
2019/06/11 00:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:へもへものへじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
京極先生の小説の登場人物は、誰もが個性的でキャラが立っています。
だから、普段マンガしか読まない私でも、抵抗なく読めます。
もちろん、このシリーズの登場人物達も、ひとクセもふたクセもある魅力的なキャラばかりです。
是非、普段はマンガしか読まない人も、京極先生の小説にチャレンジしてみてください。
ホラーではないけど、夏にぴったり?
2016/05/30 23:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:師走 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者を知った初めての本で、ここからどっぷりハマりました。
小悪党が妖怪をモチーフに事件(?)を解決する物語。
続、後、前、西、と続きます。あと「嗤う伊右衛門」「覘き小平次」「数えずの井戸」。
どれも切ない!
小悪党ってのがいいですね。主要キャラ、好き。
(でもさすがにアニメは見れない・・・・・・実写映画は・・・まあ見れる。
あと、ハードカバーの方ですがカバー裏の絵も楽しみのひとつ。
グロいのもあるけど。
アンチ制裁な彼ら
2004/06/01 22:50
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中乃造 - この投稿者のレビュー一覧を見る
切ない。哀れ。悲しい——どれも、しっくりこないような?
ぬくもりのある寂寥感、絶望に裏打ちされた優しさとでも言いましょうか。
不思議に湿った気分になってしまう「巷説百物語」、怪談話の旬である夏よりも、それが密やかに忍び寄って来ている梅雨時のほうが、読むに素敵な季節かも知れません。
御行姿は小股潜りの又一。山猫廻しのおぎんに事触れの治平、それに加わる形になるのが戯作者志望の山岡百介。
彼らが裏で糸をくるのは、あやかしが跳梁するかの如き、謎めいた事件達。
その大半が、ワケアリの下手人を隠密裏にどうにかする、というものです。
どうにかする——と、曖昧な言い方になってしまいましたが、そうとしか言いようがないのです。
確かに彼らが行うのは、制裁かも知れません。罪に対する罰なのかも知れません。
だけれども、そこには必ず情けがあった。
業に翻弄された哀れな者を、優しく包む視線があった。
又一達は決して、罪人悪人を懲らしめるヒーローではないのです。
業を知り、傀儡になった者に寄り添い、それを昇華させるかのように。
「御行奉為——」
又一の、いわゆる決め台詞とでも言うべきその言葉は、どこか乾いた冷たい風に乗って聞こえてくるようでもあります。
現代ならば、サイコキラーものとでも呼ばれてしまいそうな設定が、しかし江戸の闇というオーラを纏って、全く違う形をとって胸に迫ってきます。
個人的にオススメの話は「帷子辻」と「芝右衛門狸」。
双方、違う雰囲気を持った作品ですが、上で感想を述べたような観念は、やはりその底に流れているようです。
はじまり
2015/08/16 12:02
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投稿者:あなご - この投稿者のレビュー一覧を見る
御行の又市を筆頭とする一味と、山岡百介の出会いから始まる。
この巻では節毎に文章の語り部が変更されるため、読者は一味を除く登場人物たちと同様に、ストーリーがどこへ向かおうとしているのかつかめないままに、ただ流されていく。そして最後に行き着いた場所で、凄絶なカタルシスを得る。
ここではまだ紹介程度に止まっている一味と百介も、次巻以降でより生き生きと動き始める。そして、仕掛けに関わる百介の心象風景を通して、一味の悲しみが浮き彫りになっていく。
シリーズ全体を通してみると、一味の存在感がやや控えめな印象がある。しかし、現在刊行されているシリーズを刊行順に通読した後に、もう一度読みたくなる。
そんな、はじまりの巻だ。
仕掛け人たちはボーラーライン上で踊る
2004/02/24 00:21
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投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
御行の又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平、考物の百介。
彼ら、小悪党の一味が演出するのは、一種のコン・ゲームである。騙された方も、騙されたということに気づかないほどに巧妙に仕掛けられた一種の詐欺になるわけだが、大抵は(いかにもこの作者らしく)、「妖怪のせい」ということで片づけられてしまう。
ある意味、又市らの「仕掛け」とやらは、いかに巧妙ではあっても、所詮「他人の悪事の後始末」に過ぎない、といういいかたもできる。そもそも、「仕掛け」は、金銭を出して事の始末を依頼してくる人間がいなくては成立しない。表沙汰にしたくはないなんらかの事情があり、いわば、「臭い物に蓋をする」作業のお鉢が、「こちら/日常」と「あちら/非日常」の境界線をうろうろしている小悪党のほうに回ってくる、という構図が物語の裏側にあるはずなのだが、そういった部分は軽くほめのかされる程度で、あまり物語の表面上はでてこない。物語中で語られるのは、もっぱら又市たちが仕掛けている最中の出来事で、たいてい読者は、狂言回し的な役回りの百介といっしょになって詳しい仕掛けの内容を知らされないまま翻弄され、最後の最後になってタネが明かされる。
この本の中では、「芝右衛門狸」、「柳女」、「帷子辻」の真犯人の性癖とかが、けっこうくるものがあった。こういうフェティッシュな動機というのは、それこそ「死んでも直らない」態のもんで、やはり妖怪だの怪異だのにかこつけて闇に葬るのが一番無難なのかも知れない。
それにつけても業の深さよ、ってか。
酩酊亭亭主
「巷説百物語」シリーズの記念すべき第一弾
2024/09/01 20:03
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
「巷説百物語」シリーズの記念すべき第一弾です。7つの60~70ページくらいの短編が収められている。このページ数で、ここまで複雑なストーリーをまとめられたものだと思う。どれも一筋縄ではいかないストーリーだ。ちょっと突飛すぎてついて行けないものもあったが。
妖怪モノ
2024/09/21 00:55
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖怪モノの中でも、時代モノと言えます。さすが、京極夏彦さんの世界で、読みやすかったです。主人公は、怪異譚を集め、あちこちを巡る戯作者志望の山岡百介。個人的感想としては、名前からして不気味。雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う話。商人とか御行姿の男、垢抜けた女、などなど。
池波描く「仕事人」のようでもある
2023/04/24 07:15
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投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
人はあやしいものを見たいのかもしれない。意識せずとも、心の奥に在る、その思いが科学という理屈を超えて、あやしいものを見せてしまう。怪異譚を集めながら諸国を巡っている百介が出会った一味。金で依頼を請け、表世界の道理ではケリを着けることが困難な事件を解決していく彼らは池波描く「仕事人」のようでもある。その解決方法があやかしに限りなく近いということを除いては。古の百物語に題材をとったそれぞれの物語は、人間の業の深さ、罪の重さ故の物語だ。彼らはあやかしの存在を信じる民を、その弱みに付け込んで騙しているとも言える。
おもしろい
2018/11/29 20:14
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
単純に面白かったです。ホラーと思って読むと拍子抜けしてしまうと思いますが京極夏彦ワールドを楽しむ本です。