紙の本
良い本です
2024/03/29 15:46
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
モンゴル語専攻だった司馬さんが初めてモンゴルを訪れたときの旅行記になります。壮大な自然とそこに住む人々が生き生きと描かれ、中国やロシアとの歴史関係も知ることができ、とても興味深かったです。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハバロフスクへ、イルクーツクへ、ウランバートルへ、ゴビへ。日本人に近しい蒙古人。その故郷を彼方此方と訪ね歩く。著者の若いころからのあこがれの地。
電子書籍
草原の国の古き良き社会主義時代
2023/06/30 03:02
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和の国民作家とも呼ばれたりする
著者による所謂「街道物」の第五作です。
著者の思い入れが炸裂した感のある
本書について特筆すべきは、当人が大学で
専攻したというモンゴル語の聴解能力が、
うかがわれるくだりがあることです。
これが具体的にどの程度なのか、は、
本書と、「草原の記」とに散見される、
カタカナ表記されたモンゴル語単語を
目にすれば、文字通り一目瞭然のはず。
紙の本
古き良き社会主義時代の草原の国では
2023/03/16 20:30
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和の国民作家とも呼ばれたりする
著者による、かの「街道物」の
新装版第五冊です。
著者の思い入れが炸裂した感のある
本書について特筆すべきは、
当人が大学で専攻したというモンゴル語の、
少なくとも、聴解能力が、
驚くべき水準にあった、らしいこと。
これが具体的に何を意味するのかは、
本書と、「草原の記」とに散見される、
カタカナ表記モンゴル語単語を一目見れば、
文字通り一目瞭然のはずです。
紙の本
意外と知られていないモンゴル
2020/03/20 21:25
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投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が子供の頃からあこがれていたモンゴル。紀行文であるが著者のわくわくした感じや感動が伝わってくる。蒙古斑で知られ日本人のルーツの一つと言われ、成吉思汗という世界覇者の出身地でもあり、また元寇で日本の歴史を騒がせた国でもあり、話題は尽きないところ。私も子供のころに井上靖さんの「蒼き狼」などを読んだ記憶がわずかながらよみがえってきた。モンゴルもそうだが敦煌などのシルクロードもロマンがあって一度は行ってみたいと高校時代に思った場所でもある。著者の解説でモンゴルの歴史観とモンゴル人気質を知ることができた。今は共産圏の中国やロシアがはだかり、あまり行きたくないこの頃だが、高校時代にあこがれていた場所でもあるので、環境がよくなれば行ってみたいと思っている。
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この本は、同シリーズの別の本と比べ、あんまり街道をゆかない。むろん、モンゴルに道がないせいであるが(360度、草原なのだ)、そのためかどうか、歴史をあれこれ述べる割合が少ない気がする。その代わり、ホテルの床板がどうだとか、水を貰いたがった奥さんの話とか、そういう司馬さん自身の、ツーリスト話が多い。
そう考えると、道、街道というのは、多弁に歴史を物語るものなのかもしれぬ。多くの人が通る、交わる、諍う…とにかく、関わる所為だ。モンゴルにも、時間的には他の場所と同じ密度の歴史が存在するはずだが、関わる人数の少なさが、寡黙にさせているのだろうな。
星や草は、うらやましい限り也。
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当時は旧ソ連の2都市を経由しなければモンゴルに行けなかったんだ。モンゴル人の素朴でおおらかな性格が伝わってくる。ゴビ砂漠の雄大さと匂う草原、満天の星空。モンゴルに行ってみたくなってきた。『モンゴル人の目は写真機を必要としない。景色も人の顔も覚えてしまうのだ。決して忘れない』モンゴルの人々から学ぶことがたくさんありそうだ…
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外大のモンゴル語科をでた、司馬さんのモンゴル体験をすごかっただろう。今、相撲でモンゴル出身力士が活躍している事が、納得させられるお話でした。
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モンゴルについてよりも、かつて対峙したソ連にたいする司馬の想いのほうが興味深かった。
モンゴルの空の広さを体験して見たくなった。
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今年(2016年)、大学で同級だった友人が世界一周の旅に出た。友人が、モンゴル滞在中に、司馬さんの『街道をゆく』を読んでいるというので、久しぶりに読み返した。
司馬さんが訪問した当時の日本人にとって、モンゴルは、歴史教科書のチンギス・ハーンのくだりに出てくる国の名でしかなく、実在すると思われていないほどであった。
友人が馬乳酒を飲み、羊の群れに囲まれている光景は、司馬さんが訪れた頃と変わらないものなのだろうか。
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紀行文です。序盤はロシアなのでモンゴルモンゴルしたのを期待するとあんまりかも。窓が閉まりきらないホテルに突っ込まれても文句を言わない、でもさらっとコンシェルジュ使ってたり飛行機でタバコ吸ってたりするところが余裕ある司馬大先生の紀行文だなあ、という感じで好きです。
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やはり小説家だけあって話が面白い。田中克彦が出てきたのには驚いた。さらに、モンゴル語の辞書でモンゴル語を学習していたということは初耳であり、他の紀行には出てこなかったような気がする。
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1970年代のソ連やモンゴルの実態をここまでのレベルで記述した体験記は他に類を見ないのではないかと思う。
もはや完全に歴史の中に消えてしまった文化や風習を読むだけでも興味深いのに、司馬氏の知識と感性と文章を通して味わうことができるとはものすごく贅沢ですね。
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司馬遼太郎 「 街道をゆく モンゴル紀行 」新潟から 旧ソ連のハバロフスク、アムール川、イルクーツクを経て、モンゴルのウランバートル、ゴビ草原を巡る紀行
生えっぱなしの草により生きるモンゴルの遊牧者と 草地を田畑に変えて生きる中国の農耕者の生き方の違いが、中国文明を受け入れないモンゴルと 異民族を野蛮と蔑む中国の長年の争いになっていることが読みとれる
モンゴルは中国を嫌い、長年にわたる中国との関係を断つため、旧ソ連との関係を深め社会主義国化したが、旧ソ連は モンゴルの世界的英雄チンギスハンを侵略者として憎み、モンゴルではチンギスハンはタブーとされているという複雑な関係
草の匂いにモンゴルの自然の雄大さ、美しさを感じたエピソードは 小説的な感動を覚えた〜「よその国の草は匂わない〜うその草のようだ」
「極端な愛国主義と盲目的な民主主義を排する」というモンゴル憲法は今も存在するのだろうか。名言だと思う
「街道をゆく」シリーズは 著者のコミュニケーション能力の高さを随所に感じる。その国の歴史や文化の中に 日本人である自分を 受身的に置きながら、会話している感じ
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満天の星空の空の下、ゴビに立つパオの中で眠る夜。
地球の自転の音だけが聞こえるようなこのゴビ草原で眠るのは、、
と書かれている。同じパオに泊まったとしても地球の自転の音など思いつかないだろうとと思う。全ページ流石な文章である。
そしてツェベックマさんが登場するシーン、その、機知に富みユーモアとシリアスとモンゴルへの愛を体現する女性、その方との会話やその方を描写するシーンが本作でも素晴らしい。ツェベックマさんのことを読みたくてこの本を選び読んでいる。
時々登場する司馬遼太郎氏の夫人もユーモアあり、本作の旅で同行されている画家の須田さんの存在感がゴビの砂漠やモンゴルの草原に劣らず悠大なのもまた面白い。
ラクダの顔のくだりなどは笑って腹が捩れる。ラクダの顔というより個体差を全て何頭でも覚えるということだが、少し違うけどチベット映画タルロの羊飼いの男を思い出した。
とにかく大陸の砂漠、草原、高原、地形だけではなく人の、歴々と繋がり紡がれてきた人の、力の雄大さよ。