色んな意味で怖かった
2020/05/20 08:30
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
店頭であらすじを読んで惹かれて購入。思ってた以上に深いところまで心の闇が描かれていた。テーマ自体は割りと在り来たりだったけど、スポットが色んな方向に当たっていてそれが新鮮で良かった。人付き合いに悩んでいる学生と、その年頃の子をもつ親に特にオススメ
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
安藤の娘・加奈が、高校で転落死した。妻の病死に次ぎ、娘まで失った安藤は、娘が何故亡くなったのか、本当の理由を探ろうとする。
女子高生の陰湿な部分がリアルに描かれていて、ウンザリするし、ゾッとする。友達の一挙一動に神経を使い、自分が仲間外れにならないよう、周りに合わせる。それで友達なのか、と思ってしまう。
自分の罪を認めない相手に、「こいつに相応しい罰は何だろう」と安藤が考えた結果が、予想外だった。せめて早苗さんの存在が支えになってくれれば、と思う。
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投稿者:lack - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画の宣伝を見て気になったので購入した。
娘を殺した犯人を探す父親と、何とかして逃れようとする高校生。
犯人もその友達も高校生らしく、コンプレックスを持っていたり考えが不完全なところが良かった。
和製サイコスリラー
2015/10/15 16:12
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投稿者:@ゆう坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
同名の映画も鑑賞しましたが、スクールものではあるがスリリングな感情を文字でよく表現していると思います。内容は、最終的に予想通りの結果ではありましたが、全体的にまとまった良い作品と思います。
イヤミス大好きだけど・・・
2023/04/08 17:07
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投稿者:マツモトキヨシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容が内容だけに、イヤミス大好きな私でも
ちょっとムカつきが残ってしまった。
まだ何も決まっていない「芸能界に入ってカリスマになる」という
よくわからない理由でここまでするの?!と引いてしまった。
デビューが決まってて・・・とかならまだわかるんだけど。
でもそのよくわからない理由でここまでしちゃうところが
この小説の闇なのかな・・・。
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この手の小説を読むといつも思うことがある.子供って大人が考える以上に残酷な存在なんだと.中学生ぐらいになれば思考も大人と然程変わらない,強いて言えば経験不足からくる短慮が目立つぐらいだろう.本作の父親の気持ちが痛いほど分かる気がする.
以下あらすじ(背表紙より)
どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。「全然悩んでいるようには見えなかった」。クラスメートからの手紙を受け取った安藤の心に、娘が死を選んだ本当の理由を知りたい、という思いが強く芽生える。安藤の家を弔問に訪れた少女、娘の日記を探す安藤。二人が出遭った時、悪魔の心が蠢き出す…。女子高生達の罪深い遊戯、娘を思う父の暴走する心を、サスペンスフルに描く!
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一人娘の転落死の真相を追う大学講師の父親の姿を描いたサスペンス。
小説のテーマはどちらかと言うと使い古された感のあるものだったのですが、非常に巧くまとまった秀作だったと思います。
心理描写が個人的に良かったです。娘を失った父親の後悔などの心理描写はもちろんのこと、ヒエラルキーや仲間外れを恐れる女子高生の心理描写、そして自分の行為が明るみに出ないか恐れる心理描写が非常に真に迫っていてサスペンスフルで読まされます。
登場人物でもう一人重要な位置にいるのが主人公安藤の同僚の小沢早苗。アスペルガー症候群などではないものの、相手の言い回しや比喩表現が理解できない彼女と、安藤のやり取りが安藤の、そして陰鬱なストーリーのこの本の救いでもあります。
複雑な人間関係や”空気”というものに対し彼女が無自覚で、冷静に外から見ているからこそ、彼女の心理描写が描かれる場面は一種のエアポケットのような安心感がありました。
第3回野生時代フロンティア文学賞
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意味深なタイトルに惹かれて手に取った一冊。なかなか良かったです。
いじらしいほど「いい子」な加奈が、くだらない交友関係のために命を落としてしまうなんて… 自分が安藤聡の立場だったら、我を忘れて咲に復讐するだろうな、と思います。そうした点でどういった結末になるかが気になって、かなり興味を持って最後まで読み進められました。
一点だけよくわからないのが小沢早苗の設定。アスペルガー症候群ぽい感じですが、この設定の必然性があまり感じられず。作品内のすべての設定に必然性がなくてはならない訳ではないですが、何となく「なんでこの人、こういう設定なのかな?」と疑問に思ったもので…
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学校のベランダから転落して一人娘を亡くした父親が、その真実を追ううちに、いじめの事実に突き当たっていき、そして…というサスペンス。
理性を保っていたはずの父親が、あるエピソードをきっかけに強い殺意を抱く場面が恐ろしくてそして哀しい。その憤りと気づけなかった自らに抱く後悔が限界まで高ぶって、あまりにも残酷だと感じました。
父親の敵となる女子高生は生々しい造形で、エゴのかたまりな行動と言動のすがすがしいまでの迷いのなさには彼女の空虚さの深さを感じ取りました。誰よりも実は彼女の思考は幼い。けれど発達した知能が、ひどく冷酷な結果を抱いていくという歪みがリアルに迫るように感じました。
もうひとりの大学教員の女性のキャラクタもまた一つのスパイスとなり、双方の「対決」を冷静な視点から眺める役割ともなっていて面白いなと思いました。彼女ほどは行かなくても、巧く相手と距離感をつかめないと感じるときはだれしもあるもので、だから彼女に親近感や頑張ってほしいという気持ちを抱きもしました。
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マンションのベランダから突き落とされたとき、娘と同様に死んでしまうと思った。
良かった、安藤が助かって。
巡りあわせの悪い安藤だけれど、せめて今後早苗と上手くいかないかなあと、願ってしまう
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子供がいじめを苦に自殺したら、(実際は事故だったが)
自分がどういう風になってしまうのか、犯罪をおかしてしまうかもしれないと思うのはみんなある心理だと思う。映画化ということで、ちょっと見てみたい
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暗い話。娘の死とその友達との関係。
特にミステリーならではのどんでん返しがあるでもなく、淡々とストーリ-が続いていく。
この手の女子高生ものにはありがちな作品
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どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまうー。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。「全然悩んでいるようには見えなかった」クラスメートからの手紙を受け取った安藤の心に、娘が死を選んだ本当の理由を知りたい、という思いが強く芽生える。安藤の家を弔問に訪れた少女、娘の日記を探す安藤。二人が出遭った時、悪魔の心が蠢き出す……。
いじめに加担していた咲が、最後まで罪悪感というものを持てずに自分の保身のみを優先し、1つの誤魔化しを隠すために結局は取り返しのつかない罪を犯してしまう。何て愚かなんだろうと思った。
小・中・高と狭く閉ざされた世界が唯一と考えてしまいがちな学生時代。そこで居場所を失ったら…と恐れ、追い詰められてしまう前に「世界はここ以外にある、逃げ場所はいくらでもある」と日頃から伝え続けないといけないのかもしれない。
読みながらずっと内野さん&吉野実憂ちゃん(映画キャスト)が頭の中で動き回っていたな。DVD化したら見てみよう。
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帯にゴンゾウの人がいたからなんか脳内で映像化しやすかった。初めてこういうシナリオの小説読んだせいもあるのかラストは焦燥感あおられた。
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大学講師・安藤の娘加奈が学校で転落死した。事故なのか、自殺なのか。心が悪魔に変貌した安藤の復讐がはじまる。
大人から見ると実に小さい学校の世界。逃げ場はあるという理屈は、子供たちには通用しない。何故なら大人社会でも職場、地域や近所、公園など、小さなコミュニティ内で同じような苦痛を与えたり、感じているからだ。逃げ道は同じ境遇の者を見つけることしかない。加奈の孤独感を思うとやりきれない。
本作品の巧いところは、対人コミュニケーション能力に欠ける早苗の存在である。加奈との対比で捉えると、彼女の個性が貴重に思える。