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交点の殺人事件
2008/12/07 11:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
予告では串中弔士が中学三年生の時の事件ということでしたが、実際にはあの事件から十四年後、私立女子高校の倫理教師となった串中弔士の周辺で起きる事件です。あの弔士くんが教師しかも倫理教師となり、かつ、スクールカウンセラーの真似事までしているという状況も意外ですが、合わせて、あの病院坂迷路のバックアップと名乗る人物、病院坂迷路が臨時教師として登場してきます。そして、事件は、串中先生と(巻き込まれた)病院坂先生が、同僚の遺体をバスケットゴールにひっかけられた状態で発見するところから、幕が開かれるのです。
次々と起きる殺人事件が病院坂迷路の視点で語られ、畢竟、串中弔士も迷路の視点から描き直される。他者の目から見た自分。第三者的視点で見ているつもりが、いつの間にか反転してしまう。そして事件の終幕。通常いう意味でのミステリーではないと思うので、本格ミステリー好きには気に入られないかもしれない。
十四年前に登場した人物やその関係者が様々な形で再登場し、描かれていない十四年間にどのようなやり取りが行われたのかを妄想させてくれます。
維新の小説にしては、登場人物に可愛い少女が登場しない、っていうんでしょうか。それに七不思議について曖昧にしているところが、ね・・・
2009/05/15 20:37
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
前回、私は『きみとぼくが壊した世界』のなかでTAGROのイラストについて
遅れて来た西尾維新ファンの私ですが、個人的にはこのシリーズのイラスト、あんまり好きじゃありません。なんていうか可愛い、っていう感じがしないんです。やっぱりTAKEさんや、VOFANのほうがいいかな、特にVOFAN描く女の子の可愛さったらないもの、なんて思ったりして。
と書いていて、それは基本的に変わらないんですが、ちょっと今回は訂正します。カバー画が駄目。でも、本文中の白黒のイラスト、っていうか今回はきちんとコマ割されて各章の頭に見開きの頁が用意されているんで漫画のほうが当たっていると思いますが、これはいい。
こういうことって、漫画家にはよくあることなんです。あらためてカバー後ろの折り返しのTAGROについての注を見ると、まんが家、イラストレーターとあって「まんが家」のほうが頭にあります。我が家のコミックス・オタクの娘たちも「カバーは下手だよね、TAGRO」とバッサリ。やっぱね・・・
流れで装幀関係者を列記すれば Book Design Hiroto Kumagai Noriyuki Kamatsu、Cover Design Veia、Illustration TAGRO です。新潮社さんもですが、講談社さんもお好きですねえ、英語表記。必要なんですか?首ひねっちゃいます。これって護送船団方式というのが正しいでしょうか。そんなことで足並み揃えるより、奥付けの西暦表記統一のほうが正しい気がするんですが・・・
で、今回のお話。結構難しいです。舞台は教員数20、生徒数400という学校法人私立千載女学園で、病院坂迷路(バックアップ)が巻き込まれた名門女子校七不思議殺人事件が扱われます。普通、こういうお話の場合、小説の最初のほうで七不思議について解説があります。
たとえば田中啓文『私立伝奇学園高等学校民俗学研究会』シリーズ、或は篠田真由美『北斗学園七不思議』、物集高音『冥都七事件』、小説ではありませんが宮部みゆき『平成お徒歩日記』。殆どが章のタイトルや巻頭で歌などの例で挙げられる。でもこの小説ではそれがない。読んでいけば理由は分かるんですが、読者にすれば不自然といった感がついて回ります。
登場人物について簡単に書けば、まずメインは臨時講師(担当教科・英語)の病院坂迷路(バックアップ)です。ちなみに、(バックアップ)、という括弧書きには意味があります。そして御本体、病院坂迷路がいます。14年前、当時中学生の串中先生の上級生だったのが括弧なしの迷路です。
で、病院坂迷路(バックアップ)と一緒に事件に巻き込まれるのが、27歳の倫理教師かつスクールカウンセラーの串中弔士です。既に書きましたが、14年前、括弧なし迷路と同じ学校にいました。その時代からの知り合いがもう一人登場します。県警捜査課の刑事で、ふや子の叔父・伽島有郷です。
串中の中学時代の大親友・ふや子の親戚で、串中いわく「驚くなかれどんな嘘でも見抜くことができるという、恐るべきスキルを有する辣腕の刑事さん」だそうです。ふや子にダウト・スキルを伝授したともいい、二人は14年前の事件で知り合っています。ちなみに、私には初耳です。その話を読んでいないか、完全に忘れ去ったか、或はその話は未だ書かれていないか、このどれかでしょう。
最後に黒士という2歳の子どもが登場します。どういう存在かは読んで確かめてください。あとはカバー後の文章を借ります。
平和だったはずの私立千載女学園で、
不可思議かつ不可解な殺人事件が起こる。
そしてそこに勤務していたのは、
こともあろうか倫理教師となったあの串中弔士。
病院坂迷路を巻き込んだ事件から14年。
探偵ごっこの犯人捜しが再び始動。犯人は一体?!
これぞ世界に囲われた
「きみとぼく」のための本格ミステリー!
で、今回はカバー折り返しを再現してみます(前回は、私は挑戦しなかったので、bk-1始って以来のことではないでしょうか、こんな馬鹿な試みは)。
。NISIOISIN
す
で
〈〈〈〈〈 人生は ず
ノーゲーム ら
なんです。〉〉〉〉〉にあ
こ
こ
心
実物と比較してもらえば分かるんですが、けっこう健闘してると思います。ともかく、テキスト形式でこれをやるっていうのは、かなり無理あります。最後は CONTENTS
001/なまえ欄:倫理教師 串中弔士
021/だいいち問:国語教師 木々花美
053/だいに問:家庭科教師 通上黄桃
087/だいさん問:数学教師 日下部昇
125/だいよん問:体育教師 陣野経蔵、英語教師 鮫畑錨
153/だいご問:?
163/えんでぃんぐ:?
あとがき
でした。
なんかなあ…
2021/02/19 22:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みnami - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界シリーズというか西尾維新作品の独特な世界観が過去作よりだいぶ薄れてきてるんじゃないかと思った。淡々と読んでいけるという点では良いかもしれないけど、私は歪んだ西尾維新の世界観が好きだった。
ミステリーの部分にしたら、ネタバレは避けるけど、この絵はないんじゃないかなあと思う。犯人は?殺された人の共通点は?とか考えながら読むんじゃなくて、ストーリーをさらっと楽しみたい人向け。
第二作の14年後が舞台
2018/12/31 16:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人になった弔士くんや主人公の迷路さんもローテンションな為、淡々と物語が進んでいく印象。
目的もなく火種を増やしていく弔士くんは本当に迷惑な存在だな。
これに関わった時点で迷路さんはご愁傷様としか言いようがない。