殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―(新潮文庫) みんなのレビュー
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知らなかったことこそ悪
2016/11/06 20:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段は読まないタイプの本。きっかけは、本好きの方ならきっと分かるであろう企画から。 読んでみて、今まで、足利事件を知らなかったこと、興味がなかった自分が恥ずかしくなりました。また、ここに書かれていることが、本当ならと思うと怖くなりました。何が正義なのか?科学捜査は何のためにあるのか、報道の真の役割とは?本当にいろいろ考えさせられた一冊です。でも筆者の気持ちはすごく伝わりました。皆様にも是非読んでほしいと思う一冊です。
読むべし
2017/01/05 10:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
事件と釈放は報道で知ってたが、釈放のウラに壮絶な闘いがあったとは。
官の隠蔽体質は凄いと感じた。メンツを守るため、全面的に「ごめんなさい」が言えないのも呆れてしまう。
ラストの真犯人に対するメッセージも心にしみた。
遺族に対する心情もグッときました。
文庫Xだけあって一読の価値は充分ありです。
いまだに捕まらないのが残念ではある
2021/08/26 11:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
平成25年(2013年)12月に新潮社から単行本として刊行され、のちに文庫化された書籍である。
北関東で起きた事件(北関東連続幼女誘拐殺人事件)を追い、犯人とされたS氏は免罪であるとし、さらに別の"真犯人"が要るとした。
本著(単行本)が刊行されて10年近くなるが、真犯人が捕まる気配はない。
もう居ないのか?逃げているのか?それとも真犯人はやはり・・・。
作者の清水潔氏は、その昔、FOCUSで「桶川ストーカー事件」を追った。
ただ追ったのではなく、警察の不手際なども露呈させ取り上げた。
本著を読んで始めて知ったが、清水氏の娘さんは交通事故で亡くなっていた。
だからこそ、余計に赦せないのだろう。
日本には「記者クラブ」という、摩訶不思議な報道組織がある。言葉は悪いが、「大本営発表をただ流すだけ」のいわば"広報"である。調査報道がなかなか根付かないのは、こういった「記者クラブ」にも問題があるのではないか。
最後に、一日でも早い解決と、真犯人逮捕を願い、本著に記述されている一文を載せておく。
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『何度も何度も報じたぞ。ルバンよ、お前に遺族のあの慟哭は届いたか。お前がどこのどいつか、残念だが今はまだ書けない。だが、お前の存在だけははここに書き残しておくから。いいか、逃げ切れると思うなよ。』
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怖いおはなし
2020/01/19 19:03
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投稿者:まっしゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
サスペンスでもホラーでも無い。ただそこに犯人はいることに戦慄を覚える。誘拐された幼女にとってみても、その子のご家族にとっても、目撃者にとっても、冤罪で捕まった人にとっても、決して他人事では済まされない恐怖がある。その恐怖の根源は犯人にあるのか、警察にあるのか、検察にあるのか、裁判官にあるのか、とても怖い話だとおもった。
考えさせられた
2019/03/01 17:49
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投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯人・事件・・・というとテレビの刑事モノでしか接点がない自分にとって今回この本を購入したのはたまたま本屋で目を引いて手にしたからだった。
読み始めるととまらなくなった。テレビでの刑事モノは時間内に事件解決でよかったよかったと行くが実際は簡単に解決につながらないものというのを知るいいきっかけとなった。いつ自分がそういう事件に関わることになるかわからないが考えさせられた本だった。
真相は!?
2017/08/10 21:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toposu - この投稿者のレビュー一覧を見る
冤罪事件・・・ということは真犯人が必ずいるということ。
何とか真相解明してほしい。
こんな報道もまだあるのですね
2017/03/13 16:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在日本テレビで報道に携わっておられる記者のノンフィクションです。
副題は「隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」となってます。
私が買った書店では本来の装幀を隠して書店員さんが薦める作品として一部で話題になった形(本来の作品名と作者名を隠す)を踏襲したカバーをつけて販売していたので、気になって手にとってみました。
ドキュメントですが、読み物としてかなり面白かったです。
日本の報道の一番の弊害と私は考えている記者クラブ制度(官製報道)にも言及していますが、やはり中心は「足利事件」とそれを含めた著者が同一犯人による連続誘拐殺人と考えておられる事件です。
「足利事件」は私もある程度知っていましたが、他の4件のことはこれを読むまで知りませんでした。
推理小説好きの私はDNA型判定はお馴染みの科学捜査技術で絶対的なものだと思っていただけに、読んでいて驚くことばかりでした。
私は死刑制度には反対で廃止論を支持しているのですが、一番の理由は人のすることに絶対はない。つまりこの本で書かれている「足利事件」や「免田事件」のように誤審や冤罪を完全に排除できない中で国家が行う人殺しは後で間違いが分かっても取り返しがつかないと考えているからです。
読みやすい本でしたが、一人一人が改めて考えなければならないこの国の問題を教えてもくれる良い本だと思います。