一味違った手法。
2020/08/10 10:55
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投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
大阪府警シリーズだが、これまでの黒豆コンビ、総長とブン、吉永と小沢といったコンビの捜査による進展とは異なった手法。
著者はこれまでの大阪府警シリーズもそうだったが、今回も要らぬ前置きは抜きにしていきなりストレートに現場を読者に提示する。そこからの捜査の積み重ねと推理によって犯人を追い詰めていくが、今回も現場を提示する一方で、沢木の行動の後を追う形で進展していく。その中で久松と曽根が犯人を追いかけていく転回。
大阪府警シリーズなので当然ながら、会話が大阪弁なので非常に柔らかく感じる。また、会話の中にヒントが含まれているような気もする。
今回も秀逸。
猟奇殺人と思いきや
2021/03/14 14:05
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
意外なほど犯人は、知的で理路整然としていました。引き裂かれた肉親の絆と、断ち切れた平穏な人生が痛切でした。
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒マメコンビとは別の、大阪府警シリーズものですね。
犯人をめぐる状況はキツイものがりますね。
最後の最後、犯人の賭けは成功したのかどうか。
タイトルに惹かれる
2018/11/16 17:53
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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれて購入。
疫病神シリーズも読んでいるが、これはまた一味違う。
状況を想像するとグロテスク感がハンパない。
兄妹の関係も想像するだけでも耐え難い。
しかしながら、黒川氏の作品は全て読んだわけではないが、読んだ作品は全てアタリです。
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連続殺人の犯人とそれを追う刑事。最初に殺された死体の耳に刺さっていた指は何を意味するのか?はらはらどきどきで面白かった。著者の別の小説も読んでみようと思う。
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比較的初期の作品だと思うがマクロ的に見てもミクロ的に見ても矛盾がなく良くできていて面白かった。ただ沢木の村津にやられるまでとその後の変わりっぷり特に全く抜け目がなく強くなった点がちょっとありえないかなと思ってしまった。それと内面描写がやや不足してたかな。
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シンプルなタイトルとあらすじに惹かれて読んでみた。冒頭からあっという間に行われる凄惨な事案に、一気に心を掴まれた。途中から、トリックまでは分からなくとも、何となくの結末は分かってしまって、思い返せばごく普通の物語だったと分かるけれど、冒頭の衝撃は、何度か途中で読むことをやめても残ったまま、読み終わるまで続いていた。
190711
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病室で殺された被害者は、耳を切り取られ、さらに別人の小指を耳の穴に差されていた。続いて、舌を切り取られ、前の被害者の耳を咥えた死体が見つかって――。初期作品の中でも異彩を放つ、濃密な犯罪小説!(e-honより)
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大阪府警シリーズ。
かなりのバイオレンス作品に仕上がっている。
スピード感があり、面白かった
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死んでいることを偽装する方法はあまりに子どもじみていて、読んで一発で分る。だから彼の正体について微塵も疑問をもたない。ミスリードを狙っていたのか?解説にはそんなこと描いてあったけど……
この点を除けば面白いと思うが、時系列がバラバラなので、それが気に入らない人には向いていないかもしれない。
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病室にて、血の海の中無惨にも首をほぼ切り落とされた状態で発見された男。耳は削がれ穴には別人の小指が詰められていた。その後、舌を切られその耳を咥えさせられた死体が発見される。この猟奇的な連続殺人は本当にヤクザ抗争故の惨劇なのかーー。
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日文では中々お目にかかれない大胆且つ高レベルの猟奇的な殺人鬼に久々に遭遇した私の昂りを分かっていただけるだろうか。引かないで下さ...(以下略)
タイトルは「切断」。この飾り気の無さと、美味しそうで平和的なバナナの装丁を目に焼き付けてから背表紙の作品紹介を読んでみて欲しい。すると、もうバナナが禍々しさの象徴にしか感じられなくなるかと思う。皆大好きバナナさんは特に本書と関係はないんですけどね。そうです、ただのとばっちりです。愛だね。
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主に三つの視点から物語は語られる。
・進行形で進む上記連続殺人事件の捜査パート。主に刑事視点。命名ハードボイルドステージ。
・ターゲットの殺害からそれに至るまでの犯人視点。犯人の行動全てが丸見えのボーナス枠。命名血みどろステージ。
・第一の被害者で切断された小指の所有者、沢木昌哉の過去視点。命名アウトローステージ。
最初こそ時系列の前後に混乱するやもしれないがメリハリがあるので読みやすい。読み手のスイッチを切り替えやすくしてくれている。
ミステリの観念で見るなら、事の発端である昌哉の死体が発見されない時点で犯人感漂うベリベリイージーな謎解きに感じるのだが、残念 彼の切断された小指に生体反応は無い。とは言え彼の行動が特別枠な時点で事件の鍵を握る人物なのは間違いない(と思った)のだが、全く考察は進まないままクライマックスを見届ける事となった。
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真相は置いといて、黒川博行作品はよく場面が切り替わり、更には名乗らず語り出す登場人物達に混乱する事が多いので、今回は軽く人物プロファイルを作りながら読み進めてみた。
するとまぁ面白い。主要人物を理解していれば差し支えなく楽しめるのだが、整理してみるとより鮮明に背景が浮かんでくる。決して少なくない登場人物達がギチギチに相関図に詰め込まれていて、それを熟知している事が気持ち良い。.....これをして獲られるのは本書への愛情と孤独な優越感です。
ミステリーとして読み進めた場合、犯人の正体と動機、物語の結末は賛否別れるだろうと思う。何を隠そう私もミステリを求め手に取った内の一人だ。しかし、昂っている。なにより、集大成感が全く無いのにいとも簡単にヤクザの構造を作り上げ、巧妙に複雑な謎を産み出し、最 & 高な猟奇殺人鬼を作り出した著者の力量に惚れてしまった。ミステリー ハードボイルド アウトロー を一気に体験してしまったのだ。
こんな贅沢覚えちゃって...もう普通の飯が食えなくなるではないか...
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大阪の病院で発見された「他人の指を耳に突っ込まれ、耳が切り取られた死体」
その死体の耳が次の殺人現場の死体がくわえており…
続けて発見される異常な連続殺人事件。
その犯人は?そしてその目的とは…
最後まで読み終わった時にタイトルに納得
そうか…そういうことか…
関西在住の私としては舞台が大阪なのでまるで映画を観ているような…そんな感じで楽しめた~。
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3.15
出だしも良かったし生々しさが伝わる作品
言い方が合ってるかわからないが、リアルでグロい でも想いは伝わる そこまでする意味がわかる
構成がちょっとなぁ…って思う所があったけど自分は好きなジャンルです
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場面展開や時系列が頻繁に変わるから途中までは分かりづらくて、人物相関図も脳内でなかなか組み立てられず話に入り込めなかった。
犯人も途中から予想できたけど、結末に向けてのスピード感があって飽きることなく読了。だからこそ序盤にきちんと整理しながら読めばよかったなと後悔した。
トリックも単純なんだけど、単純だからこそなのか、刑事たちの盲点を突いたようで。
最初の事件が発生した土地は今自分が住んでる地域で、モデルになってる病院も証拠を捨てる橋も自宅から徒歩圏内。出てくる地名は大体知ってる、というか自分が過去に住んでた場所なんかも出てきて、その点でも楽しめた。
後妻業を読んだ時にも思ったけど、黒川博行の書く大阪弁、めちゃくちゃ好きだなー。