旧皇族が語る天皇の日本史
2012/02/18 22:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のんびり屋のカユ - この投稿者のレビュー一覧を見る
義務教育の日本史で語られる天皇は数少ないが
天皇は古来から続く日本の権威
その天皇を中心とした日本史を追いかけてみると
義務教育で語られない事実を次々と浮かび上がらせてくれる良書
戦国時代に豊臣秀吉が朝鮮出兵を止めた理由
江戸時代末期に桜田門外の変が起こった理由
に天皇が影響があったことを本書で初めて知った
学校で教えてくれない日本史として一読の価値あり
著者は明治天皇の玄孫
2008/12/07 09:15
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は明治天皇の玄孫。
つまり、この本は旧皇族がみずからの家系の歴史をつづった本です。
その範囲は、神代の時代から現代まで、とても長い物語です。その年数は実に2000年あまり。
天皇の歴史は日本の歴史といっても過言ではありません。
本書の中に登場してくる天皇は、個性的な方々ばかりです。もちろん歴史の教科書に出てくるような著名な天皇もいれば、あまり知られていない方もいます。
最近の日本の政治も世襲制に近いものがあります。政治と天皇ということでいうと、天皇制はそれを取り巻く貴族や武士たちの思惑などによって、かなり悲惨な歴史のも多いです。
暗殺などは当たり前。
そんな中、ある意味したたかに家系をつないできたことは、驚くべきことだと言えます。
本書の最後では寛仁親王との特別対談があります。その中では、普段われわれ一般国民が知らない皇族の生活などが垣間見ることができます。
たとえば、サラリーマンとして働いたときに「失業保険」を給与から天引きされたこと。「皇族が失業する」ことはないとしても、給与をもらえば所得税から社会保険、労働保険はひかれていたみたいです。
戸籍がないのに住民税も負担?
ちょっと調べてみたくなるような内容でした。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
旧皇族が語る天皇の存在
2020/07/29 16:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の歴史は天皇の歴史である。
そのため、歴史を整理し理解する上で重要な基軸となる。
天皇は、約2000年前にヤマト王権が成立し、それが大和朝廷となり
7紀ごろに国名を『日本』と定め、その子孫が代々天皇となっている。
現在、第126代今上天皇である。
天皇が何故滅ぼされなかったのか?
この本の中でも触れているが、正解らしき理由は多々あると思う。
私はこう思う。
天皇は神のような神性な存在であったこと、独裁者(権力者)ではなく
権威者であって、国民の安寧を祈る存在、自分の親的な存在であったこと、
そして、天皇不親政制とすることで、時の権力者とは別の次元に存在していたこと。
イメージ的には、学生時代にいた品の良い裏番長に似ている。
次に、このような天皇制がどのような経路をたどって出来上がっていったのか?
これについては、何故か最初からできていた感じがしてならない。
この本は、『旧皇族が語る』というところがポイントです。
日本史の流れの整理に適しています。
是非、読んで見て下さい。
朝廷から見た日本史
2018/03/22 21:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オビー - この投稿者のレビュー一覧を見る
国史を学ぶのに必要な視点だと思います。
神代、古代、中世、近世、近代、現代ごとにわかりやすく説明されている。年表や略系図も豊富。入門書として良いと思います。
古事記から始まるこんなに面白い国の話はもっともっと知るべきです。知れば知るほど面白い。
寛仁親王殿下との対談は示唆に富む内容です。
日本が一段と面白い国だと思った一冊。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前JOC会長の御子息は、いわゆる「男系男子」ではあっても「旧皇族」ではない。「末っ子の三男恒和は昭和二十二年十一月が誕生なので、この子だけは戦後生まれで皇族の籍を持ったことがない」(竹田恒徳「私の肖像画」166ページ)だから「元皇族の孫」または「元皇族の甥」であっても「旧皇族が語る」云々は詐欺だ。さすがマルチの宣伝塔だっただけのことがある。どこかで「旧皇族」と自称するしないとしか罵倒合戦になったそうだが、こういう書名で本を出しているのに、ね。「竹田宮恒泰王殿下様」は。
同じように前JOC会長の御子息が「明治天皇の玄孫」というのは曾祖母が明治天皇の皇女の常宮昌子内親王だからであって、「明治天皇の女系の玄孫」が正しい。あれだけ「女系」を目の敵にする御仁が、「明治天皇の玄孫」と称するのは間違いではないにしろ、不正確だ。何しろ「女系天皇は日本の滅亡につながる」のだから、「崇光天皇の皇胤」とか北朝を否定した場合は「後伏見天皇の皇胤」ならばまだしも、「女系」を曖昧にするのは、どうだろうか?「男系男子」でないと意味がないはずでしょ?
投稿元:
レビューを見る
日本の始まりから現代の天皇の系譜を記した作品ですが、その流れを大きく知るにはとてもよいと思います。歴史に対し個人な興味が薄い分、ざっと途中は読んでたけど、歴史で習ったこと(壇ノ浦の戦い、世界大戦などすべて)のすぐ隣には常に天皇に関して物事が進んでいたことを知った。神話、寛仁親王との対談が個人的に気に入ってるので、記紀を読んでみようと思う。
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
現存する世界最古の国家、日本。
その歴史はすなわち天皇の歴史でもある。
本書では、神話の時代から平成の皇室まで脈々と受け継がれる壮大な流れを、朝廷の立場から概観。
臣下に暗殺された天皇、怨霊と化し壮絶な死を遂げた天皇、祈りで国を救った天皇、朝廷と戦いつづけたカリスマ天皇…いかなる政権においても、天皇は意味ある存在だった。
戦国乱世、幕末、世界大戦といった既知の事柄も、従来とは異なる視座により、新たな様相を見せる。
明治天皇の玄孫である筆者だからこそ書き得た気鋭の作。
[ 目次 ]
序章 最古の国家「日本」
第1章 日本の神代
第2章 大和朝廷の成立
第3章 天皇の古代
第4章 天皇の中世
第5章 天皇の近世
第6章 天皇の近代
終章 天皇の現代
特別対談「開かれた皇室」は日本に馴染まない―寛仁親王×竹田恒泰
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
震災の中で「もっと大変な人がいるから」と耐え、譲る気持ち。その姿、様子に、世界の方から、感嘆の声があげられていました。
震災をきっかけに猪瀬さんの著書、マッカッサーの本、そして日本の歴史、天皇に関する本を読むに至りました。 読書の旅は今も続いていますが、この1年、読んだ本を通して得た私の「結論」がこの本の中にありました。
日本は【小さくても尊敬される国】
東日本大震災が起きた時、他国から見た日本は、こうであったと思います。
これからもそういう国であり続けて欲しい。 私も一人としてそうありたい・・・と恥ずかしながら思いました。
投稿元:
レビューを見る
初代から今上天皇までの、天皇史と言えばいいのだろうか。
通常の日本史というのは、その時代の、事象や出来事中心で時間軸が流れていく書き方が多いのだが、天皇がどんな役割を果たしてきたのか?を追っていき、俯瞰することができる。
そして、天皇が、古代から脈々と1本の糸でつながっていく、世界でも唯一の稀有な存在であること、それを日本人としてどう考えるのか?
きっかけにする本としてお勧め。
投稿元:
レビューを見る
出だしは最低のイラストも相俟ってやや低調、近世から近代に入って著者の関心(出自)も手伝って、皇室の動静が語られて興味が尽きない。皮肉なことに、皇室からの視点からきちんと日本史を「捉えなおす」本著の様な試みが新しく見える程に、戦後民主主義は陳腐な観念的歴史観と、アナールー=網野式の民衆史が溢れかえっている。
投稿元:
レビューを見る
2013/10/04 【新】
2冊買うと「ニコ生スペシャルエディション」DVDがついてくるフェアの
ため買った
投稿元:
レビューを見る
日本史の教員になります。
この本に出会えてよかった、の一言。
心が熱くなりました。
日本書紀から、現代に至るまで、連綿と続いてきた朝廷、そして世界最古の日本という国。
この国に生まれてきたことは決して偶然ではない。
天皇は、古代から現代に至るまで、国民のために祈る存在に他ならない。
そういうことを思うと、自分本位で生きていた自分が恥ずかしくなった。
投稿元:
レビューを見る
天皇が日本の歴史それぞれの時代にどのように関わってきたかを振り返る本です。日本は同じ国家体制が続いている世界最古の国なので、2000年の歴史を新書版で振り返るのもなかなか大変です。歴代天皇は125代いらっしゃるので全てに言及するのは無理。歴史に強い影響を与えたところが中心です。
竹田さんは旧皇族の生まれで明治天皇の玄孫32歳。私は縁有って竹田さんとお話をさせて頂いたことがあります。現在の皇室についての問題点を分かりやすく、ユーモアを交えて教えて頂きました。とても大きな声で明るく話される姿が印象的でした。GHQが皇族を直系に限定しなかったら、今でも皇位継承権を保有していたはずの方です。皇統の断絶を避けるために、旧皇族男子に限って現皇族女子との入籍により身分を皇族に復帰出来るよう、皇室典範を改正する必要があると考えます。
投稿元:
レビューを見る
最近では皇族芸人のような言われ方もする竹田氏。30代前半でこの書を書き上げた事に先ず驚かされるが、しかし、皇族という特別な存在をどう考えれば良いだろう。天皇を語るのは簡単ではない。竹田氏は、これを 祈る存在 として、上手く表現している。まさに、祈る存在 なのだろう。
人間は外敵から自らを守るため、一まとまりの部族形態を取る。外敵との戦いに備え、機能的に動くためには家父長制を少数統合した形で、組織が必要とされる。これは、支配欲を潜在欲求としてもつ人間社会にとっては自然発生的な事かも知れない。外敵に支配されぬために、組織に委ねる。時にシャーマニズムであり、時に武力がその長となる要件となる。そして長が政を仕切る。日本社会は、この様な部族形態から起こった。人間は支配欲を潜在欲求としてもつ。そして支配欲の完成体が神である。しかし、人は、人の中に神を作りたくない。その知恵が原始においてアニミズムや宗教を生んだ。
支配の完成時期が原始の状態に近ければ近いほど、支配者と神の融合が進み、作中の言葉を借りるなら、世界最古の国家となる日本は正に、この状態にあった。宗教の発生と支配者の出現が重なった。また、神格化にはもう一つ条件がある。聖書を残すことだ。古事記や日本書紀が、この条件を満たした。加えて、神器がある。爾来、天皇は限りなく神性を備えた特別な存在になる。この事は、国家にとっても、歴史の監視役として機能を果たし、他国のように、時の政権に歴史を改竄されない利点を生んだ。
皇族というのは、この神における神事を事務的に支えるために必要な存在である。人間が、神?というのは信じぬのだが、それは、お金がカロリー交換の媒介として、集団信仰するくらいに、皆んなで信じようという類のものかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
テレビだけではなく論壇もにぎわせている皇族の流れをくむ竹田恒泰による、天皇家を中心とした日本史を綴った一冊。
天皇家中心の視点は古代と明治維新前後以降はあまりないので、そうでない時代の記述が勉強になった。