紙の本
今、読むべき会社小説
2021/02/02 09:59
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投稿者:hideton - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社にいるいろんな人の視点で進む物語
たまに社外の人も巻き込まれ、チャラ男本人からも語られる
同じものや人でも、見る人が変われば受け取り方も変わっておもしろい
会社に対する考え方も今っぽくて、少し前の会社小説を読んでもしっくりこなかった自分にハマった
ところどころで独自の考え方も表現されてて、勉強にもなる
絲山さんの本は学生時代に読んだ以来だったから、これから手を出していきたい
紙の本
面白いと読めた人はある意味凄いと思う。
2021/09/14 04:55
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
チャラ男を同僚達やその家族も交えた視点で語られるが、それは会社にとどまらず、家庭の事、この国の事、自分の事と思えて、怖い。
偉くなりたい、お金持ちになりたい、幸せになりたい、人はそれぞれそんな事を願って、努力したり、考えたり、相談したりしながら実現を願っている、人もいる。そして傍観者になって、何もせず見ていて火の粉を被らない人もいたり、火の粉を被って病気になってしまう人もいる。
絲山さんはそんなピースを見事に整然と並べて料理してしまった。お見事です。
なかなか一読ではすんなり入ってこないが、期待に違わず見事な一冊です。
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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちゃら男というのは、いったいどういう人を指すのだろうかと思いながら手に取った一冊です。私が考えていたチャラ男と、この本に登場するチャラ男は、かなりずれているなあとおもいながら読みました。
紙の本
チャラいおっさん
2020/06/05 20:56
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ワンマン社長率いるブラックな三流企業の人々の悲喜こもごも。
縁故途中入社で何してるか分からない三芳部長を語りながら、どこにでもいる迷惑なチャラ男についての一考察(笑)
百害あって一利なしなチャラ男にも悲哀があったりするのです。
電子書籍
題名がいい
2020/07/11 16:41
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投稿者:はるりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名に惹かれました。
表紙の絵は、どんな意図で描かれたのか、気になります。
もういい年したおじさんなのに、チャラ男といわれる男を巡るストーリー。
本質は、仕事が出来る振りした、偉そうなおじさんなのに、コネ入社だからか、変に権力を持ってしまったチャラ男。
そんなチャラ男が部長になったら、その会社はどうなるのか?当然そうなるよね~。
オチが痛快です。
電子書籍
いますよ
2021/10/12 00:54
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社にチャラ男ねぇ……。しかし……そのチャラ男が、部長!なんですよ……オジサンのチャラ男って……なんて迷惑な!という会社のお話を、いろいろな人物の視点から描かれています。
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断片が切り取られていくさまが、怖すぎ!
例えが言い得て妙すぎてひっくり返る。
これだけバラバラな人間模様、だけどどこか納得してふむふむ、うーーむ、静かに唸る。
鋭い洞察力にはいつも驚かされる。
本を閉じて、わたしは何を読んでいたのかと、え?
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ひとつの会社を舞台にした群像劇。
軸にはチャラ男がいるわけですが、いち社員、総務の子、鬱で休職したら社員、社長、家族など、それぞれの立場からのものの見方や書き分けがホント凄い。
それぞれの人たちのダメな部分や小狡い部分は、自分にも少なからず当てはまる部分がありグサッときました。
チャラ男、最後までキャラが掴めませんでしたが、こういう人ってどの組織にも必ずいるタイプだなあ……
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タイトルに惹かれて図書館で借りました。
思っていたのとはちょっと違いましたが、ジョルジュ社の社員やその周辺の人たちがそれぞれに語りチャラ男の様々な問題点が浮かび上がります。
最後はチャラ男も改心?したようですが、ある会社のドタバタ劇のようで面白かったです。
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あんなに嫌われているのに、もしかしたらチャラ男は全世界、全人類に片思いをしているのかもしれません。
(P.92)
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「石北会計」事務所所属のチャラ男さん。頭がよくて責任感はないけど危機管理能力は高い、自己中で支配欲が強い。器が小さくてキレやすい嫌なやつで、中身はばか女。
何も考えていない能力もないようなチャラ男だけど実際にはというか、本人の中ではとてもいろんなことを考えて、自分を嫌っているそれぞれに対してもある意味思いやりを持って接しているつもりらしい。
チャラ男と接するたくさんの人から見たチャラ男。いろんな面があるにはあるけどたいていネガティブな印象。
読んでいても「あぁ、いるいる、こういう人いるねぇ、ホント腹立つわ(苦笑)」と思うのだけど、なんだろう、なぜか嫌いになれない。嫌いになれない、というか、無視できないというか、気になって仕方ないというか。
その理由が最後まで読むとよくわかる。あぁなるほどな、と。どの会社にも、どんなグループにもいるチャラ男。でも実はチャラ男がいるのは自分のそばではなくて、自分自身の中だったんだ。だから嫌いだけど気になる存在だったんだ。なるほどね。
チャラ男が子供のころ欲しかったもの。あこがれていた家庭。彼がチャラ男になった理由の断片が嫌なやつの陰から見え隠れする。そのあたりのさじ加減がうまい。
あぁ、チャラ男も山田さんも幸せになってほしいなぁ。
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「すべての働くひとに贈る新世紀最高”会社員”小説」という帯に惹かれて購入した。久しぶりに立ち寄った本屋の新書コーナーで手にとって即購入して読んだ。
地方都市の油メーカーを舞台とした会社員小説なのだが、ひとりひとりの人物について微細なディテールが描写されていて、知らない会社の人たちの心の中を覗いている気分になる。
どこの職場にもいそうな人々による物語。
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社内でひそかにチャラ男と呼ばれる三芳部長。彼のまわりの人びとが彼を語ることで見えてくる、この世界と私たちの「現実」。すべての働くひとに贈る、新世紀最高“会社員”小説。
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チャラ男の存在の可笑しさや迷惑さやあれやこれやがコミカルに描かれている物語を想像していたので、それとはいささか異なる趣向ではあったが、チャラ男を見る周囲の人たちの視点が、それぞれ(当然のことながら)自分基準であるがゆえに、チャラ男をさまざまな角度から分析することになっていて、興味深い。さらに言えば、チャラ男を表することによって、その人自身の在りようまで見えてくるので、それはなかなかに怖いことでもある。自分を見つめ直すきっかけになっていると言えなくもないチャラ男の存在が、有益なのか害悪なのかと言えば、どちらかというと有益なのではないかとさえ思えてくる。チャラ男侮りがたし。時にグサッと深部を刺されながらも面白い一冊だった。
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「チャラ男」をキーワードに16のストーリーが語られます。言葉もテンポよく、結構スルドイ内容がでてきて、納得したり苦笑したりと読みました。「チャラ男」の規定が人によって捉え方がいろいろで最後まで曖昧で、部長の功罪がはっきりわかりませんでしたが。
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軽そうで実はそうでもない。
フィクションとは言え、人物の述懐がこれほど重いとは。
絲山さんの作品の中でも重めな感じ。