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あやかし草紙 三島屋変調百物語伍の続
2022/03/23 20:12
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投稿者:Keito - この投稿者のレビュー一覧を見る
一話目の話はちょっと怖かったですね
こちらのシリーズの中には心暖まる話もあるのですが今回の巻は不思議で怖い話が多いなと思いました
でも、だからこそ最後のお話はぐっと心暖まるものがありました
表紙からしてそうなのかな?とは思っていましたが、物語の中の登場人物にあまり思い入れをしてはいけないかもしれませんが、ずっと読み続けているとおちかちゃんには幸せになって欲しいなと思ってしまっていました
また新しいお話も楽しみにしております
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三島屋の百物語は続く
2020/09/25 16:03
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
人には言えないけれど、だれかに聞いてもらいたい。
そんな話を聞くのが三島屋の百物語。
語り手一人に聞き手も一人。
聞き手を務めるのは十九の娘、おちか。
そんな「三島屋変調百物語」の5巻目『あやかし草紙』。
作者は手練れの宮部みゆき。
シリーズの始まりは陰惨で重かったのが、
傷ついたおちかが次第に癒やされるのにつれ、
話も救われる、ほっとできるところが増えてきた。
この5巻目の終わりの変化は、読み手にとってはさびしいところもあるけれど、
おちかにとっては、よかったよかった。
三島屋の百物語は続く。
今後、どう変わろうと、期待は出来る。
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めでたい
2021/08/31 01:58
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
お勝がちらっと言っていたので本屋の若旦那が相手なのかなというのは前から分かっていたのに、こんなにおめでたく素晴らしいおちかのプロポーズシーン。澄んだ目をしてひょうひょうとつかめない人、風のむこうを見ているような人。不思議話を心に持ち、おいしいものの話で富次郎と仲良しの。冬は陽だまり夏は木かげみたいなひと、っていうのが好きなんだなって感じがしていいですね。風貌がなんだか思い浮かばないけど、おちかが幸せでよかった。
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第一期完
2020/08/09 01:50
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
1話目から今回はかなり強いモノが登場。
この巻でおちかが聞き手を卒業。
“あやかし草紙”が作中にも登場して、
聞き手も富次郎にバトンタッチ。
富次郎は聞き手としては
まだちょっと頼りない感じもあるので
どういう風に転がっていくのか楽しみ。
黒白の間のおこないも、
いろんなモノに見守られながら続いていく。
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あやかし草子
2020/07/18 11:02
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮部先生の作品の5巻から読みました。怪異のはなしなのですが、怖いというよりあたたかな江戸の人情があり面白い作品にっていると思いました。おちかさんが最後に結婚して第27話で第一部が終了ということになりましたが、残り99話まで頑張ってほしいです。
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おちかの有終の美
2020/07/13 17:26
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投稿者:あゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し怖くて、何故か泣きたくなるような物語の集まり。今回も夏さながらの怪談話ではあるが、その裏に涙を誘う事情が詰まった宮部みゆき先生ならではの重い深い値打ちのある話が綴られる。この度は、主人公である おちか
が引退するという大事も出てくる。コレで終わりかと思いきや、次回からは従兄弟の富次朗兄さんが聴き手として続いてゆくらしく、ホッとしました
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おちかが聞き手を務めるのはこの巻で終了.
1.開けずの間:行き逢い神の話.結構,怖い.
2だんまり姫:もんも声のおせいさんの話.「一国の城主よりも,はるかに偉いものになってやろうぞ」か,一国様,よくぞ申された.これを聞いて,腹を切った滝沢新右ヱ門も成仏できたと信じたい.
3.面の家:災いをなす面を保管する家で「犬」を勤めたお種の話.外に出れば,面を見える人が沢山いるというのは,笑い話か,怖い話か.
4.あやかし草紙:写本の内職で糊口を凌いでしる浪人栫井十兵衛の話と6度も嫁に行った婆様の話と,それに絡んで瓢簞古堂の勘一の話.おちかが勘一にプロポーズ.
5.金目の猫:三島屋の伊一郎と富次郎兄弟の幼い頃にあった不思議な話.ここから聞き手が富次郎にバトンタッチ.
やっぱり宮部先生は(話も面白いが)文章が圧倒的にうまい.なんて読みやすいのだろう.
一区切りついたところで,なんとなく1巻から読み直したくなった.読み直そうかな.
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ずーっと追っていたあやかしシリーズの第1章が完結しました。
心に傷を負ったおちかが、百物語を通して、三島屋を通して、このような結末を迎えて本当によかった。そしてこの結末をリアルタイムで見えて本当によかった。
百物語はまだまだ続くから、第二章が楽しみです。
こんなにも分厚い小説なのに一気読みしてしまった。
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単行本の方で読んだけど、文庫しか出てこないからこちらで。面白かった!読み出したら先が気になって、久しぶりに一気に読み通した!おちかの周りはいい人ばかりだから、たまーに語りの中で性根の腐った奴が出てくると嫌さ加減が余計ひどく見える。人の親切に仇で返す奴は救わなくていいと思うのよ。むしろバチ当たれ!しょっぱなから怖かったけど、二話目がいじらしくて泣ける。゚(゚´Д`゚)゚。この世の衆生を守るものとなろう。みんなのために犠牲になった十の男の子が、なんでそんなこと思うのさ。泣くわー、そんなこと言われたら。・゚・(ノД`)・゚・。でも救われるのは、一国様の思いを知っているおせいがいたこと。おせいが、おちかに伝えてくれたこと。後は、情より義を選んだ爺様が、ずっと一国様のそばにいたこと。手を合わせるヤモリに泣けるよね、おせい。ありがとう、一人で頑張ってくれて。後は、猫になって大好きな人たちを見守りたかったおきんの哀れさが。そしておちか、幸せになるんだよ。
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おちかちゃん、おめでとうー!!!
うぁーうあうあうあうあ~~~
また600ページ強の文庫本1日で読んでしまっ...OTLiiii
宮部先生の本はどんだけ分厚くても1日読破コースがデフォルトになった・・・もったいないことをした・・・。
うーーー・・(泣
気を取り直して
魔を呼び込んだ一家のお話ー開けずの間
不思議な声を持つお婆さんーだんまり姫
手癖の悪い娘が見たものはー面の家
瓢箪古堂の勘一の話ーあやかし草子
三島屋兄弟の昔語りー金目の猫
今回のどのお話も、貧困=欲=妬みが根源・・いや毎回か。
貧困がもっとも誰にも降りかかりやすく、等しく心の均衡を失う要素であるからか。
三島屋は大黒柱が健全だから魔が近寄りにくいのだろうなぁ。お勝さんも効いてるのかな。
一番怖かったのは「開けずの間」でした。
これから聞き手がおちかちゃんから富次郎従兄さんにかわります。しかも絵がうまいときてるから、いろいろな趣向が期待できそうです。
富次郎従兄さんは勘一さんと仲良しだから、たまにはおちかちゃんも出てきてくれるかな?幸せであればいいなぁ。(間違いなくそうだろうけれども)
しかし、このシリーズは文庫が分厚い・・もはや携帯しづらい・・・
でもいいか、どうせ1日で読むし・・・うっ・・
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三島屋の主人伊兵衛は、傷ついた姪の心を癒すため、語り捨ての変わり百物語を始めた。悲しみを乗り越えたおちかが迎える新たな語り手は、なじみの貸本屋「瓢箪古堂」の若旦那勘一。彼が語ったのは、読む者の寿命を教える不思議な冊子と、それに翻弄された浪人の物語だった。勘一の話を引き金に、おちかは自身の運命を変える重大な決断を下すが・・・。怖いけれども癖になる。三島屋シリーズ第五弾にして、第一期の完結編!
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第一期完結。旅立ちとこれからの生涯に幸多いことをお祈りしたくなるのうな完結でした。
しかし、語られる物語は、1話目のような底冷えがする恐ろしいのや、2話目のような温かさや気高さに感じ入るのや、かわらず人の心の様々な面を映し出しているのでした。おっと、面と書いてしまいました・・・。
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第一期完結!!!ちかの成長と心のありようを、ずっと追いかけてきただけに、感慨深い1冊になった。幸せになってねと、母のような姉のような気持ち。きっと作中の富次郎やおしま、お勝らもこんな気持ちでちかを見つめていたんだろうな。ちかの「覚悟の決め方」が爽快。
これを機会に1作目から読み返そうと『おそろし』を手に取り…『おそろし』と呼応するかのような表紙がいい。
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シリーズとしては第一期完結編となっています。
文庫の表紙を見ればなんとなく予感されるように、
第五話で、今までこの物語の主役であった「おちか」が嫁入りします。
お相手はお察しの通り瓢箪古堂の若旦那。
つまり「おちか編」は今巻で終わり、
次巻の「黒岳御神火御殿」からこの百物語の聞き手はいとこの、
三島屋の小旦那・富次郎が引き継いでいくことになります。
ちょっと寂しい感じもしますが、これからも「おちか」は時々顔を見せます。
絵のどこに何を見るのか、見つけるのか、見いだすのかは、見る者の目と心にかかっているのだ。―――描く者はただ無心に己の心に浮かんだものを写すつもりで描くことが肝要だ。人に見せつけようとして描けば描くほどに、見せたいものは見てもらえなくなる、と
これは第四話「あやかし草紙」の中の言葉ですが、
一応、未熟ながらも写真などで表現をする立場のものとして、
この言葉は心しておきたいと思いました。
今巻も期待通りの江戸あやかし話。
宮部ワールドでたっぷり楽しませてくれます。
今回も期待を裏切らない安定の高評価、★4.5で。
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おちかちゃんの嫁入り、こんなにも感慨深い…お、おめでとう〜嬉しいよ〜嬉しいのにしみじみしちゃって私まで泣きたくなる〜!!
三鬼を読み終わって割とすぐに文庫落ちしてくれて嬉しい。こんなにすぐ読めると思ってなかった!
富次郎と伊一郎の兄弟もいいなあ。続きも楽しみ。
宮部みゆきの描くキャラクタが、生き生きしていて個性的で、やっぱりいいよなあ、好きだなあって改めて思った。満足!