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職場で
2025/04/29 08:32
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
松村北斗さんの出演映画の話になり、私は「ファーストキス」のシナリオブックを持っていて、同僚の方は、この「夜明けのすべて」を持っていたので、2人で貸し合いっこした。映画は観ていたが、原作を読むと、また映画を観たくなって、たまたま放送してたので、観たら、また原作を読みたくなった。無限ループの不思議な話。今度は買おうかな。原作もDVDも。
穏やかに風を感じる作品
2025/03/06 16:06
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2024年度キネマ旬報ベストテンで日本映画1位に輝いたのが
三宅唱監督の「夜明けのすべて」。
映画がとてもよかったので、その原作である瀬尾まいこさんの『夜明けのすべて』を
読んでみた。
PMS(月経前症候群)に悩む28歳のヒロイン藤沢さんと
パニック障害を患う25歳の青年山添君という二人の主役は同じながら、
二人が働く小さな会社の設定が違っている。
原作では建築資材や金物を扱う金属会社で、
映画では児童向けのプラネタリウムなどを製作する会社になっていて
映画化に際して視覚的効果を高めたものだといえる。
だからといって、原作が映画よりも劣るわけではない。
藤沢さんのすこしおせっかいのところであったり、
山添君が次第に藤沢さんのPMSに理解をしめしていくところなど
小説は静かに、しかししっかりと読み手の心に沁み込んでくる。
愛とか恋とか、きっとこの二人はいまだそんな心境ではないが、
人はこうやって互いの心に寄り添えていくものだろうと思わせる力が
この作品にはある。
映画では藤沢さんが山添君のために自転車を用意するが、
原作では山添君が藤沢さんの見舞いのために自ら自転車を用意する。
二人の立ち位置が原作と映画では微妙に違うが、
それでもこの二つはどちらも成功しているといえる。
どちらの作品でも、穏やかな風が感じられるのがいい。
2度読んで
2025/02/23 22:11
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投稿者:十六夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな瀬尾まい子さんの本ということで、一度目は発売当初に真っさらな気持ちで読んだ。
困難を抱える2人が寄り添い、いつしか支え合う姿は「戦友」という言葉がぴったりだなと思った。
そして二度目に読んだのは、私が山添くんと同じ病気にかかって療養していた時。
どん底で、先が見えなくて、まさに暗闇に閉じ込められていた時だった。
読み返してみると、山添くんの発作のシーンは、自分が追体験しているかのような感覚になる程リアルで、声をあげて泣いてしまった。
ほぼ寛解した今、「夜明け前の一番暗い」時期にこの作品に救ってもらったなと思う。
この作品を通して、一見他人から理解されづらいこの病気が正しく理解されるといいな。
原作読まずに映画観てきました:静謐な、解答を押しつけない寄り添いの物語
2024/02/13 18:41
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投稿者:テツ2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【これは原作本の感想ではなく、映画の感想です。ご理解の上お読みください】
観てきました。もしこの作品に何らかの「答え」や「解決策」を求めて観に行った人は大きな戸惑いの中に投げ込まれたような感覚を覚える作品ではないだろうか、というのが第1印象でした。前半部では上白石さんの患うPMSについて、そして松村さんの患うパニック障害について、本当に繊細に、セリフを意識的に控えた含蓄のある表現で語っていきます。そして、主人公の2人が、まるでDNA遺伝子の二重らせんのようにからみ合いつつも決して交叉しない、独特の距離感をもって関わり合っていく姿が丹念に、そしてていねいに描かれていきます。この丹念な描写が実に前半部から、後半のラスト直前まで意図的に、意識的に続けられます。これは明らかに、映画監督の狙った構成だと思われます。原作本を読んでいないので、これが原作者の狙いなのか、映画監督の狙いなのかは私にはよくわかりませんが、たぶん、狙いの意図は「明らかな解答や、とってつけたような展開や、カタルシスはこの物語には必要ない」ということなのでしょう。普通の映画などでは、「何か」を契機に物語が進展して、カタルシスを伴う「結論」が提示されて、観客は溜飲を下げることになるわけですが、この映画では「結論」や「解答」は一切提示されません。ただし、ラストの最終盤で、移動式プラネタリウムの場面において、「壮大な宇宙の中では、星さえも(北極星がいずれはちがう星に置き換わってしまうように)変化していく・変化せざるを得ないという現実・事実」が示され、「明けない夜がないように、変わらない現実もない」ということだけが、ぽつんとランプの灯りのように提示されるだけです。きっと、原作者あるいは映画監督がこの映画で言いたかったことは、パニック障害やPMSのつらさ・苦しみを壮大な宇宙の中の星々に例えた時、きっと、それぞれの人々の中に、変わっていく「何か」がきっとあるから、大丈夫、希望をもっていこうよ、という、寄り添いの気持ち、なのではないか、と思ったのです。病気の苦しみの真っ最中では、そんなことに思いが至ることは決してありません(映画でも、そのように表現されています)ただ、ちょっとだけ引いた位置から、俯瞰してちっぽけな自分の小ささに自ら気づけた時、「その人なりの苦しみに対する考え方」というものが、本当に自然に、生まれてくるのではないだろうか?監督や原作者は、そう言いたいのではないのかなあ、と感じたのです。私はジャズをよく聴くので、この映画を観て、リッチー・バイラークの「Sunday Song」そのものの世界観だなと感心してしまいました。静謐で、結論を押しつけず、解釈を聴いた人々にゆだねるある種の優しさ・寄り添う気持ち。そんなものに包まれて、映画館を後にしてきました。
コントロールできるところに目を向ける
2021/12/12 07:04
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投稿者:@n_tbook - この投稿者のレビュー一覧を見る
PMSで悩む女性とパニック症候群で悩む男性の関わり合いを描いた物語。病気で悩む二人の物語だけど、病気を自分の悩みに置き換えて読むと、自分と重ねて読むことができました。
人は誰しも悩みがあるもの。しかし、悩みを言い訳にして閉じこもってしまうとその先が見えなくなってしまいます。
本書を読み終えたあと、自分のコントロールできない部分を受けとめ、コントロールできる部分を変えてより良く生きていこうと思いました。
さまざまな悩みをもつ人に一歩踏み出す勇気をくれる1冊でした。
コントロールが難しい病気を抱える二人。
2021/04/04 16:23
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さな会社で働く20代の男女、ただの同僚で恋愛感情なし、むしろ苦手なタイプ同士の二人ですが、二人とも自分ではコントロールできない病気を抱えてます。
苦手ながらもお互いに気を付けあってるうちに、自分を見つめなおすきっかけになったり、周りに目を向けるきっかけになったり、
新たな発見があったり、一歩を踏み出す勇気に繋がっていきます。
アットホームな会社で、そこもこの話の素敵なところ。
パニック障害は耳にしたことがあっても馴染みのない病気なので、苦しさとか知ることができて良かった。
自分がなったら?周りになった人がいたら?上手く対応できるかな、考えさせられる。