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投稿者:SSST - この投稿者のレビュー一覧を見る
だんだん水に飲み込まれていくパニック感。 息の詰まる展開。 衝撃の結末。
分厚くてもへっちゃら
2021/02/22 16:23
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投稿者:のりしおポテト - この投稿者のレビュー一覧を見る
約630ページでその厚さにびっくりしましたが、ページをめくる手が止まらず、一日で読み切ってしまいました。どんでん返しに続くどんでん返しで、ラストはちょっと切なくなります。
ミステリ好きの方はぜひ、手に取ってください。
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投稿者:今井 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻より格段に面白い。相変わらず人物描写や会話はぎこちないのが気になるが。前半は冗長だが、その分後半の疾走感がすごい。伏線回収も良くできていた。ただ気になる点も多少ある。まず、葛城の嘘を発見する能力。家族への疑心暗鬼から生まれたらしく、さぞかし上流階級の闇が深いのだろうと思ったが、すれ違いが多いだけの普通の人達で、拍子抜け。都合の良い偶然が多発するのはご愛嬌として、読後感が爽やかなのも違和感がある。前巻が嫌な感じで終わったから別に爽やかなのはいいのだが、葛城家は名士の一族という設定。殺人が起こったというのに謎が解けたらみんな楽観的というか、その後のことを考えていないのだろうか?バッシングとかすごいと思うのだが…
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
徐々に迫りくる水害とその中での犯人捜しが、やや非現実的ではありましたが、誰が犯人なのか、なかなか分からず楽しめました。こんな複雑なストーリー、よく考えるなぁと感心です。終盤の100ページは、特に良かったです。前作は終盤、モヤモヤとしたような記憶があるので、今回はそれもなく、その分好印象でした!
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーとしては王道ですが、犯人は早い時点で想像がつきました。この作者の他の作品は、かなり文章に難あって読みにくかったですけど、この作品はそうでもなかったです
ネタバレ 評価すべき点はあるものの…
2022/09/24 18:58
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投稿者:ジャック - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店で纏めて購入した為、前作に続き読了。
タイトル通り、トリックや発想等評価すべき点はあるものの、そのことごとくの脇が甘い。
特に不可能と書かれていたものが、トリックとして当然のように使われていたり、常識的に考えてありえない事が平然と、さも当然のように提示され、受け入れられていく様は薄ら寒いものを感じる。
また、登場人物、特に主人公二人の言動がいちいち鼻につく場面が多い。
友人の為にという名目の自身のエゴの為に、平然とその友人の家族を貶めようとする主人公は、自身が性格が最悪と評する兄よりよほど質が悪い。
探偵の方はというと、自身の無力感に苛まれ引きこもっていたというのに、いざ殺人事件が起きると「また自分には救う事ができなかった」と謎の全能感から来る欺瞞に満ちた自己嫌悪で己を慰め始める始末。
他の登場人物、特に一部の人物の思考方法が共感できず、まるで都合の良い人形のような印象を受けます。
散々酷評しましたが、現代日本、特に個人が簡単に大量の情報にアクセスできる状況下でクローズドサークルを作ってやろうという気概は買いますし、前作よりも自然災害の絶望感は伝わってきた感じは受け取れます。
しかし、続巻が出て、その評価が良くても自分がそれを買う事はないと思います。
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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作より謎解きの過程がとても楽しかった。前作は謎を詰め込みすぎて違和感のあるロジックがあったが、今回も多数の謎が重なり合っているものの上手くまとめられている。トリック自体は現実的ではないが、そこが気になるのは人によると思う。おすすめ。
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前作を読んでいないので、主人公がやたら中ニ病的に感じたけど、読み進めるうちになるほどそーゆことかと。
水害を使ったトリックもなかなかで、ちょっと動機が弱いという軽い気がしたけど面白かった。
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前回はいまいちな感想だったけど、
なんだかんだ若き探偵の行方が気になって続編を買ったら、
これが面白かった…!
前の山火事は取って付け加えたような設定でいるのか?と思ったけど
今回は水害をよく生かしている。
名探偵コナンみたいに、殺人を受け入れ謎を解くのが当たり前な精神状況って、
リアルだとあり得ないもんね。
いろんな苦悩が昇華されたみたいでよかった。
犯人もなんとなく検討はついていたとはいえ、一人ひとりの隠された闇を暴くさまも面白かった。
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#蒼海館の殺人
#阿津川辰海
今、最注目の若手本格ミステリ作家の最新刊
クローズドサークルの傑作『紅蓮館の殺人』の続編
館もので、クローズドサークルで、名探偵もので、どんでん返しで、タイムリミットもの。
全部好物やん‼️
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前作の探偵コンビの物語ながら、読んでいなくても楽しめる。
正統派の本格もので、あちこちに張られまくった伏線がラスト、”名探偵皆を集めて”解決、犯人を指摘する王道展開。
前回は火事、今回は水害により孤立化した邸宅を舞台に展開する連続殺人事件、というストーリー展開も王道中の王道でよい。
ただ、これは(話の構造上)仕方ないのだが、探偵論に絡む主人公のモノローグが少し長すぎて話のリズムが悪くなったのは残念。
とはいえ、どこまでも緻密なロジックに二重三重に張り巡らされた伏線、最後のアクロバティックな推理展開、意外な犯人まで十分楽しめた。
次回作も楽しみ!
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黒幕系が大の苦手なので、合わなかった…そんな思うように人の行動を操れるわけない!ってどうしても思ってしまう。
あと犯人やトリックを自分でも考えながら読むのが好きなのだが、黒幕系だと複雑すぎて分かりようがないので置いてけぼり感を感じてしまう。
これは完全に好みの問題。この作品がつまんなかったとかおもしろくないとかじゃなくて、黒幕が出てくるミステリが好きじゃないので合わなかっただけ。
ただ、紅蓮館で探偵のあり方を見失った葛城が復活できて良かった。
また、水害を逆に利用した犯行も真新しかった。
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凄惨な連続殺人の舞台となった館は水害によって封鎖された。
名探偵の挫折と復活
罪の告白
そしてまるで全てを見ていたかのように真相を見通す探偵の神通力。
ロジックが幾重にも積み重なってく心地良さを大ボリュームで堪能した。
そして抜かりない意地の悪さも。
青春小説要素でだいぶドラマチックな読み味だけど謎解きは王道の新本格という感じでどっしりした風格がある。
犯人役をいかに怪しくないように見せるかというところに作者のテクニックが遺憾なく発揮されて推理小説の見せ場の一つだと思うんだけど
それが=犯人の思惑としてそのまま結びついてるので企みに人間離れした凄みが。
基本的に国産の新本格って感じなんだけど、登場人物の嘘と秘密を収まるべきところに収めていく感じとか、クリスティ感もあるんだよなあ。
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前回の事件を謹慎をくらった僕・田所と葛城。謹慎が明けても葛城は学校に来ていない。聞くところによると、親族が亡くなったという。事件以降、葛城のことを心配していたので、僕は同級生の三谷と一緒にY村にある青海館に行ってみることに。そこでまた、殺人事件が起きる。
「紅蓮館の殺人」の続編として発売された作品ですが、こちらを先に読みました。単体としても楽しめましたが、前作を読んでおけばなぁと思うところもありました。
どうして、葛城はここまで精神的に落ち込んだのか?紅蓮館で何が起きたのか?ちょこちょこ前作の要素が登場するので、ぜひ読んでみたいなと想像を掻き立てられました。
量としては、約600ページというかなりのボリュームで、ちょっとずつ読んでいましたが、最後の方は一気読みでした。一晩の出来事なので、じっくりと状況を説明したり、じわじわと洪水が迫ってくる状況の中で殺人事件が起きたりと最初から最後まで内容は濃かったです。
些細な出来事が後に伏線となっていたことが多くあって、ミステリとしての面白さ・楽しさがありました。
多くのミステリーを読んでいるからこそ、「もしかしてあの人が犯人なのでは?」と疑うところがありました。結果的には思ったよりも衝撃感はこなかったのですが、一つ一つ崩していきながら、犯人に迫っていくスリル感は面白かったです。
また、探偵として発揮していく葛城の推理披露も楽しめました。前半では、否定的だった彼が、後半になると、キリッとした顔になり、鮮やかに推理劇が始まっていくので、他の作品も読んでみたくなるような魅惑がありました。
ただ、事件の全容として、そんなに事がはこぶ?という疑問はありました。人の心理を巧みに利用し、犯罪に染めていく過程を読みましたが、偶然すぎなのでは?というのも頭をかすめました。
激しすぎる豪雨、突然の訪問者などイレギュラーな状況でも、頭のキレた犯人が、よくここまで犯罪を成功させたなというある意味凄さを感じました。
前作の「紅蓮館の殺人」で葛城の心に何が起きていたのか?
ぜひ読んでみたいと思いました。
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前作同様状況設定がトリッキーで面白い作品。相変わらずキャラクター作りが感情ぶっ壊れたミュージカルみたいな人ばっかで入り込みにくいけど、中盤以降ものすごく引き込まれて長編だけどスラスラ読めました。チート能力ありきなとこあるけど、蜘蛛の巣を張り巡らしたような超複雑なトリックと人間ドラマ、大量の伏線回収も見事で、読んだ後は満足感がかなりありました。個人的には前作があんまりだったので、めちゃくちゃ進化していて次回作にも期待です。