紙の本
『校閲記者の目』
2017/09/26 20:13
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
16年3月は東日本大震災から「何年目」か
「2017年のえと『酉』の置物」は間違いか
「雨模様」は降っているかいないか
「台風の当たり年」は可か不可か
阿佐ヶ谷か阿佐ケ谷か阿佐谷か
正確で伝わりやすい言葉を選ぶ「校閲記者の目」が体験できる一書
第一章にある校閲体験用のダミー紙面からいくつ間違いが見つけられるか
1カ所でも見逃せば99点ではなく0点、ということばに校閲の面白さ、奥深さを感じることができる
(本文中に触れられていない“誤り”がひとつあるのは読者への挑戦か、たんなる校閲ミスか)
紙の本
到着が楽しみです
2017/09/24 18:26
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投稿者:ダッフィー.Jr - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の父親が校閲記者だったこともあり、校閲という仕事に関心がありました。
また今では私自身が、仕事で部下の文章を手直しすることも多く、一度日本語の基礎を学んでみたいと思っていました。
紙の本
誤字だけが校閲ではない
2021/08/28 11:45
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
校閲ときくと、誤字発見のことしか結びつかないかもしれませんが、本書は、ミスをするということが大前提にあり、それを世に出る前にどう発見するかという視点を教えてくれます。
紙の本
「ゴールキーパー」
2019/01/11 20:14
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日新聞校閲グループによる、校閲の実際について豊富な実例をもとにまとめた一冊。例えば、「雨模様」雨が降っているか?いないか?(p130~)など。校閲は言葉の「ゴールキーパー」のような役割を果たしていると思いました。
紙の本
プロの技術
2020/06/30 04:46
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
校閲記者の校閲記者はすばらしいのかもしれませんが、昨今って変換ミスや誤字が多すぎじゃないですか? 画面上で確認しているから?
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この本は校閲に関心ある人が読みものとして一気に読む、または校閲、校正をする人が作業する前に、注意点をおさらいする意味で読む、どちらの使い方もできると思う。
校閲だけでなく、現代の日本語の有り体がわかる、読んでいてためになる本。日本語学習者にも参考になるのでは。
毎日新聞校閲グループのブログもそうなのだが、「知識のない奴らに教えてやっている」的な、上から目線な視点に立つことはなく、かといって卑屈過ぎることのない、中立的なスタンスで書かれていることに好感をおぼえる。
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校閲の仕事って、集中力とそれを支える体力がいる。そして記事の中で、なんか変だなという違和感を感じる嗅覚といったものを培うためには、料理、スポーツ、色んな分野の知識や経験が必要なのか〜。想像してた学者風のイメージと違う。新聞の実例が挙げてあって分かりやすく面白かった。続編が出ると良いな。
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校閲は地味に大変!
誤字脱字は見つけるの得意だけど
それを毎日時間内にして、誤りがないのが
当たり前の毎日はしんどい。
にしても、最近もちょいちょい毎日新聞は
訂正出してたけどどうなんだ。
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なんと日本語は豊かなことばなのかと気付かされ、同時に難しいということも再認識。
舟を編むでもそうだったが、ここまで日本語の一つ一つにこだわって、いる人たちがこんなところにいたのか、と。
最近のネットニュースはよく誤字と思われる箇所を見つける。校閲がないがしろにされているのだろうか。
尚更新聞の凄さが分かった。
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校閲の仕事をサッカーに例えるとゴールキーパー。運が良ければゴールの枠にシュートが飛んでこない日もあるかもしれませんし、100本シュートを放たれることもあるでしょう。そんなときでも、キーパーはひたすら「0点に抑える」ことが至上命令です。99回横っ飛びでスーパーセーブをしようとも、たった1本シュートを入れられたら、キーパーにとっては「負け」です。自ら攻撃して「点を取り返す」ことはできませんし、しません。(pp.34-35)
雨模様は「あめもよう」とも「あまもよう」とも読みますが、「雨催い」が変化したものと言われており、今にも雨が降り出しそうな曇り空のことです。つまり、雨は降っていません。「模様」も「空模様」といえば、実際の天気、空の様子のことですから「催い」が「模様」に変わったことが「誤解」を生んだのかもしれません。(p.131)
「正しい」言葉、「本来的な買い方」を追求するのが校閲記者。それはそうなのですが、一方で、新聞の校閲記者である以上、事実を正しく確実に読者に伝えることが大切な役割です。このように、使われ方が時代ととも変化したり、多くの人が新たな意味で捉えるようになったりした言葉は、新聞では使いにくい、そんな現実もあります。涙をのんで「この言葉は使えない」と判断することもあります。(pp.132-133)
速い……スピードがはやい
早い……時間的に前である
太陽よりも巨大な星は死ぬと超新星爆発を起こす。爆発で放出されるニュートリノは光よりも速く星から飛び出す。
こういった内容の文について、翌日「『光よりも速く』などとあるのは『光よりも早く』の誤りでした」という訂正記事が載ってしまいました。
光よりも速いスピードで飛ぶのではなく、光よりも先に飛び出す、つまり光よりも「早く」飛び出すという意味で書かれた分でした。
「早い」でなければ、光よりも早いものがこの世に存在することになってしまうのです。(p.196)
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特に執筆の勉強をしないまま、コラムや書籍の文章を書く業務も手掛けているため、参考のために読んでみました。
漢字を使うか、ひらがなを使うか。
漢数字と算用数字の使い方の違い。
文章を書きながら迷う点が多々あります。判断基準がよく分かり勉強になりました。
文字1字でも、大切にしたいと改めて感じます。
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何かを習得と言うよりは、新聞での言葉の使い方を教えてもらった感じの本。
飲み屋とか、ちょっとした雑談で使うレベルの知識をもらった。
つまり、その程度ってこと。
まぁ、読んでも読まなくても人生に影響は無い。
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間違い探しのみならず、事実関係や内容に踏み込んで精査する注意深さがすごい。
五段活用の動詞でも「ら抜き」と同様の活用変化があったという話が興味深かった。
言葉の変化を見守りつつ、根拠に基づき直す緻密さが新聞紙面を守ってる。
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もっと誤りを見つけるテクニック的なことかな、と思ったけどそうでもなかった。でもことばを扱う仕事の現場を垣間見ることができて面白い。
言葉そのものの辞書的な正しさと、万人に伝わることのバランスを取ることというのは、わりと万人にとって大切な感覚なのではないか。
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正しい日本語は一義的に決まらないが、伝わりやすい日本語を追求することは出来る。明らかな用法の誤りや事実の誤認から、慣用的に認められる用法や誤解を避けるための用法などの「グレーゾーン」まで、色々な校閲の事例を紹介している。
ただ、半紙について「延紙の半分だから半紙」と紹介しているが、これについては矛盾していることが確認されている。
事実の掘り下げ方が甘く誤解を呼ぶおそれがある内容だったので、本の趣旨から考えても書籍化にあたって事実確認をしてもらいたい内容だった。