たとえ里山でも――。
2023/03/02 12:03
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投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
四方を高い山に囲まれ、四季の風景に恵まれた長野県で、以前目が点になるような経験をしたのを、この本を読んでいて思い出した。
戸隠神社と言えばパワースポットとしても知られていて、奥社に向かう道は両側に杉の大木が並び立ち荘厳な気持ちになる――。のだが、そこは途中から大きな石が有ったり、木の根を踏んだりのなかなかに急な山道を歩いて行かなければならない、山の中だ。
スニーカーでも、山道に慣れていない人には厳しいだろう。
そこをハイヒールで登っている女性がいたのだ。
上まで行けたのかどうかは不明だが、途中で動けなくなったらどうするのだろうかと、とても気になった。
最近は、キャンプだの、バックカントリースキーなどがもてはやされているように思う。
だが、たとえ里山でも軽い気持ちで入らない方が良い。里山も奥には道の定かではない深い山が控えていて、方向を見失ったり,熊や猿の群れ、猪などと遭遇する危険が有るのだ。
ベテランの登山者でも何が有るかわからない、元は神聖な神の地として畏怖されたのだ。怖い場所だったからだろう。
多くの人が入るようになった現代でも、山が危ない場所なのは変わらないのだと、改めて思った一冊だ。
羽根田さんの本はいつも楽しみです
2022/09/02 09:43
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投稿者:黄梅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
学びがたくさんありましたし、用語集がありがたかったです。
「たった一歩が生死を分ける」帯より。
2023/02/26 13:24
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投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際に起きた事故を取材して書かれた「山岳ホラードキュメント」です。
ネタバレがあります。
1.自然が怖い
2.無知が怖い
3.救助までが怖い
4.人間が怖い
四つのリスクにわけて、さまざまな事故や被害が紹介されています。
自然の場合は落雷やクマ、ハチ。無知はもちろん素人の登山。救助についてはヒューマンエラーと不運が。そして人間の怖さには、過失と犯意のケースを扱っています。
十分な装備や知識、登山経験、山に「畏敬の念」を持っていても、避けられない事故。「誰にでも起こりうる」こととして胸に刻みたいです。
山岳事故の事例が生々しく、怖かったです。
2022/06/17 16:04
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
山を愛する著者が、これまで日本で登山中に発生した強烈な事故の事例をたくさん取り上げた1冊です。中には図で示した事故もあり、その図柄の様子が強烈でした。
著者は、読んでいて登山をためらう読者が出ないことを前提に当書を読んでほしいとしていますが、十分トラウマレベルの山岳事故の事例が挙げられていており、私は著者の希望とは違う感想を感じてしまいました。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
山の事故から学ぶことは多いなと思います、事前の準備と油断は大敵なんだなということを、改めて感じました。
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山に登るわけじゃないんだけど、羽根田さんの本は好きで読んでしまう。今回はびっくり事例もあって興味深かった。
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1 自然が怖い
槍ヶ岳落雷事故
小梨平キャンプ場クマ人身被害
ハチ毒のアナフィラキシー被害
2 無知が怖い
厳冬の富士山にて遭難者救助
3 救助までが怖い
滝川本流四重遭難事故
刈田岳井戸沢スキー遭難
唐松岳にて急病人発生
4 人間が怖い
西穂独標滑落事故
雷鳥沢キャンプ場盗難事件
山で遭難する雷ほど恐ろしいものなし
食糧管理・残飯処理→野生動物を引き寄せ、摩擦を招く
技術・知識・装備の不足で冬の富士山
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おもしろかった、というか、タイトル通り恐ろしかった。東京近郊で子どもと低山を楽しむ程度だけど、ハチはありえるなーと。あと、突然のケガとか病気もありえる。ファーストエイドは勉強しておこう。
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登山中に人が落ちてきた(こんなことってある!?)
テントで就寝していたらクマに襲われた(クマ怖すぎ!)
救助にやってきたヘリコプターが目の前で墜落(恐怖しかない)
こんな予想もしないことが実際にあるなんて…
いやはや山の事故はおそろしい
自然は人間の想像を超えて起こりうる
数々のおそろしい山の事故を取材した羽根田治さんの本
この本のサブタイトル…”事故から学ぶ山岳遭難”
そう、必ず生きて帰るための人々の奮闘や知恵
あの時こうすればよかった
あの時こうした
というエピソードは本当にためになります
(いや、そんなすごい山に登る予定はないですが…
でも低山でもいろんなアクシデントがありますので)
ハチに刺された話も怖すぎる
もし、私と友人が山に登っていてどちらかが刺されたら…私、ちゃんと判断できるだろうか…
この本の中で書かれていた
「救命処置の知識があるだけではだめ…」という話
私もAEDの講習会に行って一応できることになってるけど、いざ自分が使おうと思って使えるかどうか…
あと、山を軽く見て軽装で富士山に登る人の話やら
冬山登山なのに軽装で登って救助を求める人の話やら
ある意味その人たちが怖すぎる…
低山ハイキング程度の私ですが
山に登る時は心していくべし!
と、あらためて心に刻んだ一冊。
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「雷に打たれる」「ハチに刺される」「熊に襲われる」「テントが盗まれる」「人に衝突される」「助けざるを得ない人が現れる」…油断した隙に危機が訪れる。山には無数のリスクがある。だからこそ山は人を魅了する。太古の昔、人が暮らす場所には何も守るものがなかった。自分と自然の間には何もない。そんな環境でも生きていけるのか。確かめたいという本能。危険を回避する能力を鍛えたい。…いつかは山へ、と思いながら何年経っただろうか。登山するのはいつの日か。整備された公園を散歩しながら、せめて、頭の中でシミュレートしてみる。
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いつ起きてもおかしくない登山中の事故が挙げられていて、身を引き締めるよい教材になったとともに、装備と準備を早速改めなければと思った。
特に、雷が落ちて生還した人のエピソードは貴重。
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山登りに関する事故•事件を紹介しつつ、ヤマナメンナヨ的な本。
と言う私なんぞハイキングできゃっきゃうふふするぐらいで、山登りと言えば地元の足羽山、全力出して文殊山さんでしょうか。所謂福井県ネタです。はい。
熊に襲われるわ、雷に撃たれるわ、ハチに刺されるわ、沢登りすれば滝に落ちるわ、雪山登れば穴に落ちるわ、登山中持病かなんかで突然死するわ、自然怖いわーと思えば、上から人間が落ちてくるわ、キャンプ地で泥棒に会うわで、人間こえーやろと、え、引きこもりの俺って勝ち組?と思わせる、下手なホラー小説よりも怖い話が続きます。
無知、準備不足、慣れによる油断等で事故は起こります。本当に舐めて登っては駄目ですね。その先に死が待っているんです。プーさんが可愛いじゃねーぞ!
そう言えば昔結婚前の嫁がスキー場をハイヒールで行幸されたのを思い出しました。結婚して20年経ちますが無事生きております。ありがとうございます。
だからといって山へ行くなと言う話ではなく、山を愛するからこそ、十分に勉強し、下調べし、経験値を上げながら、次の山へとレベルアップして楽しんでくれと仰っております。
一度地元の山登りで感動した素人童貞が、次は一気に世界の富士山へと美女にアタックし、結果会話も出来ずに撃沈となる事例が多いので初心者の皆さん、いきなり富士山はやめた方がよろしいです。死ぬぞ。
私はもちろん富士山は畏れ多く、外からそっと眺めるものだと理解し、安全なエロ動画を見て人間の素晴らしさを堪能しております。山2つは最高です。
ま、私は命を懸けてまで登る事はしたくはないので近所の散歩で十分です。車には気をつけます。
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いやー怖すぎた。自然、無知、救助を待つ間、人間。山にはこれらの脅威があり、十分に知識技術を得てから行かないと死ぬ可能性が高くなるというのがよーく分かった。衝撃だったのは上から人間が降ってきた事件と、一つの事故に3つの事故が合わさった多重事故の話。
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山に登るのに免許は要らないけれど、知っておくべきこと、覚悟しておくべきことはある。
熊、蜂、天候、水流、盗難以外にも、なんなら自分が凶器となって他者を死傷させる可能性もある。
そんな恐ろしさも込みで、登山を楽しんでほしい。
という著者の思いがよく伝わる警告書でもあるレポート。文章がわかりやすいので臨場感たっぷりに被害状況が伝わってくる。自分ごととして考えられるのがよいと思う。
本当に必要な人には届かないかもしれないけれど、少しでもつらい思いをする人が減りますように。
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山はおそろしい。だから、登らない、ではなく、山というか刻一刻と変わる自然の怖ろしさに畏怖の念を持って、自然を感じ楽しみたいなと思わせてくれた本でした。