「科学」と「宗教」の”融合”
2023/01/21 18:17
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Gansan - この投稿者のレビュー一覧を見る
最先端量子化学「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」と仏教「法華経」の生命論があまりにリンク(というかほぼ同じ!)していて驚いた。そう考えると、量子化学なんてまだ何ももない時代(紀元1世紀末~3世紀)に”宇宙生命”という壮大なスケールの生命哲学思想を築いた釈尊はすごい。それが時代を経て、科学が発達し、どんどん、あらゆる事が研究され、証明され、証拠(evidence)として示されてきた。これからも、様々なことが明らかになってくると思うが、”生命”、”宇宙”という壮大すぎるテーマの果てしない旅となる研究は、最先端量子化学と法華経の融合により、さらに明らかな事実、そして、我々人類にとっての進むべき道が示されるのだと思う。
大胆に死生観の自論を著した1冊です。
2022/12/17 17:24
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者ご自身の死生観のあり方の自論を展開した1冊です。
あくまでも自論で、当書で書かれている自論が正しいかどうかは分かりません。ですが、下手なオカルト話よりはまともだと思います。
なんでも科学が優先される社会に辟易していたので、科学者の著者が死生観の自論を展開する当書には共感する点もありました。しかしながら、大胆な仮説を考えたなと思いました。
読み物としては十分面白いです。
死を考え見つめる
2022/12/16 21:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
孫が生まれてから、自分の死を直視すべき時を迎えていると思っていた。そして、この書は、詩は存在しないという。死とは何かと問い、その問いの答えを求めることは、私とはなにかと問うことに等しい、と。死を迎えることにより、その肉体は消滅するが、その自意識は、ゼロポイントフィールド仮説に基づいて、宇宙意識というもの相当するものに、組み込まれ記憶されるという。壮大なSFのような、一部、論理の飛躍があるが、納得できる部分も多い話であった。自我としての「私」を守護とする記憶が消え、意識は私を忘れ、すべてを知ることになる。
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投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
重力のつながりである、重力波もどのような方程式で伝わっているかは現在も不明。精神のつながりは更に不明である。量子力学上、精神のつながりもは説明できていない。私の知識ではこの本の説明は納得しがたい。続巻を期待する。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アンナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大切な人が突然、旅立ちました。
混乱するなか、不思議な体験をしました。
その中で、読んだ本書は『私も!』と言う体験話しでした。
著者の洞察力と、自分自身の不思議な体験を混ぜ合わせ自分なりに解釈しています。
理系の著者による解説は、説得力を持ちました。
「ゼロポイント・フィールド仮説」の解説本
2023/08/26 18:59
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ゼロポイント・フィールド仮説」の解説本。企業経営のプロであり科学者でもある著者が、自らの予知等の不思議体験をオカルトではなく科学的視点で解明しようとして辿り着いたのが、この「ゼロポイント・フィールド仮説」。「死」はもとより「神」や「仏」、そして森羅万象の不思議をも解いてしまうオールマイティな仮説です。最終的には「宇宙意識」という、とてつもなく壮大な概念に到達したのでした。私も予知やシンクロニシティ体験は少なからずあり、「偶然」や「錯覚」ではないと思っています。これらの起きる原因が解明されれば嬉しいです。
大学生の頃、自分の家から遠く離れた町の繁華街で、「会いたいな」とふと思った人が目の前の電停に立っていた時は驚きました。仕事でも、前日にたまたま勉強したことが翌日発生し、無難に切り抜けたことも良くあります。これらを、たまたまと思うか、不思議と思うかですが、私は不思議と思う方です。「ゼロポイント・フィールド仮説」は以前から知っていて、面白いですが、信じるかと言われれば微妙です。いずれにしても、こうした現象に納得いく回答は困難かもしれませんが、今後も追っていきたいと思っています。
ゼロポイントフィールド教
2023/07/31 22:22
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:k - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者にはMartin HeideggerやHenri Bergsonをしっかり勉強していただきたいと思った
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田坂広志(1951年~)氏は、東大工学部原子力工学科卒、東大大学院工学系研究科博士課程修了、三菱金属勤務、日本総合研究所取締役、多摩大学教授、同大学院教授、内閣官房参与等を経て、多摩大学名誉教授、同大学院経営情報学研究科特任教授、グロービス経営大学院大学特別顧問・経営研究科特任教授、日本総合研究所フェロー、シンクタンク「ソフィアバンク」代表、社会起業家フォーラム代表等。
本書は、「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」に基づいて、①なぜ、我々の人生において、(科学的に説明できないような)「不思議な出来事」が起こるのか、②なぜ、世の中には、「死後の世界」を想起させる現象が存在するのか、③もし、「死後の世界」というものがあるならば、それは、どのようなものか、そして、最終的に、「死後、我々の意識は、どうなっていくのか」について、著者の見解を述べたものである。
私は、従前より生死観について関心を持っており、これまでにも、生物学者、医師、宗教学者、僧侶、社会学者、小説家など幅広い分野の識者が書いた本を読んできたが、副題の「最先端量子科学が示す新たな仮説」という記述に惹かれて、本書を手に取った。
その新たな仮説とは、現代科学の最先端分野である量子力学の世界で論じられている「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」と言われるもので、「この宇宙に普遍的に存在する「量子真空」の中に「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙のすべての出来事のすべての情報が、「波動情報」として「ホログラム原理」で「記録」されている」というものである。私は文系キャリアで、物質の最小単位はひも状であるとする「超弦理論」について聞いたことはあるが、特段の専門知識は持たず、この仮説には大いに興味を惹かれるものの、専門家の間でどれくらい支持されているものかは知らない。(因みに、Wikipediaほかネット上の情報はあまりない)
そして、著者は、我々が祈りや瞑想によって「自我」を静めた状態になれば、ゼロ・ポイント・フィールドに繋がることが可能となり、その結果、直観、以心伝心、予感、予知、占い的中、シンクロニシティ、コンステレーションのような「不思議な出来事」や、臨死体験、幽体離脱、故人との再会、霊媒、死者との交信、背後霊、転生、生まれ変わり、前世の記憶のような「死後の世界」を想起させる現象が起こるのだという。
また、同仮説に基づく「死後の世界」については、我々の肉体が滅びた後も、ゼロ・ポイント・フィールドに記録された我々の意識の情報は残る、即ち、現実世界の自己が死んだ後も、ゼロ・ポイント・フィールド(深層世界)の自己は(成長しながら)生き続け、最終的には、自我、人類、地球の意識を超えて「宇宙意識」に拡大・合一していく(戻っていく)とする。
そして、最終的に、「死」について、「私とは肉体である」と考えれば、現実世界で肉体が滅んだときが死であるし、「私とは自我意識である」と考えれば、自我意識がゼロ・ポイント・フィールドに移った後、いずれより大きな意識に変容していく時点で、自我意識は無くなるのだが、もし、「私とは、壮大で深遠な宇宙の背���にある宇宙意識そのものである」と気付いたならば、「死は存在しない」ことになるのだという。
著者はもともと技術者出身で、唯物論的世界観を持っていたといい、それ故に、「死」を考えるにあたっては、科学的にアプローチし、「科学」と「宗教」の間に新たな橋を架けたいと強調しているのだが、前半のゼロ・ポイント・フィールド仮説の部分はともかく、後半についてはスピリチュアルな印象が拭えず、読後感は少々微妙なものであった。(私も著者と同じく、極めて合理主義的な人間である)
この種の本を読むたびに感じることだが、「死後の世界」を経験することは誰にもできない以上、こうした議論は、結局のところ、心穏やかに生きるために信じるのか、信じないのか、に行き着いてしまうのかも知れない。。。
(尚、説明が冗長で、無闇に行間を開けているのは難。コンパクトに書けば、半分の頁数で済むだろう)
(2022年11月了)
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科学と宗教の接近については割と昔から語られていたが、田坂先生が量子科学の「ゼロポイント・フィールド仮説」の視点で「死」について論じる本。
古来、人間が理解できない事象が現れた時、人々は例えば神仏とか霊とか妖怪のような物に仮託してそういうものを合理化してきたのだろう。そして科学の知見がそうした不思議を少しずつ切り崩してきた。
氏は肉体が滅んでも意識はゼロポイント・フィールドに残ると話す。
しかし、このゼロポイント・フィールドは実証はできるのかもしれないが、我々の実感にはまだ至らないのではないか。
例えば引力であれば、リンゴが木から落ちるのを見て我々は「ああ引力だな」と思うだろう。まだゼロポイント・フィールドが我々に馴染むのにはもう少しの時間が必要なのかもしれない。
しかしそこまで待たずとも、人類は既に不条理とかを乗り越える術を身につけている。宗教でも科学でも良い。恐らく行き着く先は同じなのだと思う。
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昔読んだ手塚治虫の「火の鳥」とテーマが同じだと感じた。全宇宙の森羅万象が還っていく場所が必ずあると私も思う。
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田坂広志氏の著書は満遍なく読んできましたが、これは、氏の思索の集大成とも言えます。いや、田坂氏というより、人類の思索の集大成と言ってもよいほどの内容です。これほどの内容を新書一冊にまとめ上げた力量は素晴らしく、個人的には文句なしの「★★★★★」。
量子科学の「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」をもとに、人は死によって「現実自己」から「深層自己」へ変容することを、科学的論拠によって解き明かしていきます。また、宇宙生成から、記憶の場である「ゼロ・ポイント・フィールド」によって現在まで進化した過程(仮説)も検証。前著まで「ゼロ・ポイント・フィールド」はたびたび登場していましたが、まさにこれが集大成。「科学」と「宗教」の融合を図ろう呻吟し、量子論、宇宙論、哲学、心理学、宗教の粋を集めて、ようやく辿りついた境地がこの本と言えると思います(こちらも霧が晴れました)。
詳細は書き切れませんが、これで約1千円というのは破格です。月食も忘れて読みふけってしまいましたが、帯に「人生が変わる一冊」とあるとおり、まさに世の中の見方が一変する一冊です。
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宇宙意識と自分が同一であれば、自分の人生には意味がある。なぜならば、宇宙意識は自分の人生から多くを学び成長しようとしているから!
つまり「俺のバックには宇宙意識が付いてるぞ!」ということになるのでしょうか!
そう考えられると、大いなる物に包まれている安心感がありますね。
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可視と不可視、既知と未知、現実とオカルト、誰も踏み込まなかった紙一重の稜線に真っ向から向かった作品と感じました。表現も平易で無知な私でも飽きさせません。神秘を敬いながら勇気を持って科学の光を当てた大変好奇心のそそられる作品でした。
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かつて、「死後」についてこのように語った本があっただろうか?この宇宙のすべての情報を記憶する
「ゼロ・ポイント・フィールド」そこから この壮大な物語は始まる‐人類数千年の謎 その答えを求め‐「目次」
序 話 この本を手に取られた、あなたへ
第一話 あなたは、「死後の世界」を信じるか
第二話 現代の科学は「三つの限界」に直面している
第三話 誰もが日常的に体験している「不思議な出来事」
第四話 筆者の人生で与えられた「不思議な体験」
第五話 なぜ、人生で「不思議な出来事」が起こるのか
第六話なぜ、我々の意識は「フィールド」と繋がるのか
第七話フィールド仮説が説明する「意識の不思議な現象
第八話 フィールド仮説によれば「死後」に何が起こるのか
第九話 フィールド内で我々の「自我」(エゴ)は消えていく
第一〇話 フィールドに移行した「我々の意識」は、どうなるのか
第一一話 死後、「我々の意識」は、どこまでも拡大していく
第一二話 あなたが「夢」から覚めるとき
終 話 二一世紀、「科学」と「宗教」は一つになる
死後、我々はどうなるのか。「肉親」と再会できるのか。
「前世の記憶」「輪廻転生」は、全くの迷信なのか。
なぜ「最先端の科学の知見」と「最古の宗教の直観」が一致するのか。この本を読み終えたとき、あなたの人生が変わる。
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量子物理学のゼロ・ポイント・フィールド仮説が興味深い。
しかし、それで様々な不思議現象を全て説明するのはちょっと無理な気もする。
例えば心霊現象は、その場のゼロポイントフィールドに接触して、情報を読み取っているのだという。
ならば、そこかしこにそういった現象は現れそうなものであるが、そうでもない。
生まれ変わりも,身体的特徴が現れる場合は説明出来ない。
善人も悪人も等しくそこに回収されるのは,何となく理不尽ではないだろうか。