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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
図書館のおすすめの本のコーナーに置かれていたので、読んでみました。なんとも不思議な月にまつわる話で、もう一度読んでみたらさらに面白さがわかるのかなあとおもいます。
月はロマンだけどホラー
2022/05/16 18:51
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
「そして月がふりかえる」は冒頭の子供時代に自分の影に怯えて泣き叫んでいた記憶から怖い。
大人になって幸せな家庭を持って、今日も家族4人で食事と思っていたら、月に振り返られもう一つの世界へ。
ゾワゾワする怖さが良い。
表題作は新ジャンルの意欲作。
エンターテイメント色が強くて一気読み。
国政、政治家、格闘技、ロマンがてんこ盛り。
初めて読んだ作家だけど次回作が楽しみ。
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2022年本屋大賞ノミネート作。
月に魅せられ翻弄された者たちの不思議な世界を描いた三つの作品集。一夜で全てを失う残酷さ。人の歪んだ快楽に踊らされ闘う愛。表題作は評価(印象)が大きくわかれそう
月を恐れとあこがれで観る
2022/01/16 19:51
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
凄い、豊かな物語と溢れる詩的世界観と月にまつわる魔術が、三つの物語を強く推し進める。特に「月昴」に侵された未来世界を描く表題作は、静かな恋愛小説のようであり、またデストピア小説のようでもある。この三つの物語を知ってしまうと、夜空に出る月を、どのように観ればよいのだろうかと思う。月の裏側に、恐れとあこがれの目を向けるべきか。
読み始めると結末まで止まりません
2021/11/28 08:18
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投稿者:白髪雀 - この投稿者のレビュー一覧を見る
月をテーマにした短編2作と表題作のカップリングで小田雅久仁の世界を堪能できる一冊。
短編の「そして月がふりかえる」と「月景石」はフジテレビの”世にも奇妙な物語"的な話。「そして月がふりかえる」は日常に潜む恐怖、ほとんど普段と変わらないが自分だけが違うという恐怖。「月景石」は月に潜む異世界談。どちらの作品も変わったテイストの作品だが心に引っ掛かる不思議な話である。
「残月記」はジャンル分けも難しいが、ディストピアを舞台にした恋愛小説といったところか。謎の感染症「月昂」の流行をきっかけにとんでもない管理社会となった近未来の日本、そんな中で月昂症を発症したためになぜか剣闘士(グラディエーター)となった主人公冬芽が同じ月昂症患者瑠香との愛を貫く物語。
月は太陽を対をなして、夜に存在感を示す、何となく謎めいて淫靡な香りがする天体ではあるが、そのイメージを妄想でふくらませたような作品。読み進めると現実世界からすこしづつズレながら構築された世界観に引き込まれる。ファンタジーっぽい世界なのに自分の住む世界と紙一重で裏返しただけという感覚。読み始めると結末まで止まりません。
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3つの話のうち、タイトルになっている残月記の話は、たんたんと書かれていて最初苦痛だったが徐々に話に飲み込まれていった。
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月は美しい、美しいからこそ怖い。
暗闇の中で足元を照らす、そして暗闇の中に心を映す。照らしたいもの、照らしたくないもの、どちらも月の前では無力だ。
月の光に紡がれてここではないどこかにある、妖しく美しい世界へと導かれてしまった。
不思議な世界の企みにうかうかと足を踏み入れたら、もう戻ることはできないのだろう。小田雅久仁の名前が月に刻まれた。
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月景石が一番わけわからなくて面白かったです。最後の描写なんてとくによかったです。ゾクっとしました。
表題作は好みの問題かと思いますが、説明が多くあまり手がすすまなかった。
日本が独裁政治になった流れも、未曾有の災害がきっかけとなったならば海外諸国が黙っているとも思えず、そんなに簡単に独裁政治体制になれるのかな?と疑問に。
ファンタジーにしてももう少し説得させてほしかったなあと。
恋愛要素についても、なぜこの二人がこんなに相思相愛なのか、この二人でなきゃいけない理由みたいなものがイマイチつかめなかった。
でも月の世界の描写、月鯨など引き込まれる場面もたくさんありました。
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夢と現実の狭間で、月世界を訪うパラレルワールドを綴ったハイファンタジー中短3編
自らの意思で自在に移動できるわけではないようだ…
月の影響を受け身体が侵される感染症「月昂」に罹患した主人公の生き様を近未来日本で描いた表題作他、月の静謐な美しさと過酷な真実の対比が纏う独特のダークな世界観に魅了される重厚な作品です
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帯コメントが豪華だったってだけで、作者も知らず、完全にジャケ買いしました。
結果、表題作、良かった〜!
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Amazonの紹介より
近未来の日本、悪名高き独裁政治下。
世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききった表題作ほか、二作収録。
「月」をモチーフに、著者の底知れぬ想像力が構築した異世界。
足を踏み入れたら最後、イメージの渦に吞み込まれ、もう現実には戻れない――。
最も新刊が待たれた作家、飛躍の一作!
「もしも月が〇〇だったら」という発想のもと、月にまつわる三つの物語でしたが、「恐怖」の一言だけでは言い表せない様々な要素が詰まっていて楽しめました。
あるときは異世界ファンタジー?、あるときは恋愛?などジャンルの枠に嵌まらない独特な「ワールド」がありました。
作者の脳内を見ているかのようでした。
ただ、個人的には読みづらかったです。
文章の表現が難しいだけでなく、1ページにぎっしりと文字が羅列しているため、なかなか世界観に近寄り難かったかなと思いました。
新たな「月」の見解に、絶対忘れることはないだろうと思いました。フィクションではありますが、豊かな発想力に脱帽でした。決して良い終わり方というわけではなく、後味の悪さや不気味さなどが入り混じった終わり方なので、複雑な気持ちにさせられました。
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近未来小説。
月昂という感染症にかかると満月の夜に死ぬ確率が高くなる...。
前半は面白い話でもなかったのだが、後半から事件性が出てきて盛り上がり、最後は悲哀で終わる。
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月って、不気味だ。
どこまでも追いかけてくるなあと、小さい頃私も考えたことがある。
鏡の向こうの世界、夢の中の世界が実は現実なのだと考えてみたこと、月を見ると獰猛になる種類の人間がいると考えてみたことも。
3つのお話。
もしかしたら現実にもあるんじゃないかと、少しだけ思ってしまった。
これから月を見るとこの作品のことが頭をよぎるかもしれない。
細かなところまで想像力が働いていた。まさに「底知れぬ想像力」。
ファンタジーにしては本当にあまりに緻密で、「残月記」の話は途中でちょっとお腹いっぱいになってしまった。
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表題作は、月に向かって吠える「狼男」が「グラディエーター」の戦士として戦うような不思議な味わい。それでいて、緻密で神秘的な描写に溢れるダークファンタジー。で、最後は美しくも哀しい「愛」の話だった。
現代のコロナ禍にヒントを得たのではと思われる「月昂」という感染性伝染病がベースになっているところがいかにもな感じ。
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うーん…難しかった…パラレルワールド?ファンタジー?全部独立した話なの?私の読解力では理解しきれなかった…月が不気味な存在っていうのはちょっと分かったけど、難しかった…