紙の本
映画化してもいいくらいの話
2023/08/19 11:35
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の若かりし頃、英国への留学経験があり英語が喋れることから晩年の祖母の「一度でいいからイギリスへ、お姫様みたいな旅がしたい」という要望を親戚一同で叶えることになった思い出の実録エッセイ。
足を悪くしても杖を持つなんて格好悪いことをしたくない。
認知症になりかけてもそんな風に誇り高く自己肯定感の強い祖母との大変な二人旅。
ファーストクラスでCAに学んだホスピタリティ精神や、一流ホテルのバトラーとドアマンの思いやり溢れるエピソードにうっかり涙が出てしまった。
事実は小説より奇なりじゃない?
ティムかっこよ!!
「自分を信じて努力して、その結果生まれるのが、自信よ」というお祖母様の経験に裏打ちされた言葉が良かった。
それから、本当なら業務外のサービスでドラマティックな思い出をくれた最高のバトラーティムの「恋愛は必ずしも、人間関係の頂点にあるものではありません」も良い言葉だと思うし、お祖母様の好意に対してティムが返した「お姫様」への紳士礼も最高だったのでは。
もはや物語でしょ!
とても掘り出し物でした。
電子書籍
時々吹き出すので、人前では読みにくい本
2023/11/14 01:43
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KeiM - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロンドン五つ星ホテルの泊まる祖母姫と、そのコンパニオンの話
コンパニオンというのか秘書というのか侍女というのか。
とにかく祖母のイギリス旅行に軽い気持ちで同行した著者、空港から飛行機、ホテルにロンドンとひたすら振り回される話。
ただ祖母も体力に限界があるから昼寝に夜寝、睡眠は深い。この隙を縫って秘書はお忍びでロンドン、イギリスの町をめぐる。
何よりおばあちゃんが魅力的。威厳があって尊大で、要求が明確。一生に一度になるだろうロンドンをでやりたいことはすべてこなす。ゴージャスな買い物、ひとつひとつこだわりを持って選ぶ。英語よりも関西弁が達者なのに、プロフェッショナルな英国店員に、通訳抜きで商品をご所望する。
身内と旅行したら、数日もすると険悪になる瞬間もあって当たり前と思うのだが著者は耐えた。心の中で突っ込む声は一言も祖母の前では発されなかった。そのストレスはすべて祖母が寝た後に発散される!?
ファーストクラスに五つ星ホテル、豪華な旅は親戚一同のプレゼント、そこに添えられたお付きの娘。一流のホテルマンたちの働く舞台裏も垣間見られて、一風違うロンドン、イギリスの旅がつづられていた。
紙の本
すばらしきロンドン紀行
2024/03/24 21:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じゃび - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いから読んでみ!と人におすすめされて読んでみたら、確かにこれは面白い。話題作になるのもわかる。
スマホがない時代にこの旅行は本当に大変だっただろうな~という気持ちと、しかしだからこその余裕を感じた。主にファーストクラスのCAさんやホテルの従業員の皆さんに対して。もちろん相応の対価を支払っているからなんだけど、それだけではなく、サービス業の人が他人に対して割けるエネルギー量にまだ余裕があったのかなあ、みたいな…当時は今ほど限界まで労働させられてなかったのかなあ…
電子書籍
エッセイ
2024/02/04 11:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
食シリーズが好きで、この作家さんの本を読み始めました。
だから、これがエッセイと知って、少しがっかりしました。
ただ、楽しく読めました。
祖母の言葉が、誰にとっても教訓となり得るようなことで、身に染みました。
紙の本
感動しました
2023/11/11 17:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みらい - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルからロンドン旅行記の感覚で買ったのですが、感動的な小説のようにほろりとしました。自分の祖母のことを思い出しました。
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1 祖母、祖母姫となる
2 祖母姫、ヒースローで怒る!
3 祖母姫、イギリスと会う
4 秘書係、バッド・ガールになる
5 祖母姫、ロンドン塔で大ハッスル!
6 祖母姫、ハロッズで囲まれる
7 祖母姫、平安女子を語る
8 バトラー、祖母姫をもてなす
9 祖母姫、列車で貴婦人に!?
10 祖母姫、秘書係を諭す
11 祖母姫、お茶の時間を欲す
12 祖母姫、お寿司に浮気?
13 祖母姫、アフタヌーンティーに出陣する
14 祖母姫、スコーンと格闘する
15 秘書係、再びのバッド·ガールに……?
16 "T"とその仲間
17 バッド・ガール、南に進路をとる
18 バッド・ガール、月に誓う
19 祖母姫、最後のランチ計画
20 秘書係、寿司クエスト
21 バトラー、寿司ランチに招かれる
22 祖母姫、ホテルを発つ
23 秘書係、旅のおわりに
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スコーンを用意していざ読まん!
と、気づいた
クロテッドクリームは乗せる!ジャムも乗せる!を実践すると、手はベトベト
私は本を汚したくない派
読み終わったら食べる事にして読み始め、楽しく読んでから、スコーンを堪能する事に
卑屈と謙虚
やっぱりこれに尽きる
#ブックサンタしてきました!
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Webでの連載をずっと読んでいました。椹野先生の作品を購入するのは、ちびすけさんの本に続き2冊目です。
おばあさまとの旅に、ご一緒させていただいているキブンで、一気に最後まで読むことができました。若き椹野先生が感じた気持ちもとてもフレッシュで、まわりに居る人が差し出すアシストに心が和みました。
美しい装丁の書籍、感想を書いていたら、また最初から読みたくなってしまいました。
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なんてステキな本!
期待通りの内容だった。
祖母姫がキュートで、芯が通っていて、やたらポジティブで最高だった。
バトラーのティムを始め、なんてステキなホテルの方達なんだろうと感動してしまった。
気遣いが素晴らしく、一つ一つの言葉や行動に驚かされ納得してしまう。
ロンドン最後の昼食ティムにお寿司を食べさせてあげたいなんてもーステキすぎる!
感動する要素もあり、やたら大きいスコーンの話などクスッと笑ってしまう場面もあり、ロンドンに行ってみたくなった!
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さらっと読みやすく、楽しいエッセイ。と同時にお祖母さんのわがままに振り回されるもその全てに応えていこうという孫(著者)とホテルスタッフや店員たちの姿勢に、ホスピタリティの一端を学べる良書だと思う。
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こんな旅、羨ましい。外国のセレブな旅ならではなのかな、バトラーがつくとか、ああだこうだ世話を焼いてくれるのは。素晴らしいおもてなしと、おばあちゃんの素晴らしいお言葉。どちらも一流ですね。学びたい言葉がたくさん散りばめられた一冊でした。
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なんて愛おしい、素敵な旅のお話でしょう。祖母姫も、往路のCAさんも、ドアマンもティムも、全ての人が暖かく誇り高くかっこいい。
ただ、152ページ『パンのあとにパンのようなものが来たと思ったけれど、ジャムとケーキを載せたら、あれはケーキのようなものよね』とあるけれど、「ジャムとクリームを載せたら」の間違いかな。瑕瑾だけど。
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web連載されていた、「イギリスでお姫様旅行をしたい」祖母とそのお世話係を仰せつかった著者のロンドン旅行記をまとめたもの。連載ではちょっとだけしか触れられなかった「バッド・ガール」編が大幅に追加されている。
連載中から「この『五つ星ホテル』はたぶんここだな」とホテルのサイトを見たり、「クラウン・ジュエルズ」のドキュメンタリーを見たりして楽しんでいた。追加のバッド・ガール編には感動。ホスピタリティってこういうことなんだな。
最終章のお祖母様の「卑下と謙虚の違い」はまさに金言。若い頃に知りたかったな。
さて、おいしいスコーンと紅茶を用意して再読しましょうか。
(職業柄、連載中に「ん?」と思った箇所が直されたり補われたりしていて、書籍化ってこういうことなんだな、感心した)
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祖母姫、マジで姫だった……!
一生に一度、ロンドンへお姫様みたいな旅をしてみたい、という一言で本当にファーストクラスから一流ホテルまでセッティングされてしまう著者のご家庭、一体どんなお家柄なの……!? といきなり驚きつつ、祖母との二人旅を不安に思う彼女に懇切丁寧にお年寄りへのサポート方法をレッスンしてくださったというファーストクラスのCAさんのあまりのホスピタリティに、人をもてなすってすごいことなんだなあと改めていきなりこちらも語彙を失ってしまいました。
そして一流ホテルのバトラーティム!! 日々の細やかなおもてなしはもとより、バトラーとしての職分をかなり踏み越えてまでバッド・ガールな秘書(実は孫)にかけがえのない時間をセッティングしてくれたエピソードは、え、これフィクションじゃいの!? と思ってしまうほどにドラマチックでした。ドアマンさんもとっても素敵。
何より、本当にお祖母様が素敵すぎて。凛とした自信に満ちた姿は彼女が積み重ねてきた人生そのもので、でも何より心に残ったのは「謙虚と卑下は違うものなの」という言葉でした。
どうしても上手くいかないことが多い人生、ついつい後ろ向きなことや自信のなさを言葉にしてしまいがちですが、自分にできること、頑張っていること、積み重ねてきたこと。
そういうものを自分なりにきちんと認めて、背筋を伸ばし、前を向いていかなきゃな、というかそうしていいんだ、と背中を押してもらえるような本当に素敵なエッセイでした。
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とにかく最高で★5つじゃ足りないぐらい
いつのまにか自分まで旅のお仲間に加わらせてもらったような気持ちになって読んでた
想像していた以上におばあちゃんが姫だったし
最後のお化粧のくだりは私にもすごい響いてきた
私も綺麗なおばあちゃんを目指したい