とてもわかりやすい
2023/11/04 17:11
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投稿者:バベル - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類学を4人の研究された方々の内容について、丁寧に書かれている。それぞれの研究から、どんな研究内容かを調べたくなり、人類学の入り口として良い書籍である。
人類学の歴史をたどると
2023/10/19 21:12
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類学は、大航海時代以降に始まったといわれる。未開の地に住む人を見つけ、その生活や習慣や文化を知り、自分たちとの相違を見出すことが目的だったようだ。しかし、20世紀に入り、フィールドワークという研究手段が取り入れられ、必須となり、大きく人類学は変革した。本書では、4人の重要人物を中心に、人類学の歴史が述べられる。個人的には、レヴィストロースが金になっており、かれの提唱する構造主義や「ブリコラージュ」という現代を生き抜くあり方・考え方は、重要だと思った。今後、人類学はどのように進化するのだろうか。
4名の足跡と業績を辿って、人類学の変遷というか太い流れが把握できました。
2023/10/03 01:55
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
マリノフスキ、レヴィ=ストロ-ス、ボアズ、そしてインゴルドという4名の代表的人類学者の歩みと達成を軸に、人類学とはどういう学問なのかをインプットしてくれた一書。尤も、前二者についての説明は業績の細部も含めてかなり詳細だが(88頁の交叉いとこ婚に関する説明図は大変明晰で感激)、後の二者については上っ面を撫でただけというか、抽象的で通り一遍(の印象)。それにしても、インゴルドに至っては、もはや「人類学」と呼ぶのがふさわしいのかどうか。「マルチスピシーズ民族誌」に関する説明も多少はあったが(209~210頁)、ここまでくると他の学問表記を考えた方がよいようにも思われた(私見)。
私にとってマリノフスキ、レヴィ=ストロースは特別な存在
2023/10/02 17:02
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
文化人類学を学生時代に学んでいた私にとって、マリノフスキ、レヴィ=ストロースは特別な存在、彼らのことをもう一度学びなおしたい、また、彼らの業績を世間の人にも知ってもらいたい
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
生の構造や生のあり方など人間の生にまつわる考え方、さらにフィールドワークにおける真実や再帰人類学などにも触れ、人間とは何か?という根源的な問題を追及する人類学における「外部」体験の重要性を説いている。
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人類学とは、人間について研究する学問で、国により分類が多少異なるということを冒頭で知ることができます。
イギリスでは、「自然人類学」「先史考古学」「社会人類学」の3つで構成されています。アメリカでは、上記3つに加えて「言語人類学」が加わるそうです。
フランスでは、社会人類学を「民族学」と呼ばれてきたそうです。
この人類学を年代別に重要な役割を果たしてきた人物を紹介すると共に、その書籍から何を導き出してきたのかを知ることができます。
クロード・レヴィ=ストロースさんと、ティム・インゴルドさんの名前は聞いたことがありましたが、ブロニスラフ・マリノフスキさんやフランツ・ボアズさんは存じ上げませんでした。それぞれの学者が残してきた書籍は、参考文献として掲載されています。本書を手に取り人類学に興味を持った人への道案内にもなっています。
最高にかっこいい学問の一つ人類学を学びたくなりました。
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本屋で購入
マリノフスキー
レヴィストロース
ボアズ
インゴルド
を紹介しています。分かりやすい
参与観察している研究者の日記って面白くて好きなのですが、マリノフスキーが元祖だったとは
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はじめての人類学 奥野克巳
人類学者の紹介と、彼らが人類学者としてどんな実績を積んできたかが章ごとに説明されている。
ぶっちゃけ難しくてよく分からんかった。笑
最終章に全てまとめられているので、初めに最終章を読んでから、序盤に戻り、掘り下げて読んでいった方が分かりやすいかも…。
人類学とは、自民族以外の民族を研究する学問である。
フランスでは「民族学」と呼ばれている。
日本の「民俗学」とは違う。
序章を読んで気づいたのが、この本を手に取った私の根本的な勘違い。
もっと、精神論的な「人類とは」みたいな研究かと思っていたよ笑
そういったものは、やはり哲学や精神分析論とかになるのですかね。
ですが、手に取った以上は、読みます!!笑
【ブロニスワフ・マリノフスキ】キリリとした丸眼鏡の若干頭の薄いイケおじ。
ポーランドの学者。
彼は、フィールドワークの実践を提唱した。
頭でわかっていても、実際そこに行って住み始めると、現実は違うということです。
【クロード・レヴィ=ストロース】四角い黒縁眼鏡の頭の薄い国会議員とかにいそうなおじさま。
フランスの人類学者。後にアメリカに亡命。
同じく、現地経験を推奨する。
彼は、人間の中に意識されないまま潜んでいる「構造」だけではなく、人間を超えて自然の中にある「構造」にまで踏み込みます。
私たちが「未完」「野蛮」だと思っている社会には、最初から完成されている精神があり、それらもまた同じ人間の精神の所産だと説く。
ふーむ、封建村系の小説を思い出すが、人間の精神の所産だと言われると、食人も正当化されてしまう笑
【フランツ・ボアズ】眼鏡かけたアインシュタインみたい。
ドイツからアメリカに移民。
アメリカの人類学を大きく発展させた方。
ネイティブ・アメリカンと呼ばれる先住民の調査研究を大きく進める。
内部に混在する多様な文化と、遠く離れた外部の文化を比較する中で、文化の概念を練り上げ「文化相対主義」を打ち出す。
はい。なんのことやら。
「文化相対主義」とは、すべての文化には価値があり、敬意が払われるべきであると言う考え方。
未開と文明を問わず、あらゆる文化は対等である。
つまり、文化の差に優劣はない。と。
人類学における「文化」とは、
知識、信念、技術、道徳、法律、慣習など。
戦後のアメリカに強い影響をもたらしたそうです。
アメリカの人類学は、「文化人類学」と想定。
文化の概念は特に重要なものであり、「生のあり方」こそがアメリカの人類学での研究対象らしい。
これじゃん?私が読みたかったのって…^^;
【ティム・インゴルド】良いお父さん風
イギリスの学者。
父が英国菌類学会の会長。
彼は独自の観点から人類学を進める。
人類学とは、人が生きていること、生に関わる学問だったということが見えてきた。
参与観察に基づくフィールドワークをもとに研究すること��あり、異文化理解を目指す学問ではないと主張している。
データを収集はすれど、語ることではないと。
異文化とともに、哲学すること。と提唱。
ふむふむ。
『人類学とは』に重きを置いた本な気がした。
自国は自国、異文化は異文化。
それぞれ干渉し合うものではない。
共に歩もうではないか!的なのが理想。
異文化で特に興味深かったのは、
ーーーーー
トロブリアンド諸島の母系社会では、人は死ぬと「トウマ」と呼ばれる死者の島へ行き、幸福な生活を送ると考えられています。死者の霊は、トウマでの生活に飽きると、現世に戻るために「霊児」になるとされます。そしてトロブリアンド諸島に戻り、女性の体内へと入っていくのです。つまり、女性が妊娠して子どもを出産するのは、霊児が彼女の身体に宿ったからだと考えていたわけです。血液は子どもの身体をつくるのを助ける働きがあります。だから、妊娠すると月経が止まるのだとトロブリアンド諸島の人々は説明します。(本文より)
ーーーーー
科学がなければ知り得ない事なので当たり前なのだが、それでも人間は本能で繁殖し、独自の解釈を作り出し進化してきた「動物」なのだと実感した。
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人類学における4人の巨人を中心にどのような考え方が主流として扱われてきたのかについて述べている。
本質的に人類学とは相対的哲学なのかなと思ったし、大袈裟かもしれないが誰しもが普段の生活の中で「内部」と「外部」を意識することで人類学的な参与観察に似た過ごし方ができるんじゃないかと思った。
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これまで意識していた、哲学など既存の社会学は、人類学という形に変化していることがわかりました。人は、知らないことを畏怖します。しかし、それを積極的に捉えることはしません。でも、好奇心があるから畏怖する。この矛盾の一つの解かもしれません。
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参与観察
実際に参加・参与しながら観察をしてデータを収集する調査研究の手法
構造とは要素と要素間の関係とそれからなる全体であって…一連の変化過程を通じて不変の特性を保持する
仏教のサマーディの音写の三昧
徒歩旅行と輸送
アリとクモ
人類学の探求の技術、現在生じていることに次々に即応できるように知覚を研ぎ澄ますこと、世界との関係を調整すること
人間の生と会話する
普段の思考の外部へと連れ出してくれる
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入門書なので当然だが、この本を読んで人類学が俯瞰できるわけでもないし、難しくてわからないまま終わるところもある。
でも、人類学は何を学ぶ学問なのか、なぜ必要とされているのか、著者の熱量がとても伝わってきた。
人類学の基礎知識がなくても、深く学ぶ気がなくても、今の自分の生き方を振り返るきっかけとして、とても良い本だと思う。文量もライトで読みやすい。
個人的にはもっと色々な人類学の本を読んでみようと思わせてくれるきっかけになった。
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文化人類学ぐらいしか馴染みがないけど、一体「人類学」って何をしているの?と思って手に取った一冊です。
本書では。人類学における四人の重要な人類学者、マリノフスキー、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドの紹介を通じて、人類学とは何なのか、主に20世紀の歩みを辿っています。
それぞれの人物の人生や人類学への歩み、どのようなことを考えたのかなどが順番に紹介されていくだけで、最後まで読み進めていっても、この本を読むきっかけとなる「人類学ってどういう学問なのか?」にはなかなか辿り着かない。と言うよりも全然分からない。
でも、終章の「これからの人類学」で、そこまでの流れを総合して人類学のこれからと今後のがまとめられている。ここで、ようやく少し「人類学って何?」に対する答えが見えてくる。そういう意味では、「はじめに」の次に、終章を読んでから、四人の中から興味のある人を読んでいくような読み方が良いような気がした。
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人類学100年の歴史がざっくり掴めます。マリノフスキ、レヴィストロースは聞いた事がありましたが、ボアズ、インゴルドは初めましてな感じでした。狭くなった地球で、どう人類学が発展していくかは興味があります。
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人類学の基本視点を通じて「生」を捉え直す旅へと誘う。
マリノフスキーは社会や文化を「生の全体」として捉え人間の行動がいかに相互に結びついているかを明らかにした。
ストロースは表面の多様性の背後に潜む「生の構造」を探り普遍的な秩序を解き明かした。
ボアズは多様な文化の中に「生のあり方」を見出しそれぞれの独自性を尊重した。
そしてインゴルドは固定されたものではなく常に変化し続ける「生の流転」に注目した。
これらの視点を通じ奥野は私たちに問いかける――「生」とは何か。その問いに向き合うことで、人間の本質や社会の在り方に新たな視点を得られるだろう。
外部という言葉が使われいる。知らない街に降り立つことで異なる視点を感じることで今の「生」が見えてくる。観光地巡りでなく寝そべっていて見えてくることがある。