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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治時代後半、道東の山に暮らす一人の猟師を主人公とした物語。雄熊との死闘、白糠の町で知り合った美女との生活、それらの中から、獣と人との類似性が、生きるということ、死ぬということを知る術になる。熊も鹿も野兎も、男も女も赤子も、獣であり、互いに命を奪い合いながら、生きていくのだろう。エンターテイメントではないが、何か重いテーマを獣くさい匂いを伴って、鼻先に突き付けられた気がした。
紙の本
すごい作品だ
2024/04/19 20:23
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
次から次へととても良いテンポで進んで行く。一人の猟師の物語。
実際に獣臭がプンプン臭ってくるような物語。
すごいすごい、こんな小説は初めてです。新しい熊狩りの物語ですが、一人の男の激しい生き様の物語です。
読了後の今でもドキドキしています。
紙の本
羆との一騎打ちだけでは終わらない
2024/04/23 05:06
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投稿者:トリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
直木賞受賞作をようやく読みました。対峙する羆との一騎打ちで終わると話と思ったらそうではなく…一気に読み通しました。
紙の本
予想外の展開
2024/04/16 11:48
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初に出てきた、冬眠しなかった熊との話かと思ったら、全然違った。
その熊の上を行く熊との攻防と、更にその先の展開があった。
紙の本
小説としてどうなの?
2024/01/18 08:43
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投稿者:ビリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ユーモアの要素が無い。
なので、悪い意味で息つく暇がなく、平坦で読み進めるのが辛い。
それも無理してきつくしている感じがして、嫌だった。
作者が意図してそうしているのか、それとも作風なのか、わからないがどちらにしろ作者の欠点なのでは。
直木賞に値する程のものとは思えなかったです。
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河崎秋子さんの小説が好きで毎回楽しく読了していましたが、今回も鳥肌が立つ素晴らしい作品でした。
明治時代の北海道を舞台に、猟師と熊の闘いを描いた作品ですが、文章から息づかいまで聴こえてくるような緊迫感、また主人公熊爪の懊悩、全てが他の小説を凌駕する内容だと思いました。
ネタバレしないように感想はここまでにして…
みなさんに是非読んで頂きたい作品です。
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時代は明治時代の日露戦争前と思われる。場所はおそらく北海道の釧路付近。山に住み猟師として暮らす熊爪が主人公。
ストーリーは文字にしてしまえば猟師の戦いとなるが、読むと圧倒的な描写力に惹き込まれていく。詳細で緻密な描写では無いが、熊が迫ってくる場面や怪我をおして歩く場面はリアルさを感じた。
時代背景が暗い中で主人公の周りも変化するが、猟師としての覚悟を貫き通そうとする。最後には揺らぎ家族のようなものを手に入れるが死んでいく。
儚さを感じるが読了感は良い。自然が好きであればお薦めしたい。
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日露戦争を目前にした北海道を舞台に、たった1人で山中に暮らし、猟をして生きる男・熊爪の物語。
冒頭の牡鹿を仕留めて解体するシーンの凄まじさに心をもっていかれた。ガキの頃に読んだ大藪春彦の『ヘッド・ハンター』を思い出したが、あちらと異なりきちんとストーリーがある。
ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、ある事件をきっかけにして熊爪の生存理由が大きく変化する。前半は自由でありながら様々なしがらみにとらわれていたが、そこから解放された後半は自分のためだけに狩りをする。熊爪が生きる理由を模索する様は哲学小説のようだ。
そしてタイトルの「ともぐい」も二重の意味が込められているように思った。
NetGalleyにて読了。
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すごい作品です!
山奥に住む獣のような猟師が主人公
その男には 人間的愛情、甘え、遠慮、偽善は一切通用しない
体臭や獲物の血なまぐささ …とにかくプンプン臭う
容赦ない鋭い描写は最高傑作というにふさわしいと感じました。ゾワゾワしました。
熊 、人 「ともぐい」の意味が幾重にも重なって、果たして頂点を極める1番の恐ろしいものとはなんなのか?
生きることの意味を探る旅へ
その男の結末は
この読み応えはコスパいい!!
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動物(獣)としての人間って?
生きることって?
いろいろと感じ、考えさせてくれる良作でした。
第170回直木賞候補作という事もあり、馴染みの無い作家さんではありましたが、新たな扉がまた開いたって感じです。
熊を狩る猟師 その名も“熊爪“彼は、獣の如く、生き抜き、まぐわい、死を受け入れる。今日的な幸せなんてもはや小さい事と思ってしまう。帯文にもありましたが、身体の芯をえぐられるような連続する死闘と荘厳な命の滴りを描き尽くした傑作だと思います。
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読み始めた時から、結末がだいたい読めてしまったのは残念だった。結構グロい描写が多いので食事しながらは読めない感じ。
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北海道の厳しい大自然の中で繰り広げられる、五感を研ぎ澄ました命のやり取り、緊張感に、自然のうつろいの細かな描写。興奮状態のまま読了。河崎さんの作品に登場する犬、前作に続きなんとも言えない魅力。猫派だけど、こんなわんこなら友達になりたい。熊谷さんのクマ小説思い出した。
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2023年最後の一冊です。
読後感すごいです。生きるとは、こうゆう事。
赤毛と戦う時にはすでに、決められた人生。条件、環境の中で、自分の思いの通りに進んでいく姿が強烈に心に残りました。
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明治時代後期、たったひとり山に籠もり、猟などをして暮らす熊爪という男の物語。人との交わりを最低限にしながら暮らす彼は、ある日熊に襲われた男を助ける。人を襲った熊の存在を知った熊爪は、その熊を狩らねばと決意するのだが……。
「熊文学」と銘されていて実際に熊も出るけれど、これはあくまでも人間の生きざまの物語です。ただし人間もまた獣の一種でしかない、ということは思わされてしまうかも。人間の理性的な部分と、それ以上に野性的な部分が描かれている気がします。
数々の描写が臨場的で、息を呑む展開ばかりです。熊との闘い、そして人間同士のある意味の喰らいあい。凄絶な物語でした。だけれどそんな中で妙に安心させられてしまったのが、名前もない犬の存在でした。格別犬好きじゃないのだけれど、これは犬が好きな人は絶対ぐっとくるでしょうね。
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時代は日露戦争前、場所は北海道白糠の山奥、人里と隔絶した生活をする狩猟者が主人公なので、ストイックなマタギものかと思いました。
しかしながら、主人公が唯一関わる町の商家との関係性が変化して行くことで主人公も変わっていくという物語でした。
熊との戦いは臨場感もありますが、ページ数的には少しで、むしろ変化して行く主人公の心情描写がほとんどでした。
特にラストの主人公の死は想像していた展開ではありましたが死に至るまでの描写がすごいと思いました。