0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雪の降る夜、迷子の幼女を助けて表彰された中学3年生の周東律希、青山湊、七海未央
高校生になって3か月
再会した3人は当時の幼女のようすに感じていた違和感を思い起こす
「もしかして、わたしたちすごい誤解をしてたってことはないかな」
その違和感を確かめるため幼女を探し出した3人は、幼女=眞中ありすが虐待されていることに気づき……
《児童文学界のトップランナーが、人の善意とは、正しい行いとは何なのかを模索する高校生たちを描き切る。》──出版社サイトより
──下手に正義感なんて振りかざして、もし間違ってましたなんてことになってごらんよ、どう責任とるの?
虐待、ネグレクト、ヤングケアラーをモチーフに、なにもできない子どもではない、かといって大人でもない高校生たちが“真実”を見つけようとした“正義感”の行く末は
子どもの本からYA・青春小説まで数々の受賞歴を誇る著者渾身の書き下ろし衝撃作、2024年4月刊
タイトル『真実の口』について
〈真実か偽りかは、視点や立場で何通りもあります。でもやっぱり“真実を見ようとすること”が大事なんじゃないかと。本作の高校生、七海、湊、律希は、一所懸命“真実”を見ようとしました。それが周囲を動かすことにつながり、それぞれも変化があったことを、読んで感じてもらえたら……と思います。〉──朝日新聞(ウェブ版)「好書好日」2024.8.13著者インタビューより
人物像、設定、展開、伏線の回収、どれをとってもうまいなぁ
それなのに書く前にプロットを作っていないなんて
他人の子でも手を差し伸べよう
2024/07/03 03:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもが親の犠牲となる事件があるといたたまれなくなる。なぜもっと早く気づいてあげられなかったのか?周りの大人たちは何をしていたのか?学校は?児童相談所は?チャンスは何度もあったはずなのに、どうして食い止められなかったのか?そんな大人たちの態度に業を煮やした高校生たちが思い切った行動に出る。もはや見て見ぬふりはできない。今は子どもよりも自分の幸せを優先させる親が増えているし、学校、警察、児相、どれもあてにはならない。何が正しくて何を信じればいいのか全くわからない中、自分の信念で行動した3人の正義感に拍手。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
雪の夜に出会った幼女を交番に届けた中3の三人組。守られた世界で生きる彼等が感じた、小さな違和感。虐待の疑いに気付いた彼等がとった手段は正しかったのか?優先されるべき事がなんなのかを問うた社会派YA小説。
信用出来ない、と子供たちに感じさせてしまった大人の責任感のなさが招いた事態を、果たして責められるのか。正しい事が必ずしも幸せとは限らない、と良く言われるが、それが顕著にあらわれた作品だと深く感じた。正しさ、規則がこの国を保っているのも理解した上で、時にはその枠ではおさまらない事も発生する。その時にしっかりとルールを変える勇気と、それを信じてもらえる大人でありたいと思った。
作品に深みが出る家庭環境の違う三人のキャラ設定もとても良かった。特に、湊の「自信があるから」という言葉に共感した。行き過ぎるのは困るが、せめて幼い頃くらいは無敵でいさせてあげたい。
投稿元:
レビューを見る
なかなかに重たくて、難しい本だな。中高生がこれをやるってダメだと思うし、そこまで責任を負ってはいけないような気もする。自分が彼らの親だったらという目線で読んでしまったから。最後の相談できる大人が信用できないってのがいちばんの問題なんだよね。ありすちゃん、幸せに暮らしてね
投稿元:
レビューを見る
作中の高校生3人は、責任感をもって行動を起こした。素晴らしい勇気と正義感。
でも、この本を読む子どもたちには、君たちがここまで背負わなくてもいいんだよ、と伝えたい。
ちょっとでも「あれ?」って思ったことを、投げかけられる大人、近くにいるかな?親じゃなくても、先生じゃなくても、誰でもいいから。大人がすごいわけじゃないけど、大人にしかできないことも、実際にはある。困った時は頼ってほしい。
そして私も、頼ってもらえるような大人でありたいと思う。傲慢厳禁。
投稿元:
レビューを見る
雪の降る夜に、一人外で座ってる幼児を見つけた3人の中学生。その迷子を交番に届け、無事母親の元に戻り、後日感謝状までもらって表彰される。でも実は、その幼児は母親からネグレクトされ虐待を受け、あの日は迷子になってたのではなく、母親から逃げてきてたのであった。
目に見えてることだけが真実か?一般的な常識が本当に正しさなのか?
一人一人に寄り添って思いやるためには、知識と経験と、そして何よりも想像力って大事だなと思う。
そして児童養護施設が、正しく機能しますように。
投稿元:
レビューを見る
とてもわかりやすい、現実的にありそうな設定。主人公たちはどのようなことを考え、どのような行動をして、結果どうなったのか。この設定がどう料理されているのか読んでみたい
#真実の口
#いとうみく
24/4/11出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3Ucy3ap
投稿元:
レビューを見る
正しいと一般的に言われることが、必ずしも正しいとは限らないことを改めて考えた。
自分の価値観も、本当にそれであっているのか、自問自答したい。
投稿元:
レビューを見る
表紙はコンビニの前で一人ぽつねんと座り込む女の子。
もうこれだけで切ない。
物語は、半年ほど前のある雪の夜に、外で震えている少女に出会った場面から始まる。
少女の名前は眞中ありす(4歳)。
七海未央、青山湊、周東律希、中三の三人は凍死を心配し交番へと送り届け、その行動で後に感謝状を贈られる。
だが彼等の中に引っ掛かっていた事、それが現実だと知った時、ありすの為に何が最善かを考え動き出す。
警察や児相に連絡する事が正しいと思えなくなる社会では意味がない。
見て見ぬふりをしなかった彼等に心打たれ大人がやるべき事を痛感する。
投稿元:
レビューを見る
悪くはないけど既往作に既往要素を足したような話だなというのが正直な感想でした。「悪くはないけど」とつけてるときは大抵「期待よりは楽しめなかったな」という意を含んでいるのは己でも理解しております。作りはしっかりしてるし、手癖で書いてやがるぜ、ってわけじゃないんだけど。
投稿元:
レビューを見る
4歳の女の子を保護した中学生の3人組、警察から感謝状もあり、誇らしくもあった。
高校生になった頃、あの子が気になり始め、違和感と責任感から少女を探す事に。
見て見ぬ振りする大人、「責任」は重く、動けない足枷。いろいろな家庭がある事、自分が恵まれてるいる事を知る。
え?16歳にその話をするのかな?という疑問と
人の感情、環境を理解するのは経験した者。勉強した者、知識だけあっても理解するのは簡単ではない。16歳で擁護できる程の心を持ち合わせるのか…?
投稿元:
レビューを見る
警察や児相の信用が低い昨今にありながら、幼児虐待を見過ごせない高校生が子どものためにと拙いながらも奔走するストーリー。
見知らぬ子でも守りたいと本心から思い寄り添う高校生3人は素直でいい子だと思うが、結果的に未成年者略取状態になり、未熟な浅はかさも感じられる。
人格を持った大人のキャラクターがほぼ出てこないので、夢物語感が否めない。
多様な家庭の姿、色んな人のいろんな事情が示唆されるが、結末は踏み込み切らず。今回は"児相ガチャ"が当たっただけなのではという感じ。
小さな弟の面倒を見ながら祖母と暮らす湊が、ヤングケアラー状態ながらもとてもいいやつですきだった。
セリフを発するキャラはみんないい人たちだったが、割と重めにネグレクトを描くならもう少し社会派な切り込みが欲しかった。
投稿元:
レビューを見る
自分がやった事は本当に正義だったのかという事を思わず考えてしまう本だった。中学生三人はコンビニで座っている女の子を見つけ、その子を迷子だと思って交番へ連れて行って感謝状まで貰ってしまうが、彼らが高校生になったとある日再びコンビニ前で女の子を見つけてしまう。店から出てきたお母さんはその女の子を犬の様に外で待たせていた。自分達のあの時の行動は正しかったのか。改めて、児童虐待は本当に良くないと思った。
投稿元:
レビューを見る
表彰までされた自分たちの行為に疑問を持ち、真実は何なのかを追求する3人の高校生たちの行動力がすばらしかったです。その先にある答えが、タイトルである「真実の口」に通じているところもなかなかでした。よかれと思ってやったことが実は相手を傷つけていたと知ったとき、正義が何なのかを追求できる人間でありたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
一気に読了。いい話だった、だったけれども、登場人物がみんないい人すぎて現実味がない感じがしてしまった。着地点は現実的だったけれど。