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  • みんなの評価 5つ星のうち 4
  • 出版社:

本心

愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか?
『マチネの終わりに』『ある男』に続く、平野啓一郎 感動の最新長篇!

「常に冷静に全てを観察している賢い主人公の感情が、優しくそして大きく揺れるたび、涙せずにはいられない。」── 吉本ばなな


「心配だっただけでなく、母は本当は、僕を恥じていたのではなかったか?」
ロスジェネ世代に生まれ、シングルマザーとして生きてきた母が、生涯隠し続けた事実とは──
急逝した母を、AI/VR技術で再生させた青年が経験する魂の遍歴。

◆ 四半世紀後の日本を舞台に、愛と幸福の真実を問いかける、分人主義の最先端。

◆ ミステリー的な手法を使いながらも、「死の自己決定」「貧困」「社会の分断」といった、現代人がこれから直面する課題を浮き彫りにし、愛と幸福の真実を問いかける平野文学の到達点。

◆ 読書の醍醐味を味合わせてくれる本格小説!_

【あらすじ】
舞台は、「自由死」が合法化された近未来の日本。最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、「自由死」を望んだ母の、<本心>を探ろうとする。
母の友人だった女性、かつて交際関係のあった老作家…。それらの人たちから語られる、まったく知らなかった母のもう一つの顔。
さらには、母が自分に隠していた衝撃の事実を知る── 。

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みんなのレビュー7件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本本心

2021/07/04 13:44

生きること 死とは 現実と仮想社会の違いとは

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る

少し前にカズオイシグロの「クララとお日さま」を読んで近未来の格差社会について考えさせられた。
本作もそんな世界をまた新たな物語として面白く楽しめる一冊です。
舞台は生き続けることが経済的に厳しい格差社会。
母と二人で暮らす息子は母から「もう十分だから」と自由死を告げられ理解できていない時に、突然の事故で母を失ってしまう。
息子にとって母との暮らしが全てと考え、母をヴァーチャルフィギュアとして蘇らせる。
フィギュアは二人の時間を過ごすことで「母」は母らしくなると考える息子。
母が生前よく付き合っていた三好に出会い、ひょんなことからルームシェアをすることになる。
貧しいため仮想世界で満たされたいと考える人たち。
読者も主人公達もどちらが現実の世界なのか分からなくなりながら物語の中で生き続ける。
生きていることとは、存在しないこととは、生き続けることとは、この小説はこんな投げかけが次々に発せられる。
読者は登場人物たちと同じ様に悩み、考え、答えを探そうとする。
今年最高の本と選んだ小説があったが、本作も今年度最高の一冊です。

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電子書籍本心

2023/04/29 21:19

「本心」を読んで

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kenken - この投稿者のレビュー一覧を見る

Audibleで聞いた時と、全く印象が変わった。零れるような繊細で美しい文章の連なりに強い快楽を得た。2040年の夏は40度を超していて、ごく一部の富裕層以外は底辺の職業についていて打ち捨てられている。主人公朔也の母はロスジェネ世代で大学を出て大手企業の正社員だった、いわば勝ち組の人で英語が堪能で、文学的素養もある人だった。ところが朔也は高校2年のとき不当な停学処分を受けたクラスメイトのためにストライキを職員室前で行い、退学させられることになった。母はそのことをひどく悲しみ、自身も今はうまく良い職業につけず肉体労働をしながら朔也を大学に入れることのみを望んでいた夢が壊された。朔也も高校中退で底辺の職業を転々とし、母の収入に助けられながら生活していた。
この小説でキーワードになるのは勿論「本心」で、繰り返し登場人物の本心のありようを、またはその不確かさを描いている。もう一つ挙げれば「もう十分」という言葉であろう。朔也の母が「自由死」を望んだ時に語ったのが「もう十分」という言葉で、それからルームメイトになった三好もその苦労の多い人生に「もう十分」と言った。また、リアルアバターの同僚だった岸谷は要人暗殺を試みて拘置所にいるところを朔也が面会し、「また来るよ」と言ったときにも岸谷は「もう十分」と言った。どうしようもない最悪の人生に、未来の希望が見えない絶望の時に、そして慰められることのない孤独のふちにいて、人は「もう十分」というのだろうか。
朔也は「IFI」との出会い、三好との出会い、母の恋人であった藤原との出会いと語らい、ティリとの出会いを通じて、母との一体化した愛情の生活から、外部に心が開かれ自分と他者の距離をとりながら、自分というものの輪郭を確認していくことになる。そこで初めて<母>というヴァーチャル・フィギュアを必要としなくなり、亡くなった母の思い出に向き合うことができるようになった。そして、自分の本当にやりたいことが分かり、そのために計画を立てて実行していくことになる。それは、「IFI]との別れでもあり、三好との別れでもあった。おそらく、これからの友達はティリと作っていくことになるだろうと予感させる終わり方であった。
本音の感想:私は人生に期待するものを持ち合わせていないので、死んでも心残りはないので、朔也の母の「自由死」を望む気持ちには抗うことはしない。むしろ苦しまずに死ねるなら、それも良きことではないかと思う。
しかし、この人生の中で自分の計画を持ち、楽しみを持ち、やり残したことがある人が死に瀕したら、死の苦しみより、自分の大切にしている計画や期待の挫折のほうが心に堪えるのではないか、と思うに至った。それが、「空白を満たしなさい」であり、「本心」で描かれた「自由死」を認めたくない朔也の心情なのではないか。
一般化すべきではないが、私は「自由死」という制度があったら利用したいと思う人もいると思うし、私もその一人だ。ただ、死は経験することができないのでゴダールの「きちがいピエロ」のように、死の一瞬前に「死にたくない!」と思うこともあるだろうという気はしている。だから、医師はどんな患者でも生かせようとするのだろうし、そのようなヒューマニズムは時として有難いものだ。

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紙の本本心

2022/03/09 23:03

近未来と心について

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る

そう遠くない未来。格差や温暖化や感染症が今より広がった世界。
高校を中退し、恵まれた環境とは言えない生活をしている主人公は、不慮の事故で亡くなった母をバーチャルフィギュア(VF)で蘇らせる。
母1人子1人で育ち喪失感が大きいのだ。母は生前、自分で自分の命を終わらせる「自由死」を望んでいた。主人公は激しく反対したが、母の本心、真意は何だったのか。VFでそれを探ろうとするがー。
リアルとバーチャルを行き来しながら、主人公はさまざまな出会いをし、自分ですらわからない、折々の「本心」について考える。
読んでいる方もまた自分がつかみかねている本心について、深く考え込んでしまう。
決してすっきりするラストではないが、読後感は悪くない。

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紙の本本心

2021/10/28 20:25

最愛の人の他者性

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Pana - この投稿者のレビュー一覧を見る

20年後という時代と仮想現実という小説ですが、実際に起こりそうだなと思いながら読んでいました。

そのなかでも印象的だったのが「最愛の人の他者性」という言葉でした。
家族などよく知っているつもりだけど、自分の知らない一面、考え・価値観を持っている。
自分の最愛の人のことを考え、他者性を尊重できるのか。また、自分の思い込みだけで、「この人は、こんな考え方をするはずだ」と決めつけていないかと考えさせられました。

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紙の本本心

2021/07/11 17:28

読後感も良しでした

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る

ずっと仄暗い雰囲気を感じながら読み進めていました。
価値観が変わり続ける現実社会の中で、作中の職業や、出来事たちにリアリティを感じました。本当に近い将来、こういった世界になるのかも。
「自由死」は難しく、重いテーマだけれど、誰しもがいつか考えることなのではないかなと思います。

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紙の本本心

2021/06/14 06:19

最愛の人との別れと旅立ち

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る

シングルマザーとして育ててくれた最愛の母の死を契機に、主人公の魂の旅が始まる。レイシストが蔓延り、格差社会が顕在化した近未来は、誰もがなにがしかの欠落を、それと実質的に同じもので埋め合わせながら生きている。高校中退という過去を主人公は、知識的な負い目として、自覚始めるのである。母の死が、「自由死」を選んだ理由を探し求める旅の始まりであったが、母の他者性と向き合う人間として誠実さが、新しい一歩を踏み出すことになった。他者の心を知るということは、必ずしも寄り添うことだけではないのである。

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紙の本本心

2024/02/23 11:27

生きる手ごたえ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もそ - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公の朔也は平野啓一郎のアバターであり、
同時に読者はこの本を読むことで、
平野啓一郎の心の中を追体験するような、
そんな気にさせられた。

考え続けることが好きなんだろうなという印象。
それは大切なことでもあるけれど、
逆に考えすぎることで、考えることが主となり、
現実から遊離していっている気もした。
頭の中で生きているというか、
地に足がつかないというか。

そのリアリティのなさが、
主人公やヒロインたちの生きる手ごたえのなさに、
通じている気もする。

それは作者の特徴なのか、
現代の世の中そのものが抱えている病なのか。

主人公は自身が何の能力も持ち合わせておらず、
学び直さなければならないと気づくが、
それは中退し自分の中に引きこもり、
まさに自分の頭の中だけで生きてきたこれまでから卒業し、現実や他者と関わっていかなければならないということなのだろう。
そうすることで、初めて主人公は生きる手ごたえを手にするのだと私は思う。

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